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公開番号2024039502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022144102
出願日2022-09-09
発明の名称感熱記録材料
出願人三光株式会社
代理人個人
主分類B41M 5/333 20060101AFI20240314BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】
従来よりも高温熱水性ならびに高温高湿性を向上させた感熱記録材料を提供する。
【解決手段】
顕色剤としてN,N’-ジ-〔3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル〕尿素を含み、保存安定剤として、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタンあるいは1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタンの少なくともどちらか一方を含む。
特許請求の範囲【請求項1】
常温で無色ないし淡色の塩基性染料と、
加熱により該染料と接触して呈色し得る顕色剤と、
保存安定剤とを含有する感熱記録層を支持体上に設けた感熱記録材料であって、
前記顕色剤としてN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素と、
前記保存安定剤として1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタンあるいは1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタンの少なくともどちらか一方を含む、
耐熱水性を有する感熱記録材料。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
耐熱水性として、80℃の熱水に5分間接触し続けても劣化が少ない、請求項1に記載の感熱記録材料。
【請求項3】
記録後の前記感熱記録材料を温度80℃の熱水に5分間接触し続け、その後に乾燥したときのマクベス反射濃度計で測定した印字部の発色濃度をAとしたとき、
A ≧ 1.00
を満たす、請求項1または2に記載の感熱記録材料。
【請求項4】
常温で無色ないし淡色の塩基性染料と、
加熱により該染料と接触して呈色し得る顕色剤と、
保存安定剤とを含有する感熱記録層を支持体上に設けた感熱記録材料であって、
前記顕色剤としてN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素と、
前記保存安定剤として1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタンあるいは1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタンの少なくともどちらか一方を含む、
耐高温高湿性を有する感熱記録材料。
【請求項5】
耐高温高湿性として、温度70℃かつ湿度90%RHの環境下で24時間放置しても劣化が少ない、請求項4に記載の感熱記録材料。
【請求項6】
記録後の前記感熱記録材料を温度70℃かつ湿度90%RHの環境下に24時間放置した後のマクベス反射濃度計における印字部の発色濃度をDとしたとき、
D ≧ 1.20
を満たす、請求項4または5に記載の感熱記録材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は感熱記録材料に関し、顕色剤としてN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、保存安定剤として、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタンおよび1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタンを少なくとも1つを併用することにより、高温熱水性、高温高湿性を共に向上させた感熱記録材料に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、感熱記録材料は常温で無色ないし淡色の塩基性染料と有機顕色剤とを感熱ヘッド、熱ペン等の熱エネルギー(ジユール熱)を加えることにより発色記録が得るようにした感熱記録材料はすでに広く実用化されている。
【0003】
その感熱記録材料に求められる性能として、未印字部の白色度と種々の環境条件における未印字部の白色度、印字部の発色濃度とその印字部の保存安定性などが挙げられる。
印字部の保存安定性とは、印字画像が熱や高湿度の環境下に置かれた場合、水が付着した場合、油類やアルコール類の付着した場合、又は財布等の革製品に使用される鞣しやフィルム製品の可塑性を出すのに使用される可塑剤に付着した場合等に印字部が消失しない性能を意味する。
【0004】
また、このように各方面での使用により感熱記録材料について、更に厳しい条件でも印字保存性が求められるようになった。その例として、例えば80℃の高温熱水に浸漬したり、60℃や70℃の高温環境下で、しかも湿度が90%RHと過酷な高温高湿下においても印字部の消失が少ない品質が求められるようになった。
【0005】
一方、感熱記録材料によって形成される印字の前記要求性能は、感熱記録材料の主成分であるロイコ染料、顕色剤、増感剤、保存安定剤に拠るところが大きく、とりわけ、顕色剤の影響が特に大きい。この為、上記の要求性能を満足する顕色剤として、フェノール系化合物、スルホニル尿素化合物など石油化学由来の合成化合物が提案されてきた。その中でもフェノール系化合物が数多く開発され、実用化されている。
【0006】
しかしながら、フェノール系化合物の一部には内分泌攪乱物質の疑義があり、その使用が抑制される傾向がある。例えば、ビスフェノールA(2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン)はポリエステル用原料として、または感熱紙用顕色剤などで多量に使用されていたが、改正前の化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律では、第二および第三監視化学物質として、改正後の同法律では優先評価化学物質として認定されており、更に内分泌攪乱物質の疑いからその使用が欧州、米国、カナダ国、日本国等では既に自粛されている。
【0007】
ビスフェノールS(4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン)は染色体異常などの疑義から改正前の化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律では、指定化学物質に登録され、第二監視化学物質として、規制されていた。更に欧州を始め海外ではビスフェノールAの類似化合物として規制の対象の可能性が高まっている。
【0008】
スルホニルウレア化合物等の非フェノール系顕色剤として、4,4’-ジアミノジフェニルアルカンなどの合成化合物を原料として用いるなどの提案がある(特許文献1)。更にN-3-((p-トルエンスルホニル)オキシ)フェニル-N’-(p-トルエンスルホニル)尿素(特許文献2)、N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド(特許文献3)、3-[(3-フェニルウレイド)フェニル]=4-メチルベンゼンスルホナート(特許文献4)およびN-m-トリル-3,5-ジ(m-トリルカルボニルアミノ)ベンゼンスルホンアミド(特許文献5)の非フェノール系顕色剤が使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許2679524号公報
特許4601174号公報
特許5887423号公報
特許6529197号公報
WO2021/041600号公報
特許6751479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に提案のスルホニルウレア化合物は、その構成成分として、ビスフェノールAと類似の分子構造である合成化合物を原料として用いるなどの課題があり、また、感熱記録材料の顕色剤としての要求性能に対して充分といえるものではなかった。特許文献2に提案された顕色剤は環境中で分解し、水性毒性を有することが知られている。特許文献3および4は印字部保存特性が低いために、他の顕色剤や保存安定剤との併用が提案されているが、過酷な条件下での保存特性を満足する特性が得られていない。更に、特許文献5で示される顕色剤も飽和濃度が出難い特性があり広くは使用されていないのが実情である。
(【0011】以降は省略されています)

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