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公開番号2024053651
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022159987
出願日2022-10-04
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20240409BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着性及び画像保存性に優れたトナーの提供。
【解決手段】炭素数8以上12以下の直鎖炭化水素鎖を有するモノマーを含む結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子及びトナー粒子表面に表面処理されたシリカ微粒子を有するトナーであって、別途式で表される構造中のケイ素原子に対応するピークPD1、PD2、PQとが観測され、各ピーク面積をSD1、SD2、SQとし、ヘキサンで洗浄した後のPD1に対応するPD1w、PD2w、PQwとが観測され、各ピーク面積をSD1w、SD2w、SQwとした時、1.2≦(SD1+SD2)/SD1≦6.2、Ca=(SD1+SD2)/SQ×100(a)、Cb=(SD1w+SD2w)/SQw×100(b)、(Ca-Cb)/Ca×100≦5.0(c)ヘキサン洗浄後のシリカBET比表面積をSとした時、0.04≦Cb/{(SD1w+SD2w)/SD1w}/S≦0.20(d)を満たす。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子及び該トナー粒子の表面のシリカ微粒子を有するトナーであって、
該シリカ微粒子は、表面処理された処理シリカ微粒子であり、
該シリカ微粒子の固体
29
Si-NMRのDD/MAS測定において、下記式(1)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子に対応するピークPD1と、下記式(2)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子に対応するピークPD2と、下記式(3)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子に対応するピークPQとが観測され、該ピークPD1の面積をSD1とし、該ピークPD2の面積をSD2とし、該ピークPQの面積をSQとし、
ヘキサンで洗浄した後の該シリカ微粒子の固体
29
Si-NMRのDD/MAS測定において、下記式(1)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子に対応するピークPD1wと、下記式(2)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子に対応するピークPD2wと、下記式(3)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子に対応するピークPQwとが観測され、該ピークPD1wの面積をSD1wとし、該ピークPD2wの面積をSD2wとし、該ピークPQwの面積をSQwとしたとき、
該SD1及び該SD2が、1.2≦(SD1+SD2)/SD1≦6.2を満たし、
該SD1、該SD2及び該SQを用いて下記式(a)から算出されるCaと、該SD1w、該SD2w及び該SQwを用いて下記式(b)から算出されるCbとが、下記式(c)を満たし、
Ca=(SD1+SD2)/SQ×100 (a)
Cb=(SD1w+SD2w)/SQw×100 (b)
(Ca-Cb)/Ca×100≦5.0 (c)
ヘキサンで洗浄した後の該シリカ微粒子AのBET比表面積をSとしたとき、下記式(d)を満たし、
0.04≦Cb/{(SD1w+SD2w)/SD1w}/S≦0.20 (d)
該結晶性ポリエステルは、炭素数8以上12以下の直鎖炭化水素鎖を有するモノマーを含有することを特徴とするトナー。
TIFF
2024053651000016.tif
108
87
(式(1)及び式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を表す。)
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記SD1及び該SD2が、1.2≦(SD1+SD2)/SD1≦3.8を満たし、0.06≦Cb/{(SD1w+SD2w)/SD1w}≦0.12を満たす、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記結晶性ポリエステルは、炭素数10の直鎖炭化水素鎖を有するモノマーを含有する請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記トナー粒子は、結着樹脂を含有し、前記結晶性ポリエステルの含有量が、該結着樹脂100質量部に対して1.0質量部以上12.0質量部以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂であり、
トナーの赤外線吸収スペクトルにおける、カルボニル基の吸収ピークである1670cm
-1
から1770cm
-1
の範囲におけるピーク強度の最大値をCpとし、芳香環の吸収ピークである1500cm
-1
から1540cm
-1
の範囲におけるピーク強度の吸収強度の最大値をBpとし、熱圧処理を行う前の赤外線吸収スペクトルから得られたCp/Bpの値をM0、熱圧処理を行った後の赤外線吸収スペクトルから得られたCp/Bpの値をM1としたとき、下記式(e)により算出されるΔMが0.50以下である、請求項4に記載のトナー。
ΔM=(M1-M0)/M0 (e)
【請求項6】
前記シリカ微粒子の一次粒子の個数平均粒径が、5nm以上500nm以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項7】
前記シリカ微粒子は、温度30℃、相対湿度80%における、BET比表面積1m
2
当たりの水分吸着量が、0.010cm
3
/m
2
以上0.100cm
3
/m
2
以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項8】
前記シリカ微粒子の含有量が、トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上10.00質量部以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項9】
前記シリカ微粒子の一部がトナー粒子に埋没しており、前記シリカ微粒子のトナー粒子に対する埋没率が、5%以上50%以下である、請求項1又は2に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法、及び静電記録法などに用いられる静電荷像を現像するためのトナーに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及し、印刷市場への適用も始まっている。印刷市場では、幅広いメディア(紙種)に対応しながら、高速、高画質、高生産性が要求されるようになってきている。例えば、厚紙から薄紙へ紙種が変更されても、紙種に合わせたプロセススピードの変更や定着器の加熱設定温度の変更を行わずに印刷が継続可能な、メディア等速性が求められている。メディア等速性に対応していくためには、トナーには低温から高温まで幅広い定着温度範囲で適正に定着を完了することが求められるようになってきている。
幅広い定着温度範囲で定着を完了させるために、シャープメルト性を有する結晶性ポリエステルをトナーへ添加し、結着樹脂に対する可塑剤として機能させることで低温定着性能を向上させると共に、その弊害であるトナーの保存性改良の検討が種々行われている。
例えば、特許文献1では、非晶性ポリエステル樹脂に結晶性ポリエステル樹脂を相溶させることで低温定着性を向上させると共に、トナー表面にシェルを形成させることでトナーの保存性を改良したトナーが開示されている。
一方で、印刷市場においては印刷物の画像保存性も重要視されている。低温定着性が良好なトナーで形成された画像は、トナーにおける保存性が良好であっても、定着画像が軟化している為、高温環境下では印刷物同士が接着する場合がある。接着した印刷物を剥がすと、光沢ムラが発生したり、画像が剥がれたりする場合があった。
特許文献2では、低温定着性と共に画像保存性を改良する為、外添剤として含有されるシリカ粒子の一次粒子径、二次粒子の平均円形度及び平均アスペクト比を特定の範囲にすることにより、低温定着化により悪化する画像保存性を向上させたトナーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016―167029号公報
特開2018-045112号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたトナーは、トナーの保存性は良好だが、定着後の画像は軟化している為、画像保存性に関しては不十分であった。
また、特許文献2に記載されたトナーは、温度30℃湿度60%RHにおける画像保存性が良好であることが開示されているが、印刷物が車や船などで運ばれる際、積載される場所によっては、外気温以上に高温となる場合があり、画像保存性も改善の余地があった。
本開示は、低温定着性及び画像保存性に優れたトナーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子及び該トナー粒子の表面のシリカ微粒子を有するトナーであって、
該シリカ微粒子は、表面処理された処理シリカ微粒子であり、
該シリカ微粒子の固体
29
Si-NMRのDD/MAS測定において、下記式(1)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子に対応するピークPD1と、下記式(2)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子に対応するピークPD2と、下記式(3)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子に対応するピークPQとが観測され、該ピークPD1の面積をSD1とし、該ピークPD2の面積をSD2とし、該ピークPQの面積をSQとし、
ヘキサンで洗浄した後の該シリカ微粒子の固体
29
Si-NMRのDD/MAS測定において、下記式(1)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子に対応するピークPD1wと、下記式(2)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子に対応するピークPD2wと、下記式(3)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子に対応するピークPQwとが観測され、該ピークPD1wの面積をSD1wとし、該ピークPD2wの面積をSD2wとし、該ピークPQwの面積をSQwとしたとき、
該SD1及び該SD2が、
1.2≦(SD1+SD2)/SD1≦6.2
を満たし、
該SD1、該SD2及び該SQを用いて下記式(a)から算出されるCaと、該SD1w、該SD2w及び該SQwを用いて下記式(b)から算出されるCbとが、下記式(c)を満たし、
Ca=(SD1+SD2)/SQ×100 (a)
Cb=(SD1w+SD2w)/SQw×100 (b)
(Ca-Cb)/Ca×100≦5.0 (c) ヘキサンで洗浄した後の該シリカ微粒子のBET比表面積をSとしたとき、下記式(d)を満たし、
0.04≦Cb/{(SD1w+SD2w)/SD1w}/S≦0.20 (d)
該結晶性ポリエステルは、炭素数8以上12以下の直鎖炭化水素鎖を有するモノマーを含有することを特徴とするトナーに関する。
【0006】
TIFF
2024053651000001.tif
26
80
【0007】
TIFF
2024053651000002.tif
26
87
【0008】
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2024053651000003.tif
41
67
(式(1)及び式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を表す。)
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、低温定着性及び画像保存性に優れたトナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
トナー粒子の表面におけるシリカ微粒子の埋没率の算出に必要な、シリカ微粒子の直径aとシリカ微粒子が埋没している部分bの説明図である。
シリカ微粒子が外添混合されたトナー粒子を熱風により表面処理するのに好適な熱処理装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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