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公開番号2023181603
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-12-25
出願番号2022094817
出願日2022-06-13
発明の名称転写捺染用紙
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類B41M 5/52 20060101AFI20231218BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】耐裏抜け性、耐色濃度ムラ性及び耐斑点カブリ性を有する転写捺染用紙を提供する。
【解決手段】課題は、紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層とを有し、前記紙基材がカルサイト型結晶の軽質炭酸カルシウムを含有し、紙基材を基準として最外に位置する最外塗工層が平板状無機微粒子及びカルボキシメチルセルロースを含有する転写捺染用紙によって達成される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層とを有し、前記紙基材がカルサイト型結晶の軽質炭酸カルシウムを含有し、紙基材を基準として最外に位置する最外塗工層が平板状無機微粒子及びカルボキシメチルセルロースを含有する転写捺染用紙。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維材料等の被印刷物へ図柄を形成する昇華型捺染インク等の捺染インクを用いる転写捺染法において、図柄を転写するために使用する転写捺染用紙に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
転写捺染法に使用する転写捺染用紙は、既に存在する。例えば、基材上に昇華型捺染インク受容層が形成されてなり、前記昇華型捺染インク受容層は、水溶性樹脂と微細粒子Aと微細粒子Bとを含有したインク受容層塗料からなり、前記微細粒子Aは、平板結晶構造を有する無機微粒子であって、0.4μm以上2.3μm以下の範囲にメジアン径d50を有し及びアスペクト比が5以上であり、前記微細粒子Bは、シリカ粒子であり、前記微細粒子Aと前記微細粒子Bとの割合(微細粒子A/微細粒子B)は、質量比で、15/85~90/10であり、前記水溶性樹脂はカルボキシメチルセルロースナトリウムであり、前記インク受容層塗料中、前記カルボキシメチルセルロースナトリウムが前記微細粒子A及びBの合計100質量部に対して10質量部以上80質量部以下の割合で含有されており、前記インク受容層塗料の塗工量(乾燥)は3g/m

以上13g/m

以下であり、JIS P8117:2009に準拠した透気度測定法による透気度が100秒以上10000秒以下であることを特徴とする、昇華型インクジェット転写捺染用紙が公知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されるが如くの昇華型インクジェット転写捺染用紙では、転写捺染時におけるインクの裏抜けを抑制でき、シート形状で使用した場合にもシワが入り難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-030342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
紙基材及び捺染インク受容層の様な塗工層を有する従来の転写捺染用紙では、インクジェット印刷時における捺染インクの吸収性及び表面乾燥性を重視するあまりに、捺染インクが塗工層を通過して紙基材にまで達し得る。この結果、被印刷物への転写捺染の際に、捺染インクが被印刷物側と異なる転写捺染紙の裏側に抜けて、すなわち裏抜けによって、転写用装置内部を汚染する問題があった。
上記特許文献1では、特許文献1に記載の効果が顕著に現れる基材として、転写捺染紙の裏面からの加熱によって捺染インクが昇華し易い多孔質の材料とあり、具体的には木材パルプを主成分とする紙、不織布及び布帛等を例示する。また、上記特許文献1に記載されるが如くの転写捺染用紙は、裏抜けに対して、塗工層のシリカ粒子で捺染インクの吸収性を得て、平板結晶構造を有する無機微細粒子で塗工層中に捺染インクに対するバリヤー層を形成して基材への捺染インクの浸透を抑制する技術思想である。
しかしながら、例えば、上記のシリカ粒子が細孔容積の多い多孔性合成非晶質シリカ粒子であると、転写捺染用紙における吸収性及び画像の鮮明さに有利であるものの、捺染インクがシリカ粒子の細孔内に吸着するため被印刷物への転写に不具合を生じる場合がある。不具合は、例えば、捺染インクが前記吸着等によって塗工層からの転写に差が生じるために、被印刷物における画像の色濃度ムラを挙げることができる。また、多孔質の材料を基材として及び該基材に対してバリヤー層を含む塗工層を有する上記特許文献1に記載されるが如くの転写捺染用紙は、裏面からの熱の伝わり方によって、斑点カブリを発生する場合がある。転写捺染時では、捺染インクが、転写捺染紙と被印刷物との接面に対して垂直方向に移動する。ところが、一部の捺染インクが、前記垂直方向ではなく、斜め方向に移動する場合がある。斜め方向に移動した捺染インクは、本来存在しない箇所に斑点を生じる。この現象が斑点カブリであり、転写捺染法の特有の課題である。
【0005】
上記を鑑みて本発明の目的は、耐裏抜け性、耐色濃度ムラ性及び耐斑点カブリ性を有する転写捺染用紙を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、本発明の目的は、以下により達成される。
【0007】
[1]紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層とを有し、前記紙基材がカルサイト型結晶の軽質炭酸カルシウムを含有し、紙基材を基準として最外に位置する最外塗工層が平板状無機微粒子及びカルボキシメチルセルロースを含有する転写捺染用紙。
【0008】
また、いくつかの実施態様において、本発明の目的は以下により達成される。
[2]紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層とを有し、前記紙基材がカルサイト型結晶の軽質炭酸カルシウムを含有し、紙基材を基準として最外に位置する最外塗工層が平板状無機微粒子及びカルボキシメチルセルロースを含有し、1層又は2層以上の前記塗工層の総厚さが4μm以上17μm以下である転写捺染用紙。
[3]上記紙基材の厚さが、60μm以上110μm以下である上記[2]に記載の転写捺染用紙。
【0009】
また、いくつかの実施態様において、本発明の目的は以下により達成される。
[4]紙基材と、前記紙基材の少なくとも片面に対して1層又は2層以上の塗工層とを有し、前記紙基材がカルサイト型結晶の軽質炭酸カルシウムを含有し、紙基材を基準として最外に位置する最外塗工層が平板状無機微粒子及びカルボキシメチルセルロースを含有し、前記平板状無機微粒子がカオリンである転写捺染用紙。
[5]上記1層又は2層以上の塗工層の総厚さが4μm以上17μm以下である上記[4]に記載の転写捺染用紙。
[6]上記紙基材の厚さが60μm以上110μm以下である上記[4]又は[5]に記載の転写捺染用紙。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、耐裏抜け性、耐色濃度ムラ性及び耐斑点カブリ性を有する転写捺染用紙を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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