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公開番号
2024093213
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-09
出願番号
2022209434
出願日
2022-12-27
発明の名称
防振支持具
出願人
竹内工業株式会社
代理人
個人
主分類
F16F
15/08 20060101AFI20240702BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】第1基板と第2基板との間の防振効果を高めた防振支持具を提供する。
【解決手段】第1基板(シャーシ)B1に支持されるスナップステム2と、第2基板(回路基板)B2に取り付けられ、スナップステム2に支持される防振ゴム(防振グロメット)3と、スナップステム2に取り付けられて防振ゴム3の脱落を防止する係止ブッシュ4を備える。スナップステム2は、その基端側に設けられてシャーシB1の支持穴H1に弾性支持されるスナップ部6と、防振ゴム3及び係止ブッシュ4が挿通支持されるとともに、係止ブッシュ4を係止するステム部5を備える。スナップ部6は、スナップ係止爪62と協働してスナップステム2をシャーシB1に弾性的に支持する弾接片65を備える。
【選択図】 図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1基板に支持されるスナップステムと、第2基板に取り付けられるとともに前記スナップステムに支持される防振グロメットと、前記スナップステムに取り付けられて前記防振グロメットが前記スナップステムから脱落することを防止する係止ブッシュとを備え、前記スナップステムは、当該スナップステムの基端側に設けられて前記第1基板の支持穴に弾性支持されるスナップ部と、前記防振グロメット及び前記係止ブッシュが挿通支持されるとともに、前記係止ブッシュを当該スナップステムに係止するステム部を備えることを特徴とする防振支持具。
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【請求項2】
前記スナップ部は、前記第1基板に開口された支持穴を挿通されて当該支持穴に嵌合されるスナップ係止爪と、当該スナップ係止爪と協働して前記第1基板を板厚方向に挟持する弾接片を備え、これらスナップ係止爪と弾接片とで前記スナップステムを第1基板に立設状態に支持する請求項1に記載の防振支持具。
【請求項3】
前記防振グロメット及び前記係止ブッシュはそれぞれ前記ステム部の先端側から挿通される中心穴を有する筒状部材として構成され、前記防振グロメット及び前記係止ブッシュの順で前記ステム部に挿通され、前記ステム部は基端側に設けられて前記防振グロメットを支承するフランジと、先端側に設けられて拡径されたときに前記係止ブッシュの中心穴の内縁に係止されるステム係止爪を備えており、前記フランジと前記係止ブッシュとで前記防振グロメットを支持する請求項1に記載の防振支持具。
【請求項4】
前記ステム部は平行に配置された2つのステム片を備え、各ステム片の先端部にそれぞれステム係止爪が配設される請求項3に記載の防振支持具。
【請求項5】
前記係止ブッシュは軸穴回りに回転操作が可能であり、その回転位置の変化に応じて前記ステム係止爪を縮径させて当該係止ブッシュとの係止を解除させる係止解除カムを備える請求項3または4に記載の防振支持具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器のシャーシやパネル等の第1基板に、回路基板等の第2基板を防振支持するための防振支持具に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
電気機器のシャーシ等の第1基板に、電子回路を構成する回路基板等の第2基板を支持するための支持具として、第1基板又は第2基板に生じる振動が相手方の第2基板又は第1基板に伝わらないようにした防振機能を有する支持具が提案されている。この種の防振支持具として、第1基板と第2基板との間に防振ゴムを介装し、この防振ゴムを挿通させたボルト・ナットにより第1基板と第2基板とを締結する防振支持具が提案されている。しかし、この防振支持具はボルトとナットを螺合させるための作業が面倒であり、作業性が低いという課題がある。また、ボルトは第1基板と第2基板に直接的に連結されているため、一方の基板の振動がボルトを介して他方の基板に伝達してしまい、防振効果が低下するという課題もある。
【0003】
一方、特許文献1にはボルト・ナットを不要にした防振クリップが提案されている。この防振クリップはピン部材と弾性部材からなるグロメットとで構成されており、例えば、グロメットを第2基板の穴に嵌合するとともに、このグロメットにピン部材を挿通させ、ピン部材に設けた係止フックを第1基板に設けた穴に係合させる構成である。この防振クリップによれば、第1基板に対する取付作業は、単にピン部材の係止フックを第1基板の穴に係止させる作業で済むため作業性が改善される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4395421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の防振クリップは、作業性を改善する上では有効であるが、ピン部材自体は防振機能を有していない点においてボルト・ナットを用いた防振構造と同じである。そのため、第1基板の振動はそのままピン部材に伝達され、グロメットにおける防振機能が低い場合には、ピン部材に伝達された振動は第2基板に伝達され、防振クリップ全体としての防振効果が十分に得られないという課題がある。反対に第2基板の振動がピン部材に伝達されたときには、当該ピン部材から第1基板に伝達され、防振効果が得られ難くなる。
【0006】
本発明の目的は、第1基板と第2基板との間の防振効果を高めることが可能な防振支持具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の防振支持具は、第1基板に支持されるスナップステムと、第2基板に取り付けられるとともにスナップステムに支持される防振グロメットと、スナップステムに取り付けられて防振グロメットがスナップステムから脱落することを防止する係止ブッシュとを備える。スナップステムは、スナップステムの基端側に設けられて第1基板の支持穴に弾性支持されるスナップ部と、防振グロメット及び係止ブッシュが挿通支持されるとともに、係止ブッシュをスナップステムに係止するステム部を備える。
【0008】
本発明の好ましい形態は、スナップ部は、第1基板に開口された支持穴を挿通されて当該支持穴に嵌合されるスナップ係止爪と、スナップ係止爪と協働して第1基板を板厚方向に挟持する弾接片を備え、これらスナップ係止爪と弾接片とでスナップステムを第1基板に立設状態に支持する構成である。
【0009】
本発明のさらに好ましい形態は、防振グロメット及び係止ブッシュはそれぞれステム部の先端側から挿通される中心穴を有する筒状部材として構成され、防振グロメット及び係止ブッシュの順でステム部に挿通される。ステム部は基端側に設けられて防振グロメットを支承するフランジと、先端側に設けられて拡径されたときに係止ブッシュの中心穴の内縁に係止されるステム係止爪を備えており、フランジと係止ブッシュとで防振グロメットを支持する構成である。
【0010】
また、本発明は次の形態とすることが好ましい。例えば、ステム部は平行に配置された2つのステム片を備え、各ステム片の先端部にそれぞれステム係止爪が配設される。あるいは、係止ブッシュは軸穴回りに回転操作が可能であり、その回転位置の変化に応じてステム係止爪を縮径させて当該係止ブッシュの係止を解除させる係止解除カムを備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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