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公開番号2024092176
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022207929
出願日2022-12-26
発明の名称インクジェット記録装置
出願人京セラドキュメントソリューションズ株式会社
代理人弁理士法人 佐野特許事務所
主分類B41J 2/165 20060101AFI20240701BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】クリーニング液を使用したインク吐出面のワイピング後に、ノズル内に進入したクリーニング液を効率的に吐出可能なインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置は、記録ヘッドと、ヘッド駆動部と、メンテナンスユニットと、制御部と、を備える。記録ヘッドは、複数の加圧室内のインクに圧力をかけて各ノズルからインクを吐出させる複数の変位素子を有する。ヘッド駆動部は、変位素子に印加する駆動電圧の駆動波形を発生させる駆動パルス発生部を備える。メンテナンスユニットは、記録ヘッドのインク吐出面をクリーニングするワイパーを備える。制御部は、インク吐出面に供給されたクリーニング液をワイパーにより拭き取るワイピング工程と、記録ヘッドのノズル内のメニスカスを揺動させる揺動工程と、ノズルからインクを吐出させるフラッシング工程と、を含む、記録ヘッドの回復動作を実行可能である。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
インクを吐出する複数のノズルに連通し、内部にインクを収容可能な複数の加圧室と、複数の前記加圧室に対応して配置され、前記各加圧室内のインクに圧力をかけて前記各ノズルからインクを吐出させる複数の変位素子と、を有する記録ヘッドと、
前記変位素子に印加する駆動電圧の駆動波形として、前記ノズルからのインク吐出量に応じて設定された1つ以上の前記駆動波形を発生させる駆動パルス発生部を備え、印字対象となる画像データを構成する1つの画素データにつき、前記画素データの階調に応じて定まる回数のインク吐出を前記各ノズルに対して実行させるヘッド駆動部と、
前記記録ヘッドのインク吐出面をクリーニングするワイパーを備えたメンテナンスユニットと、
前記ヘッド駆動部および前記メンテナンスユニットの駆動を制御する制御部と、
を備えたインクジェット記録装置において、
前記制御部は、
前記記録ヘッドのインク吐出面にクリーニング液を供給して前記ワイパーにより前記クリーニング液を拭き取るワイピング工程と、
前記ワイピング工程の直後に前記記録ヘッドの前記ノズル内のメニスカスを揺動させる揺動工程と、
前記メニスカス揺動工程の直後に前記記録ヘッドの前記ノズルから前記インクを吐出させるフラッシング工程と、
を含む、前記記録ヘッドの回復動作を実行可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記フラッシング工程で用いる前記駆動波形は、前記加圧室の固有振動周期の1/2周期となるpull-push波形、若しくは前記ノズルから1mmの位置で分滴が発生しない画像記録用駆動波形であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記pull-push波形を用いた場合の吐出1回当たりのインク吐出量をA1、前記画像記録用駆動波形を用いた場合の前記インク吐出量をA2とするとき、1/2*A1≦A2≦A1を満たすことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記回復動作の実行後に前記インクを正常に吐出するために必要な前記メニスカス揺動工程における揺動回数と、前記フラッシング工程におけるインク吐出回数との関係が、前記フラッシング工程で用いる前記駆動波形毎に格納された記憶部を備え、
前記制御部は、前記フラッシング工程で用いる前記駆動波形に基づいて、前記揺動回数および前記インク吐出回数を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【請求項5】
前記クリーニング液と前記インクとを混合した場合に凝集が生じることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【請求項6】
前記クリーニング液は、水と、水溶性有機溶媒と、ベタイン構造を有する両性界面活性剤と、シリコーン界面活性剤と、を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、インクジェットプリンターなどのインクジェット記録装置において、インクの乾燥によるノズルの目詰まりを低減または予防するために、記録ヘッドのインク吐出面(ノズルプレート)を清掃するクリーニング機構を搭載している。具体的には、ノズルから増粘したインクを押出(パージ)した後、ワイパーを用いてパージインクを拭き取るワイピング動作を行う。このとき、ワイピング後にインク吐出面からインクを完全に除去できず、吐出異常が解消しないという問題がある。
【0003】
特許文献1には、1つのインクジェットヘッドから異なる色のインクを吐出するインクジェット記録装置において、パージ動作の後、ワイピング動作を行うと共に、ワイピング動作においてワイパーが通過した吐出口から順にインクを吐出するように吐出フラッシングを行うことでインクの混色を防止する技術が開示されている。
【0004】
特許文献2には、ノズル開口を有する記録ヘッドと、ノズル開口部分のインクを微振動させる微振動手段と、印字開始位置設定手段と、微振動開始位置設定手段と、走査位置情報出力手段と、印字前微振動制御手段と、を備えるインクジェット記録装置が開示されている。印字開始位置設定手段は、記録データに基づいて記録ヘッドの記録開始位置を示す記録開始位置情報を設定する。微振動開始位置設定手段は、記録開始位置情報に基づいて微振動開始位置を示す微振動開始位置情報を設定する。走査位置情報出力手段は、記録ヘッドの走査位置を示すヘッド位置情報を出力する。印字前微振動制御手段は、微振動開始位置情報とヘッド位置情報とに基づいて、微振動開始タイミングになったことを判定して微振動手段を駆動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-111897号公報
特開2001-260369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
パージインクを拭き取った後、インク吐出面にクリーニング液のみを吐出してワイピングを行い、インク吐出面のインクの拭き残しやインク吐出面に付着した微小なインク滴(サテライト)を除去することが考えられる。そのようにクリーニング液のみを吐出してワイピングを行った場合、ノズル内にクリーニング液が進入してしまうという問題がある。
【0007】
また、インク吐出面に付着して乾燥したインク滴とインク吐出面との間に浸み込んでインク滴を剥離するタイプのクリーニング液として、界面活性剤が多く配合されたものを用いることが考えられる。特にそのようなクリーニング液を用いた場合、ノズル内に進入したクリーニング液がインクと混ざり合った際に界面活性剤が凝集し、吐出異常を発生させるおそれがある。また、インク吐出面に付着して乾燥したインク滴を溶解するタイプのクリーニング液の場合でも、ノズル内に進入したクリーニング液によってインクの濃度が低下し、直後の画像形成において画像濃度が低下するおそれがある。従って、画像品質を維持するためには、ノズル内に進入したクリーニング液を十分に除去する必要がある。
【0008】
特許文献1では、ワイピングにより別の液体(インク)がノズル内に吸い込まれてしまうことを回避するために、ワイピング直後にフラッシング(吐出)を行う構成となっているが、ワイピング後にインク吐出面に残存したインクの拭き残しは除去できない。そのため、除去されずに乾燥したインクが次回以降のワイピング時に剥がれて異物として付着し、インク吐出に悪影響を与えるという問題があった。また、そもそも別のインクと混合された状態でフラッシングを行うと、最初の混色インクは正常に吐出されない場合が多い。その結果、ノズル周辺をインク溢れやインクの散り(ミスト)で汚染してしまい、やはり吐出異常を起こし易くなってしまう。
【0009】
特許文献2では、インク吐出前にノズル開口内のインクの揺動を行うことでインク粘度を小さくする手法が提案されているが、揺動回数が多いとノズル先端に付着した液体がノズル内部の奥に拡散される。そのため、特許文献2の方法を用いてノズル内に進入したクリーニング液を十分に除去しようとすると、インク吐出量が多くなってしまうという問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑み、クリーニング液を使用したインク吐出面のワイピング後におけるインクの拭き残しやミストの残存を回避しつつ、ノズル内に進入したクリーニング液を効率的に吐出可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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