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公開番号2023181971
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-25
出願番号2023056972
出願日2023-03-31
発明の名称画像形成方法
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類B41M 5/46 20060101AFI20231218BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】感熱記録材料の表面から生じる噴出物が低減され、高コントラストかつ均一な画像を得ることができる画像形成方法を提供する。
【解決手段】光透過性支持体上に、赤外線吸収色素、非感光性の有機銀塩、および還元剤を含有する画像形成層を有する感熱記録材料に対し、赤外線レーザー光によって走査露光する際の赤外線レーザー光の副走査方向における露光範囲の重複率が0.60~33%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
光透過性支持体上に、赤外線吸収色素、非感光性の有機銀塩、および還元剤を含有する画像形成層を有する感熱記録材料に対し、赤外線レーザー光によって走査露光する際の、赤外線レーザー光の副走査方向における露光範囲の重複率が0.60~33%であることを特徴とする画像形成方法。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
感熱記録材料に対し赤外線レーザー光を走査露光する際の照射量Xが以下の式で表されることを特徴とする前記請求項1記載の画像形成方法。
1.03A≦X≦1.55A
(上記した式においてAは、画像部の最大の紫外光透過濃度(Dmax)、および非画像部の最小の紫外光透過濃度(Dmin)の差分Dmax-Dminの値が3.0になる赤外線レーザー照射量を表す。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、感熱記録材料の表面から生じる噴出物が低減され、高コントラストかつ均一な画像を得ることができる画像形成方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
版下材料の作製に用いられる高画質な画像形成方法として、ハロゲン化銀感光材料を用いた湿式処理の画像形成方法が長く一般的に用いられてきた。しかしながら、湿式処理の画像形成方法では現像液や定着液等の廃液処理が必要で環境負荷が大きいことから、湿式処理を必要としない乾式の画像形成方法が種々検討されてきた。現在ではインクジェット記録方式、電子写真方式、染料熱転写方式等といった画像形成システムが実用化されている。しかしこれらの乾式の画像形成方法は、画像部における優れた遮光性および、非画像部における優れた光透過性を有する、いわゆる高コントラストな版下材料を得ることは困難である。
【0003】
ハロゲン化銀感光材料を用いた湿式処理の画像形成方法と同等の高いコントラストを得ることができる乾式の画像形成方法としては、支持体上に感熱記録層を有する感熱記録材料にサーマルヘッドあるいは赤外線レーザー光を用いて画像形成する方法が挙げられる。その中でも、高密度記録、高画質記録の観点からは赤外線レーザー光を用いた感熱記録方式が優位である。赤外線レーザー光によって描画可能な感熱記録材料としては、例えば特開平6-194781号公報(特許文献1)には、熱的に還元可能な銀源、銀イオン用還元剤、約500~1100nmの波長範囲のレーザー光を吸収する染料、およびポリマー状結合剤を含有する熱記録材料が開示され、特開平10-29377号公報(特許文献2)には、有機銀塩、有機銀塩の現像剤、特定の構造を有するメロシアニン系赤外線吸収色素、および水溶性バインダーを含有する感熱層を有する感熱記録材料が開示されている。また特開2001-10229号公報(特許文献3)には、非感光性有機銀塩、銀イオン用還元剤、バインダー、色調調整剤および750~1100nmの波長範囲の放射線を吸収する吸収剤を含有する熱発色画像形成層を有する画像形成材料が開示されている。
【0004】
赤外線レーザー光を用いた感熱記録方式は、赤外線レーザー光を用いて感熱記録材料を走査露光し、局所的に加熱することで感熱記録層を発色させて描画する。その際、赤外線レーザー光は高エネルギー線であるため、感熱記録材料の含有成分や感熱記録層の発色過程で生じる副生成物が感熱記録材料の表面から噴出物として揮発あるいは爆散して、感熱記録材料の表面や赤外線レーザー光照射装置を汚染するという課題があった。
【0005】
また、レーザー光は一般的にビーム径が小さいため、画像抜け(レーザー光照射位置のずれによる未露光部)や濃度ムラ(レーザー光の照射量不足による発色不良部)の発生により画像が不均一になることを防ぐため、レーザー光を副走査方向に重複させながら感熱記録材料を露光することが知られている。例えば特開2000-2963号公報(特許文献4)には、構成層中の少なくとも1層が特定の化合物を含有する画像記録材料が開示され、該画像記録材料を露光する際、レーザー光が重なるように露光することで、走査線が見えないようにすると記載されている。しかし、赤外線レーザー光を用いた感熱記録方式において、赤外線レーザー光を重複させながら感熱記録材料を走査露光すると、1回目の走査露光で画像記録済みの領域で走査露光が重複する箇所は赤外線レーザー光をより強く吸収するため、感熱記録層の表面から噴出物が顕著に発生する場合があり、該噴出物を低減しつつ、高コントラストかつ均一な画像を得ることができる画像形成方法が求められていた。
【0006】
他方、感光性ハロゲン化銀塩、非感光性有機銀塩、および還元剤を含有する、いわゆる熱現像感光記録材料の画像形成方法に関して、国際公開第1995/31754号パンフレット(特許文献5)には、2度目の放射線を、最初に放出された放射線が当たったスポットと重なるように放出する工程を含む、ハロゲン化銀含有白黒光熱写真要素を放射線で露光して潜像を作製する方法が開示され、画質を改良できることが記載されている。また、特開平4-51043号公報(特許文献6)には、支持体上にバインダー、感光性ハロゲン化銀、還元剤および/または還元剤プレカーサーを有する熱現像感光材料を複数回露光した後、熱現像する画像形成方法が開示され、複数回露光する部分の画像形成領域に対する面積比が40%以上であることが好ましい旨記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平6-194781号公報
特開平10-29377号公報
特開2001-10229号公報
特開2000-2963号公報
国際公開第1995/31754号パンフレット
特開平4-51043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、感熱記録材料の表面から生じる噴出物が低減され、高コントラストかつ均一な画像を得ることができる画像形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題は、以下の発明により解決される。
(1)光透過性支持体上に、赤外線吸収色素、非感光性の有機銀塩、および還元剤を含有する画像形成層を有する感熱記録材料に対し、赤外線レーザー光によって走査露光する際の、赤外線レーザー光の副走査方向における露光範囲の重複率が0.60~33%であることを特徴とする画像形成方法。
(2)感熱記録材料に対し赤外線レーザー光を走査露光する際の照射量Xが以下の式で表されることを特徴とする上記(1)記載の画像形成方法。
1.03A≦X≦1.55A
(上記した式においてAは、画像部の最大の紫外光透過濃度(Dmax)、および非画像部の最小の紫外光透過濃度(Dmin)の差分Dmax-Dminの値が3.0になる赤外線レーザー照射量を表す。)
【発明の効果】
【0010】
本発明により、感熱記録材料の表面から生じる噴出物が低減され、高コントラストかつ均一な画像を得ることができる画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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