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公開番号2024089035
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204138
出願日2022-12-21
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20240626BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】結晶樹脂を多量に含むトナー粒子において顔料が分散したトナー、すなわち低温定着性と着色力の優れたトナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂、顔料および顔料分散剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該顔料分散剤は、顔料と相互作用する特定の構造と、結晶性樹脂と相互作用する特定の単量体単位を含有するポリマー部位とを有し、
該顔料分散剤における顔料と相互作用する特定の構造の含有量が1.0質量%以上15.0質量%以下であり、
該顔料分散剤における結晶性樹脂と相互作用する特定の単量体単位の含有量が45.0質量%以上80.0質量%以下であり、
該顔料分散剤の重量平均分子量(Mw)が10000以上50000以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂、顔料および顔料分散剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該顔料分散剤は、下記式(1)で表される構造と、下記式(3)で表される単量体単位を含有するポリマー部位とを有し、
該顔料分散剤における該下記式(1)で表される構造の含有量が1.0質量%以上15.0質量%以下であり、
該顔料分散剤における該下記式(3)で表される単量体単位の含有量が45.0質量%以上80.0質量%以下であり、
該顔料分散剤の重量平均分子量(Mw)が10000以上50000以下であることを特徴とするトナー。
TIFF
2024089035000025.tif
56
77
(式(1)中、

1
は、置換基を有するアルキル基、置換基を有さないアルキル基、置換基を有するフェニル基又は置換基を有さないフェニル基を表し、

2
~R
11
のうちの少なくとも一つは、該ポリマー部位との連結基、または該ポリマー部位と単結合で結合する部位であり、
該連結基でないR
2
~R
11
は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基または下記式(2-1)で表される基を表す、或いは、R
2
~R
11
の隣り合う基が、下記式(2-2)で表される基を表す。)
TIFF
2024089035000026.tif
19
58
(式(2-1)中、
*は、式(1)中のR
2
~R
6
、又はR
7
~R
11
を有する芳香環との結合位置を表す。

12
は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アラルキル基、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、若しくは、置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。

1
は、酸素原子、硫黄原子、又はNR
13
基を表し、

13
は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。)
TIFF
2024089035000027.tif
19
58
(式(2-2)中、
*及び**は、式(1)中のR
2
~R
6
、又はR
7
~R
11
を有する芳香環との結合位置を表す。
式(2-2)で表わされる基は、式(1)中のR
2
~R
6
、又はR
7
~R
11
を有する芳香環と結合することによって5員複素環を形成する。

2
は、酸素原子、硫黄原子、又はNR
13
基を表し、

13
は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。)
TIFF
2024089035000028.tif
41
66
(式(3)中、

14
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記式(1)で表される構造において、R
2
~R
11
のうちの少なくとも一つが、前記式(2-1)で表される基を表す、或いは、R
2
~R
11
の隣り合う基が前記式(2-2)で表される基を表す請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記式(1)で表される構造が、下記式(4)で表される構造である請求項1に記載のトナー。
TIFF
2024089035000029.tif
53
86
(式(4)中、

15
は、置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表す。

16
~R
20
のうちの少なくとも一つは、該ポリマー部位との結合部を構成する連結基である。
該連結基ではないR
16
~R
20
は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、またはカルボキシ基を表す。)
【請求項4】
前記顔料分散剤は、DSC測定において50℃以上70℃以下に前記ポリマー部位に由来する融点ピークを有する請求項1または2に記載のトナー。
【請求項5】
前記結着樹脂が、非晶性樹脂を含有し、
走査透過電子顕微鏡により前記トナー粒子の断面を観察したとき、該断面にマトリクス・ドメイン構造が観察され、マトリクス中に主成分として前記結晶性樹脂が含まれ、ドメイン中に前記非晶性樹脂が主成分として含まれる請求項1または2に記載のトナー。
【請求項6】
前記結晶性樹脂が、下記式(5)で示す構造を含有する請求項1に記載のトナー。
TIFF
2024089035000030.tif
41
66
(式(5)中、

21
は、水素原子またはメチル基を表し、

2
は、単結合、エステル結合、またはアミド結合を表し、
nは、15以上30以下の整数を表す。)
【請求項7】
前記顔料分散剤の極性パラメータP1、及び前記結晶性樹脂の極性パラメータP2が、下記式を満たす請求項1または2に記載のトナー。
│P1-P2│≦0.10
(P1は、該顔料分散剤0.05質量部、及びクロロホルム1.48質量部からなる溶液にアセトニトリル0.10質量部を添加して求められる該顔料分散剤の析出点におけるアセトニトリルの体積分率を示す。
P2は、該結晶性樹脂0.05質量部、およびクロロホルム1.48質量部からなる溶液にアセトニトリル0.10質量部を添加した際の該結晶性樹脂の析出点におけるアセトニトルの体積分率を示す。)
【請求項8】
前記トナー粒子がワックスを含有し、該ワックスの数平均分子量(Mn)が300以上3000以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項9】
前記ワックスは、エステルワックスである請求項8に記載のトナー。
【請求項10】
前記ワックスは、4価以上8価以下のアルコールと脂肪族モノカルボン酸のエステル、或いは、4価以上8価以下のカルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステルである請求項9に記載のトナー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式記録法のような方法によって形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成するために用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子写真装置においても省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられ、定着装置にかかる熱量の大幅な削減が検討されている。特に、トナーにおいては、より低エネルギーでの定着が可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。
低温での定着を可能にするための手法として、結着樹脂として結晶性樹脂を使用する方法が検討されている。結晶性樹脂は、分子鎖が規則的に配列することにより、融点よりも低温においてはほとんど軟化しないといった性質を有する。また、融点を越えると結晶が急激に融解し、それに伴った急激な粘度の低下が起こる。このため、シャープメルト性に優れ、低温定着性を示す材料として注目されている。
特許文献1では、トナー粒子の断面観察において、結晶性樹脂を主成分とする海部と非晶性樹脂を主成分とする島部とで構成される海島構造が見られることを特徴とするトナーが提案されている。特許文献1に記載のトナーは低エネルギーでの定着が可能にすることができる。しかしながら、結晶部が顔料等の着色剤の分散に悪影響を及ぼし着色力が低下しやすくなる課題を有している。
一方、特許文献2では、結着樹脂と結晶性ポリエステルと顔料分散剤とを含むトナー粒子において、結晶性ポリエステルと顔料分散剤の疎水性パラメータの関係を規定したトナーが提案されている。特許文献2に記載のトナーにより低温定着性と着色力の両立が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-142632号公報
特開2016-157104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、さらなる省エネルギー化のために、結着樹脂中に結晶性樹脂を多量に導入した系においては、特許文献2で開示されている顔料分散剤を用いても効果は限定的で着色力を向上させることは出来ない。依然としてトナーの低温定着性と着色力の改善が必要とされている。
本開示は、結晶性樹脂を多量に含むトナー粒子において顔料が分散したトナー、すなわち低温定着性と着色力の優れたトナーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、結着樹脂、顔料および顔料分散剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該顔料分散剤は、下記式(1)で表される構造と、下記式(3)で表される単量体単位を含有するポリマー部位とを有し、
該顔料分散剤における該下記式(1)で表される構造の含有量が1.0質量%以上15.0質量%以下であり、
該顔料分散剤における該下記式(3)で表される単量体単位の含有量が45.0質量%以上80.0質量%以下であり、
該顔料分散剤の重量平均分子量(Mw)が10000以上50000以下であることを特徴とするトナーに関する。
【0006】
TIFF
2024089035000001.tif
56
77
(式(1)中、

1
は、置換基を有するアルキル基、置換基を有さないアルキル基、置換基を有するフェニル基又は置換基を有さないフェニル基を表し、

2
~R
11
のうちの少なくとも一つは、該ポリマー部位との連結基、または該ポリマー部位と単結合で結合する部位であり、
該連結基でないR
2
~R
11
は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基または下記式(2-1)で表される基を表す、或いは、R
2
~R
11
の隣り合う基が、下記式(2-2)で表される基を表す。)
【0007】
TIFF
2024089035000002.tif
19
58
(式(2-1)中、
*は、式(1)中のR
2
~R
6
、又はR
7
~R
11
を有する芳香環との結合位置を表す。

12
は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アラルキル基、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、若しくは、置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。

1
は、酸素原子、硫黄原子、又はNR
13
基を表し、

13
は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。)
【0008】
TIFF
2024089035000003.tif
19
58
(式(2-2)中、
*及び**は、式(1)中のR
2
~R
6
、又はR
7
~R
11
を有する芳香環との結合位置を表す。
式(2-2)で表わされる基は、式(1)中のR
2
~R
6
、又はR
7
~R
11
を有する芳香環と結合することによって5員複素環を形成する。

2
は、酸素原子、硫黄原子、又はNR
13
基を表し、

13
は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアラルキルオキシカルボニル基を表す。)
【0009】
TIFF
2024089035000004.tif
41
66
(式(3)中、

14
は、水素原子またはメチル基を表し、

1
は、エステル結合またはアミド結合を表し、
mは、20以上30以下の整数を表す。)
【発明の効果】
【0010】
本発明により、低温定着性と着色力の優れたトナーを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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