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公開番号2024003858
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-16
出願番号2022103164
出願日2022-06-28
発明の名称親水化剤
出願人東京インキ株式会社
代理人
主分類B41N 3/08 20060101AFI20240109BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】本発明は、端部の処理加工の有無に関わらず、オフセット印刷版のエッジ汚れが発生しそうな部分だけ、印刷前に親水化剤で処理することで、エッジ汚れの防止ができ、さらに、印刷中にエッジ汚れが発生した際に、当該箇所を拭くことでエッジ汚れが解消するオフセット印刷版用の親水化剤を提供することを目的とする。
【解決手段】エタノールと、水酸化物と、ポリカルボン酸塩と、を含むことを特徴とする親水化剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エタノールと、水酸化物と、ポリカルボン酸塩と、を含むことを特徴とする親水化剤。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
さらに、メタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec-ブチルアルコールおよびtert-ブチルアルコールのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の親水化剤。
【請求項3】
前記ポリカルボン酸塩が、クエン酸塩、フタル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、グルタル酸塩、アジピン酸塩、ピメリン酸塩、スベリン酸塩、アゼライン酸塩、セバシン酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、タルトロン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸塩、フマル酸塩、イタコン酸塩、シトラコン酸塩、マレイン酸塩、アクリル酸塩、カルボキシメチルセルロース塩、エチレンジアミン四酢酸塩のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の親水化剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オフセット印刷に使用する印刷版用の親水化剤に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
オフセット印刷は、印刷版表面に形成された親油性の画像部と親水性の非画像部の表面物性を利用し、印刷版面にインキと湿し水を同時に供給すると、油性のインキが親油性の画像部上に選択的に転移させることを利用したものである。画像部上に転移したインキは、その後ブランケットと呼ばれる中間体に転写され、さらに該中間体から被印刷媒体(紙など)に転写されることで印刷が行われる。
【0003】
上記のようなオフセット印刷版を用いて印刷する場合、通常の枚葉印刷機のように印刷版のサイズよりも小さいサイズの被印刷媒体に印刷においては、印刷版の端部は被印刷媒体の外側となるため印刷品質に影響することはないが、例えば新聞印刷のような輪転機を用いてロール状の被印刷媒体などの印刷版のサイズよりも大きいサイズの被印刷媒体に連続的に印刷する場合には、印刷版の端部も被印刷媒体の内側となり、印刷面となってしまうため、端部に付着したインキが被印刷媒体に転写され、線状の汚れ(エッジ汚れ、額縁汚れともいう)となり、印刷物の商品価値を著しく損なう場合があった。
【0004】
このような線状の端部汚れを防止するために、特許文献1には、印刷版の端部がオフセット印刷版表面より下側になるように加工し、さらに、水溶性高分子化合物として大豆多糖類、変性澱粉ならびにリン酸および/またはリン酸塩を含有する不感脂化液が開示され、当該不感脂化液で端部を処理し、インキの付着を抑制するものが開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、印刷版の端部を面取り処理加工し、さらにスルホン酸塩を含有する版面保護剤が開示され、当該版面保護剤で印刷版面を処理することで、インキの付着を抑制するものが開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、印刷版の端部を特別な裁断刃を有する裁断機により裁断処理加工し、さらに有機溶剤および水溶性樹脂を含有する液が開示され、当該処理液で印刷版面を処理することで、インキの付着を抑制するものが開示されている。
特許文献4には、印刷版の端部を特定のダレ形状に加工し、さらにアニオン性または非イオン性界面活性剤を含有する処理液が開示され、当該処理液で印刷版の端面から1cm以内の領域を処理することで、エッジ汚れを抑制するものが開示されている。
特許文献5には、印刷版の端部を特定のダレ形状に加工し、さらに当該端部の対向する2辺の側面に一部または全部に撥インク剤を付与することで、エッジ汚れを抑制するものが開示されている。
【0007】
しかし、これらは端部の加工処理が必要で、不感脂化液、版面保護剤または処理液などでの処理をし、当該処理面が印刷版全面あるいは端部面のみであっても、処理後の印刷版を重ねて保管した場合、処理した部分が別の印刷版の裏面に接着する場合がある。
【0008】
この問題を解決するために、特許文献6には、平版印刷版処理装置が提案され、装置内の印刷版を搬送する搬送経路に、印刷版の少なくとも1辺の端部に、親水化剤を含有する処理液を塗布する塗布部を設けることで、印刷版を1枚ずつ搬送しながら、処理液を塗布することができ、さらに乾燥部を備えることで、未乾燥の処理液が他の印刷版に付着することを防止することができるものが開示されている。
【0009】
しかし、上記は処理装置であって、一連の処理によって印刷版を多数保管しておくことにおいては有用であるが、印刷作業において、頻繁に行われる印刷版の交換に対して、処理装置による処理を行ない、印刷版を多数予備として保管しておくことは、作業の効率化を妨げるばかりか、コストアップにつながる。
【0010】
また、印刷作業中に、エッジ汚れが発生した場合、印刷機を一旦停止し、印刷版端部面の当該汚れが発生した箇所を処理液を用いて、拭くことによって解消することがある。しかし、用いる処理液によっては、拭いても汚れが解消しないものもあり、印刷版の交換を余儀なくされる場合もある。また、最近の機上現像処理印刷版によっては、汚れが解消しないものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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