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公開番号2024098277
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-23
出願番号2023001680
出願日2023-01-10
発明の名称ガラス物品の製造方法
出願人日本電気硝子株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C03B 5/16 20060101AFI20240716BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】溶融工程で発生する排ガス中に含まれる二酸化炭素を減らすと共に、燃焼量を減らす。
【解決手段】このガラス物品の製造方法は、ガラス物品の原料となるガラス原料Grを溶融炉10内で加熱溶融して溶融ガラスGmを生成する溶融工程S1を備える。溶融工程S1で、水素を含む燃料FHの燃焼と溶融炉10内に配置した電極38とでガラス原料Grを加熱溶融すると共に、溶融炉10内の水蒸気分圧Ppを全大気圧Ptの80%超にする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス物品の原料となるガラス原料を溶融炉内で加熱溶融して溶融ガラスを生成する溶融工程を備えたガラス物品の製造方法において、
前記溶融工程で、水素を含む燃料の燃焼と前記溶融炉内に配置した電極とで前記ガラス原料を加熱溶融すると共に、前記溶融炉内の水蒸気分圧を全大気圧の80%超にすることを特徴とするガラス物品の製造方法。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記ガラス原料は、SO
3
を200wtppm以上含む請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項3】
前記溶融工程で、前記溶融炉内に供給された前記ガラス原料としてのバッチ層と、前記ガラス原料の加熱溶融に伴い生じる泡層とで、前記溶融ガラスの表面の80~100%を覆う請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項4】
前記溶融炉内に供給された前記ガラス原料としてのバッチ層が、前記溶融ガラスの表面の30~70%を覆う請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。
【請求項5】
前記溶融工程で、前記ガラス原料の加熱溶融に伴い生じる泡層の最大厚み寸法を50mm超にする請求項1又は2に記載のガラス物品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス物品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
ガラス物品の製造工程には、溶融炉内でガラス原料を加熱して溶融する溶融工程が含まれる。溶融工程では、燃料を燃焼させて火炎を形成するバーナーを用いて、溶融炉内でガラス原料を加熱して溶融する方法が広く用いられている(例えば特許文献1)。燃料としては、天然ガスなどの炭化水素燃料が使用されるのが一般的である。また、溶融工程では、バーナーによる燃焼加熱と電極による電気加熱とを併用する場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2011/136086号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、バーナーに供給される燃料として、炭化水素燃料を用いると、溶融工程で発生する排ガスに含まれる二酸化炭素が多くなる。その結果、環境負荷が大きくなるという問題がある。
【0005】
そこで、例えばバーナーに供給される燃料として、水素燃料を用いることが考えられる。水素燃料であれば、燃焼させて火炎を形成した際、主として水が生成されるため、排ガスに含まれる二酸化炭素が大幅に低減化されることが期待できる。その一方で、この種の溶融工程においては、排ガス量自体の低減化や省エネルギー化、並びに設備保護の観点から、燃料の使用量(燃焼量)を減らすことが要求されている。
【0006】
以上の事情に鑑み、本発明は、溶融工程で発生する排ガス中に含まれる二酸化炭素を減らすと共に、燃焼量を減らすことを、解決すべき技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題の解決は、下記の本発明に係るガラス物品の製造方法により達成される。
【0008】
(1)ガラス物品の原料となるガラス原料を溶融炉内で加熱溶融して溶融ガラスを生成する溶融工程を備えたガラス物品の製造方法において、溶融工程で、水素を含む燃料の燃焼と前記溶融炉内に配置した電極とでガラス原料を加熱溶融すると共に、溶融炉内の水蒸気分圧を全大気圧の80%超にする。
【0009】
このように、本発明では、水素を含む燃料を燃焼させてガラス原料を加熱溶融するようにしたので、溶融工程で発生する排ガス中に含まれる二酸化炭素を減らすことができる。また、本発明では、溶融炉内の水蒸気分圧を全大気圧の80%超にするようにした。水素を含む燃料を燃焼させると水が発生し、これにより溶融炉内の水蒸気分圧が上昇すると共に、ガラス原料の溶融に伴い生じる気泡の量が増加するため、溶融ガラスの上部に生成される泡層が拡大し、その厚み寸法が増大する。本発明はこの点に着目し成されたもので、溶融炉内の水蒸気分圧を非常に高い水準(全大気圧の80%超)にすることで、泡層が膨張し、溶融ガラスの上面が分厚い泡層で覆われた状態となる。泡層は気体を内包しており高い断熱作用を示すことから、溶融ガラスの上面からの放熱が泡層により効果的に抑制される。従って、電極による電気加熱により溶融ガラスを効率よく加熱することができ、その結果、電気加熱の使用電力を削減することが可能となる。
【0010】
(2)上記(1)に係るガラス物品の製造方法において、ガラス原料は、SO
3
を200wtppm以上含んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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