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公開番号2024090877
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022207059
出願日2022-12-23
発明の名称感光性樹脂組成物の製造方法
出願人富士フイルム株式会社
代理人弁理士法人航栄事務所
主分類G03F 7/038 20060101AFI20240627BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】 露光により主鎖が分解する樹脂を含む感光性樹脂組成物の製造において、感光性樹脂組成物の各製造単位間での感度変動を極めて抑制できる、感光性樹脂組成物の製造方法を提供することができる。
【解決手段】(1)露光により主鎖が分解する樹脂を1つ以上含む感光性樹脂組成物Aを用いて感光性樹脂膜Aを形成し、上記感光性樹脂膜Aに対して露光、現像を行うことによりパターンを形成する場合において、感度を含む1つ以上の評価項目について基準値を取得する工程と、(2)上記感光性樹脂組成物Aに含まれる成分と同じ化合物を含む測定用感光性樹脂組成物Bを用いて感光性樹脂膜Bを形成し、上記感光性樹脂膜Bに対して露光、現像処理を行うことにより、パターンを形成する場合において、感度の測定値を取得する工程と、(3)上記工程(2)で取得した感度の測定値が、上記工程(1)で取得した感度の基準値に基づいて設定した感度の許容基準を満たすか否かを判定する工程などを含む感光性樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(1)露光により主鎖が分解する樹脂を1つ以上含む感光性樹脂組成物Aを用いて感光性樹脂膜Aを形成し、前記感光性樹脂膜Aに対して露光、現像を行うことによりパターンを形成する場合において、感度を含む1つ以上の評価項目について基準値を取得する工程と、
(2)前記感光性樹脂組成物Aに含まれる成分と同じ化合物を含む測定用感光性樹脂組成物Bを用いて感光性樹脂膜Bを形成し、前記感光性樹脂膜Bに対して露光、現像処理を行うことにより、パターンを形成する場合において、感度の測定値を取得する工程と、
(3)前記工程(2)で取得した感度の測定値が、前記工程(1)で取得した感度の基準値に基づいて設定した感度の許容基準を満たすか否かを判定する工程と、
(4)前記工程(3)で取得した感度の測定値が、前記感度の許容基準を満たさない場合に、下記(i)又は(ii)に基づき調整後感光性樹脂組成物Cを作成し、前記組成物Cを用いて感光性樹脂膜Cを形成し、前記感光性樹脂膜Cに対して露光、現像処理を行うことにより、パターンを形成する場合において、前記工程(1)における前記1つ以上の評価項目から選択された1つの評価項目について測定値を取得し、取得した測定値が、上記選択された1つの評価項目について前記工程(1)において取得した基準値に基づいて設定した許容基準を満たすようにする工程と、
(i)前記組成物Bに含有される前記露光により主鎖が分解する樹脂が1つである場合、前記組成物Bに含有される樹脂と、前記組成物Bに含有される樹脂とは異なる樹脂の1つ以上と、を含む調整後感光性樹脂組成物Cを作成する。
(ii)前記組成物Bに含有される前記露光により主鎖が分解する樹脂が2つ以上である場合、下記(a)及び(b)のいずれかを満たす調整後感光性樹脂組成物Cを作成する。
(a) 露光により主鎖が分解する樹脂として、前記組成物Bに含有される2つ以上の樹脂と、前記2つ以上の樹脂のいずれとも異なる樹脂の1つ以上とを含む調整後感光性樹脂組成物C
(b) 露光により主鎖が分解する樹脂として、前記組成物Bに含有される2つ以上の樹脂のみを含むが、樹脂の含有比率が、前記組成物Bにおける樹脂の含有比率とは異なる調整後感光性樹脂組成物C
(5)前記組成物Cを用いて感光性樹脂膜Cを形成し、前記感光性樹脂膜Cに対して露光、現像処理を行うことにより、パターンを形成する場合において、前記工程(1)における感度について測定値を取得し、取得した感度の測定値が、前記工程(1)において取得した感度の基準値に基づいて設定した許容基準を満たすことを判定する工程
を有する感光性樹脂組成物の製造方法。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記工程(1)で取得した感度の基準値をEopt-A、前記工程(2)で取得した感度の測定値をEopt-Bとしたとき、-0.5(%)≦ 100 x (Eopt-B - Eopt-A)/Eopt-A ≦ 0.5(%)である場合を、前記工程(3)における感度の許容基準を満たすものとして判定する、請求項1に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
【請求項3】
前記工程(1)における前記感度を含む1つ以上の評価項目が、現像液に対する溶解速度を含み、
前記工程(4)において、前記工程(1)における上記1つ以上の評価項目から選択された1つの評価項目が、現像液に対する溶解速度であり、
前記工程(4)において取得した現像液に対する溶解速度についての測定値が、前記工程(1)において取得した現像液に対する溶解速度についての基準値に基づいて設定した許容基準を満たすとは、前記感光性樹脂膜Aの現像液に対する溶解速度S1Aと、前記感光性樹脂膜Cの現像液に対する溶解速度S1Cについて、100 x (S1C - S1A)/S1Aが設定範囲内であることである、
請求項1に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
【請求項4】
上記「100 x (S1C - S1A)/S1Aが設定範囲内である」が、-2.0(%)≦ 100 x (S1C - S1A)/S1A ≦ 2.0(%)を満たす、請求項3に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
【請求項5】
前記工程(1)における前記感度を含む1つ以上の評価項目が、感光性樹脂膜のガラス転移温度を含み、
前記工程(4)において、前記工程(1)における前記1つ以上の評価項目から選択された1つの評価項目が、感光性樹脂膜のガラス転移温度であり、
前記工程(4)において取得した感光性樹脂膜のガラス転移温度についての測定値が、前記工程(1)において取得した感光性樹脂膜のガラス転移温度についての基準値に基づいて設定した許容基準を満たすとは、前記感光性樹脂膜Aのガラス転移温度の基準値S3Aと、感光性樹脂膜Cのガラス転移温度の測定値S3Cについて、100 x (S3C - S3A)/S3Aが設定範囲内である、
請求項1に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
【請求項6】
上記「100 x (S3C - S3A)/S3Aが設定範囲内である」が、-0.5(%) ≦ 100 x (S3C - S3A)/S3A ≦ 0.5(%)を満たす、
請求項5に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
【請求項7】
前記工程(3)において前記感度の許容基準を満たさない場合、前記工程(4)に記載の上記(i)及び(ii)(a)において、前記組成物Cが下記(C1)又は(C2)を満たす、請求項1~6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
(C1) 前記工程(2)で取得した感度の測定値が、前記工程(1)で取得した感度の基準値よりも小さい場合、前記組成物Cは、露光により主鎖が分解する樹脂として、前記組成物Bに含まれる前記露光により主鎖が分解する樹脂のいずれか1つの数平均分子量よりも大きい数平均分子量を有する樹脂を含有する。
(C2) 前記工程(2)で取得した感度の測定値が、前記工程(1)で取得した感度の基準値よりも大きい場合、前記組成物Cは、露光により主鎖が分解する樹脂として、前記組成物Bに含まれる前記露光により主鎖が分解する樹脂のいずれか1つの数平均分子量よりも小さい数平均分子量を有する樹脂を含有する。
【請求項8】
調整後組成物Cの全固形分中の前記露光により主鎖が分解する樹脂の質量%が組成物Aの全固形分中の前記露光により主鎖が分解する樹脂の質量%に対して、差が±0.3質量%以内である、請求項1~6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
【請求項9】
前記感光性樹脂組成物A、B、及びCがイオン性化合物を含有し、前記露光により主鎖が分解する樹脂の少なくとも1つの樹脂が、イオン性化合物と相互作用する基を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
【請求項10】
露光光源がEUV光である、請求項1~6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、感光性樹脂組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
KrFエキシマレーザー(248nm)用レジスト以降、光吸収による感度低下を補うべく、化学増幅を利用したパターン形成方法が用いられている。例えば、ポジ型の化学増幅法では、まず、露光部に含まれる光酸発生剤が、光照射により分解して酸を発生する。そして、露光後のベーク(PEB:Post Exposure Bake)過程等において、発生した酸の触媒作用により、感光性樹脂組成物に含まれる樹脂が有するアルカリ不溶性の基をアルカリ可溶性の基に変化させる等して現像液に対する溶解性を変化させる。その後、例えば塩基性水溶液を用いて、現像を行う。これにより、露光部を除去して、所望のパターンを得る。
半導体素子の微細化のために、露光光源の短波長化及び投影レンズの高開口数(高NA)化が進み、現在では、193nmの波長を有するArFエキシマレーザーを光源とする露光機が開発されている。また、昨今では、極端紫外線(EUV光: Extreme Ultraviolet)及び電子線(EB:Electron Beam)を光源としたパターン形成方法も検討されつつある。
このような現状のもと、感光性樹脂組成物として、種々の構成が提案されているが、最近では、パターンの超微細化が達成できるものとして、露光により主鎖が分解又は切断する樹脂を含有する樹脂組成物が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、(A)イオン性化合物、及び(B)上記イオン性化合物におけるイオン性基と相互作用性する相互作用性基を有する繰り返し単位を有する繰り返し単位(b1)を有し、X線、電子線、又は極市街線の照射により主鎖が分解する樹脂を含有するポジ型レジスト組成物が記載されている。
特許文献2には、α位がハロゲン化されてなる所定の単量体単位と、水酸基を有する芳香族炭化水素基を有する所定の単量体単位とを含む主鎖切断型の重合体を含むレジスト組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2021/153466号公報
特開2020-16699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、通常、感光性樹脂組成物の製造においては、感光性樹脂組成物の各成分の種類及び配合比が所定のものとなるように定められた製造手順が存在しており、感光性樹脂組成物の毎回の製造においては、上記製造手順に基づいて、感光性樹脂組成物の製造が為される。しかしながら、感光性樹脂組成物の実際の組成は、厳密には、各製造単位間で差が生じるものであり、そのような差は、感光性樹脂組成物の性能を変動させ得るものである。とりわけ、近年のパターンの超微細化(例えば、線幅20nm以下のラインアンドスペースパターンや孔径20nm以下のホールパターン等の製造)を踏まえると、パターン形成方法において設定された露光量にて露光を行った場合に、どの製造単位の感光性樹脂組成物を用いても所望のパターンが形成できることは、非常に重要な要件となっている。そのため、感光性樹脂組成物の各製造単位間における感度のわずかながらの変動も無視し難い傾向となっており、その変動を抑制できる手段は、感光性樹脂組成物の品質管理手段として、大変、有用である。
【0006】
そこで、本発明は、露光により主鎖が分解する樹脂を含む感光性樹脂組成物の製造において、感光性樹脂組成物の各製造単位間での感度変動を極めて抑制できる、感光性樹脂組成物の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、以下の構成により上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
[1]
(1)露光により主鎖が分解する樹脂を1つ以上含む感光性樹脂組成物Aを用いて感光性樹脂膜Aを形成し、上記感光性樹脂膜Aに対して露光、現像を行うことによりパターンを形成する場合において、感度を含む1つ以上の評価項目について基準値を取得する工程と、
(2)上記感光性樹脂組成物Aに含まれる成分と同じ化合物を含む測定用感光性樹脂組成物Bを用いて感光性樹脂膜Bを形成し、上記感光性樹脂膜Bに対して露光、現像処理を行うことにより、パターンを形成する場合において、感度の測定値を取得する工程と、
(3)上記工程(2)で取得した感度の測定値が、上記工程(1)で取得した感度の基準値に基づいて設定した感度の許容基準を満たすか否かを判定する工程と、
(4)上記工程(3)で取得した感度の測定値が、上記感度の許容基準を満たさない場合に、下記(i)又は(ii)に基づき調整後感光性樹脂組成物Cを作成し、上記組成物Cを用いて感光性樹脂膜Cを形成し、上記感光性樹脂膜Cに対して露光、現像処理を行うことにより、パターンを形成する場合において、上記工程(1)における上記1つ以上の評価項目から選択された1つの評価項目について測定値を取得し、取得した測定値が、上記選択された1つの評価項目について上記工程(1)において取得した基準値に基づいて設定した許容基準を満たすようにする工程と、
(i)上記組成物Bに含有される上記露光により主鎖が分解する樹脂が1つである場合、上記組成物Bに含有される樹脂と、上記組成物Bに含有される樹脂とは異なる樹脂の1つ以上と、を含む調整後感光性樹脂組成物Cを作成する。
(ii)上記組成物Bに含有される上記露光により主鎖が分解する樹脂が2つ以上である場合、下記(a)及び(b)のいずれかを満たす調整後感光性樹脂組成物Cを作成する。
(a) 露光により主鎖が分解する樹脂として、上記組成物Bに含有される2つ以上の樹脂と、上記2つ以上の樹脂のいずれとも異なる樹脂の1つ以上とを含む調整後感光性樹脂組成物C
(b) 露光により主鎖が分解する樹脂として、上記組成物Bに含有される2つ以上の樹脂のみを含むが、樹脂の含有比率が、上記組成物Bにおける樹脂の含有比率とは異なる調整後感光性樹脂組成物C
(5)上記組成物Cを用いて感光性樹脂膜Cを形成し、上記感光性樹脂膜Cに対して露光、現像処理を行うことにより、パターンを形成する場合において、上記工程(1)における感度について測定値を取得し、取得した感度の測定値が、上記工程(1)において取得した感度の基準値に基づいて設定した許容基準を満たすことを判定する工程
を有する感光性樹脂組成物の製造方法。
【0009】
[2]
上記工程(1)で取得した感度の基準値をEopt-A、上記工程(2)で取得した感度の測定値をEopt-Bとしたとき、-0.5(%)≦ 100 x (Eopt-B - Eopt-A)/Eopt-A ≦ 0.5(%)である場合を、上記工程(3)における感度の許容基準を満たすものとして判定する、[1]に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
【0010】
[3]
上記工程(1)における上記感度を含む1つ以上の評価項目が、現像液に対する溶解速度を含み、
上記工程(4)において、上記工程(1)における上記1つ以上の評価項目から選択された1つの評価項目が、現像液に対する溶解速度であり、
上記工程(4)において取得した現像液に対する溶解速度についての測定値が、上記工程(1)において取得した現像液に対する溶解速度についての基準値に基づいて設定した許容基準を満たすとは、上記感光性樹脂膜Aの現像液に対する溶解速度S1Aと、上記感光性樹脂膜Cの現像液に対する溶解速度S1Cについて、100 x (S1C - S1A)/S1Aが設定範囲内であることである、
[1]又は[2]に記載の感光性樹脂組成物の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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