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公開番号
2024162592
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2023078267
出願日
2023-05-11
発明の名称
プラスチックマルチコア光ファイバ
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
G02B
6/02 20060101AFI20241114BHJP(光学)
要約
【課題】多数のコアが格子状に配置され、コア間のピッチ精度に優れた光ファイバの発明であって、とくに、大容量通信用に適用できるマルチコアのプラスチック光ファイバの提供。
【解決手段】
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、その断面においてコアは格子状に配置されており、クラッドがコアを取り囲み、該クラッドの形状が、各格子点を結ぶ格子線の方向(格子線方向)に対して平行な辺を持つ形状である、プラスチックマルチコア光ファイバ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアは格子状に配置されており、
クラッドがコアを取り囲み、
該クラッドの形状が、各格子点を結ぶ格子線の方向(格子線方向)に対して平行な辺を持つ形状である、
プラスチックマルチコア光ファイバ。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアは正方格子状に配置されており、
クラッドがコアを取り囲み、
該クラッドの形状が、正方格子方向に対して平行な4つの辺を持つ形状である、
請求項1に記載のプラスチックマルチコア光ファイバ。
【請求項3】
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアとクラッドが下記(1)式の関係式を満足する、請求項2に記載のプラスチックマルチコア光ファイバ。
(B+2C)/2≦A<B+2C ・・・(1)式
A:クラッドの4つの辺の長さA1、A2、A3、およびA4の平均[μm]
B:縦格子方向のコア径B1と、横格子方向のコア径B2の平均[μm]
C:縦格子方向のクラッドの厚みC1およびC3、ならびに横格子方向のクラッドの厚みC2およびC4の平均[μm]
ここで、縦格子方向のクラッドの厚みC1およびC3とは、縦格子方向のコア径B1の延長線上におけるクラッドの厚みである。また、横格子方向のクラッドの厚みC2およびC4とは、横格子方向のコア径B2の延長線上におけるクラッドの厚みである。
【請求項4】
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアは正方格子状に配置されており、
該コアの形状が正方格子方向に対して平行な4つの辺を持つ形状である、
請求項2に記載のプラスチックマルチコア光ファイバ。
【請求項5】
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアとクラッドが下記(2)、(3)および(4)式の関係式を満足する、請求項4に記載のプラスチックマルチコア光ファイバ。
G/2≦E<G ・・・(2)
(G+2H)/2≦F<G+2H ・・・(3)
E<F ・・・(4)
E:コアの4つの辺の長さE1、E2、E3、およびE4の平均[μm]
F:クラッドの4つの辺の長さF1、F2、F3、およびF4の平均[μm
G:コアに内接する円を描いた場合に、縦格子方向の該内接円の径G1と、横格子方向の該内接円の径G2との平均[μm]
H:縦格子方向のクラッドの厚みH1およびH3、ならびに横格子方向のクラッドの厚みH2およびH4の平均[μm]
ここで、縦格子方向のクラッドの厚みH1およびH3とは、縦格子方向の内接円径G1の延長線上に位置するおけるクラッドの厚みである。また、横格子方向のクラッドの厚みH2およびH4とは、横格子方向の内接円径G2の延長線上に位置するおけるクラッドの厚みである。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコアが格子状に配置され、コア間のピッチ精度に優れた光ファイバの発明であって、とくに、大容量通信用に適用できるマルチコアのプラスチック光ファイバに関する。
続きを表示(約 5,300 文字)
【背景技術】
【0002】
マルチコア光ファイバは、異なる技術領域において、有用性を有する。例えば光電センサ用途として用いた場合、通常のシングルコア光ファイバに比べると、曲げた時の光量損失が大幅に低減する。これはシングルコアに対して、マルチコアの方が1つ1つのコア径が大幅に小さいため、同じ曲げRで曲げたとしても、マルチコアの曲げRに対する光の入射角が小さくなるためである。(特許文献1)。当該特許文献1では正方格子状に配置されたマルチコアが提案されている。光電センサ用途に於いては、コア1つ1つに異なる光を入射するのではなく、マルチコア全体に光を入射し、マルチコア全体としてまとまった光を伝達するものである。
【0003】
別の用途は、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)のような光源を用いた通信用途が挙げられる。VCSELは、半導体レーザーの一種で、上面から垂直にレーザービームを放射する。ひとつの光源からは数十マイクロメートル径のレーザー光を放射するが、2次元アレイ状に多くの光源を配置できる特徴がある。この光源1つ1つとマルチコアのコア1つ1つを結合することにより、大容量の通信が可能となる。VCSELの2次元アレイ形状としては例えば、六角格子状がある。六角格子状に配置されたVCSELに対しては六角格子状に配置したマルチコアとの結合が提案されている(特許文献2)。当該特許文献2では六角格子状に配置された7つのマルチコアの周りを無数の六角格子状に配置された空孔が取り囲んでいる。マルチコア間を空孔が六角格子状に敷き詰められることで、7つのマルチコア間距離の精度を高まり、VCSELとの結合を可能としている。また、その他のVCSELの2次元アレイ構造としては例えば、正方格子状がある。正方格子状に配置されたVCSELに対しては正方格子状に配置したマルチコアとの結合が提案されている(特許文献3)。当該特許文献3においては、空孔を有する円筒状のクラッドが正方格子状に配置されており、隣接する4つの円筒状クラッドの隙間にコアロッドが配置されている。この状態で加熱延伸することによりコアが正方格子状に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-23848号公報
特開2011-145562号公報
特表2008-534995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、VCSELの1つの光源とマルチコアの1つコアを1対1で結合させるには、マルチコアのコア間の高い位置精度が要求される。特許文献2、3はガラス光ファイバで構成されており、コアの周りを空孔で覆う特殊な工程を経て、そのコア間の高い位置精度を達成しているが、一括紡糸で形成されるプラスチックで構成される特許文献1のプラスチック光ファイバではコア間の位置精度が著しく低いため、VCSELと1対1で結合せしめることが難しい。
【0006】
このような課題に鑑み、本発明は、多数のコアが格子状に配置され、コア間のピッチ精度に優れた光ファイバの発明であって、とくに、大容量通信用に適用できるマルチコアのプラスチック光ファイバを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち本発明は、以下である。
1)
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアは格子状に配置されており、
クラッドがコアを取り囲み、
該クラッドの形状が、各格子点を結ぶ格子線の方向(格子線方向)に対して平行な辺を持つ形状である、
プラスチックマルチコア光ファイバ。
2)
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアは正方格子状に配置されており、
クラッドがコアを取り囲み、
該クラッドの形状が、正方格子方向に対して平行な4つの辺を持つ形状である、
1)に記載のプラスチックマルチコア光ファイバ。
3)
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアとクラッドが下記(1)式の関係式を満足する、2)に記載のプラスチックマルチコア光ファイバ。
(B+2C)/2≦A<B+2C ・・・(1)式
A:クラッドの4つの辺の長さA1、A2、A3、およびA4の平均[μm]
B:縦格子方向のコア径B1と、横格子方向のコア径B2の平均[μm]
C:縦格子方向のクラッドの厚みC1およびC3、ならびに横格子方向のクラッドの厚みC2およびC4の平均[μm]
ここで、縦格子方向のクラッドの厚みC1およびC3とは、縦格子方向のコア径B1の延長線上におけるクラッドの厚みである。また、横格子方向のクラッドの厚みC2およびC4とは、横格子方向のコア径B2の延長線上におけるクラッドの厚みである。
4)
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアは正方格子状に配置されており、
該コアの形状が正方格子方向に対して平行な4つの辺を持つ形状である、
2)に記載のプラスチックマルチコア光ファイバ。
5)
コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、
その断面においてコアとクラッドが下記(2)、(3)および(4)式の関係式を満足する、4)に記載のプラスチックマルチコア光ファイバ。
G/2≦E<G ・・・(2)
(G+2H)/2≦F<G+2H ・・・(3)
E<F ・・・(4)
E:コアの4つの辺の長さE1、E2、E3、およびE4の平均[μm]
F:クラッドの4つの辺の長さF1、F2、F3、およびF4の平均[μm]
G:コアに内接する円を描いた場合に、縦格子方向の該内接円の径G1と、横格子方向の該内接円の径G2との平均[μm]
H:縦格子方向のクラッドの厚みH1およびH3、ならびに横格子方向のクラッドの厚みH2およびH4の平均[μm]
ここで、縦格子方向のクラッドの厚みH1およびH3とは、縦格子方向の内接円径G1の延長線上に位置するおけるクラッドの厚みである。また、横格子方向のクラッドの厚みH2およびH4とは、横格子方向の内接円径G2の延長線上に位置するおけるクラッドの厚みである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のプラスチックマルチコア光ファイバは、以下の特徴を有する。
・断面においてコアは格子状に配置されている。
・クラッドがコアを取り囲んでいる。
・クラッドの形状が、各格子を結ぶ格子線の方向(格子線方向)に対して平行な辺を持つ。
以上の特徴を有する本発明のプラスチックマルチコア光ファイバは、1つのコアとそれを取り囲むクラッドを1つの島とみなした場合に、島と島の距離感が安定し、最終的にコア間の距離が安定する、すなわちコア間のピッチ精度に優れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のプラスチックマルチコア光ファイバの実施例1及び2の概略断面図である。複数のコアとクラッドからなる島、および海とからなり、複数の円状コアが正方格子状に、縦方向に7島および横方向に7島ともほぼ等距離で配置されている。また、コアを取り囲むクラッドが格子方向に辺をもつ形状である。
本発明のプラスチックマルチコア光ファイバの1つの島を示した実施例1の概略断面図である。島は円状コアとそれを取り囲むクラッドで構成される。クラッドは4辺を有している。本発明では、4つの辺A1、A2、A3、およびA4の平均長さをAとする。また、本発明では、縦格子方向のコア径B1と横格子方向のコア径B2の平均を平均コア径Bとする。また、本発明では、縦格子方向のコア径B1の延長線上に位置するクラッドの厚みをそれぞれC1およびC3とする。また、横格子方向のコア径B2の延長線上に位置するクラッドの厚みをそれぞれC2およびC4とする。そして、C1、C2、C3、およびC4の平均を平均クラッド厚みCとする。図2は、(B+2C)/2≦A<B+2Cの関係を満たし、かつ、Aの値が「(B+2C)/2」の値に近い状態を示す概略断面図である。なお、本発明では、縦格子方向のコア径B1の延長線上に位置する内海の厚みをそれぞれD1およびD3とする。また、本発明では、横格子方向のコア径B2の延長線上に位置する内海の厚みをそれぞれD2およびD4とする。
本発明のプラスチックマルチコア光ファイバである実施例2の1つの島を示した概略断面図である。図3は、(B+2C)/2≦A<B+2Cの関係を満たし、かつ、「A」の値が「B+2C」の値に近い状態を示す概略断面図である。
プラスチックマルチコア光ファイバである比較例1の1つの島を示した概略断面図である。図4は、A<(B+2C)/2の関係になっていることを示す概略断面図である。
本発明のプラスチックマルチコア光ファイバの実施例3及び4の概略断面図である。図5の光ファイバは複数のコアとクラッドと海とから構成される。コアは格子方向に平行な辺をもつ形状をしており、複数のコアが正方格子状に、縦方向に7つおよび横方向に7つともほぼ等距離で配置されている。更に、クラッドはコアを取り囲んでいる。また、クラッドは格子方向に平行な辺をもつ形状を採る。
本発明のプラスチックマルチコア光ファイバである実施例3の1つの島を示した概略断面図である。島は格子方向に平行な辺をもつ形状のコアとそれを取り囲むクラッドで構成される。本発明では、コアの4つの辺E1、E2、E3、およびE4の平均を平均長さEとする。また、本発明では、コアを取り囲むクラッドの4つの辺F1、F2、F3、およびF4の平均を平均長さFとする。また、本発明では、コアに内接する円を記載した場合に、縦格子方向の内接円径G1と、横格子方向の内接円径G2との平均を平均内接径Gとする。また、本発明では、縦格子方向の内接円径G1の延長線上に位置するクラッドの厚みをそれぞれH1およびH3とする。また、横格子方向の内接円径G2の延長線上に位置するクラッドの厚みをそれぞれH2およびH4とする。そして、H1、H2、H3、およびH4の平均を平均クラッド厚みHとする。図6は、G/2≦E<G、(G+2H)/2≦F<G+2H、および、E<Fの関係を満たし、かつ、「E」の値が「G/2」の値に近く、「F」の値が「G+2H」の値に近い状態を示す概略断面図である。なお、本発明では、縦格子方向のコア径G1の延長線上に位置する内海の厚みをそれぞれI1およびI3とする。また、横格子方向のコア径G2の延長線上に位置する内海の厚みをI2およびI4とする。
本発明のプラスチックマルチコア光ファイバである実施例4の1つの島を示した概略断面図である。図7は、G/2≦E<G、(G+2H)/2≦F<G+2H、およびE<Fの関係を満たし、かつ、「E」の値が「G」の値に近く、「F」の値が「G+2H」の値に近い状態を示す概略断面図である。
プラスチックマルチコア光ファイバである比較例2の1つの島を示した概略断面図である。図8は、E>Fの関係となっていることを示す概略断面図である。
評価対象の島を示した図である。正方格子状に配置された49島(「縦方向(列方向)に7島」×「横方向(行方向)に7島」)のうち、最外周の島(1列目、7列目、1行目または7行目に属する島)を除く25島(すなわち、2~6列目かつ2~6行目に属する島)のクラッドを黒で示した。
コア面積比の評価エリアを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のプラスチックマルチコア光ファイバは、コアとクラッドと海からなるプラスチックマルチコア光ファイバであって、その断面においてコアは格子状に配置されており、クラッドがコアを取り囲み、該クラッドの形状が、各格子を結ぶ格子線の方向(格子線方向)に対して平行な辺を持つ形状であるプラスチックマルチコア光ファイバである。以下、このようなプラスチックマルチコア光ファイバについて説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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