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公開番号2024086080
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200987
出願日2022-12-16
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20240620BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】画像の耐擦過性を向上させつつ、高温高湿下における長時間連続使用においても優れた画質安定性を有するトナーの提供。
【解決手段】トナー粒子とシリカ微粒子を含有するトナーであって、該トナー粒子は結晶性ポリエステルを含有し、該結晶性ポリエステルの結晶性ポリエステル指数およびSP値が特定範囲にあり、該シリカ微粒子は、表面処理された処理シリカ微粒子であって、該シリカ微粒子及びヘキサンで洗浄した後のシリカ微粒子の固体29Si-NMRのDD/MAS測定において得られるそれぞれのピークの面積が特定範囲であり、該シリカ微粒子の固体29Si-NMRのDD/MAS測定において得られるピークの半値幅が特定範囲であり、該シリカ微粒子の稠密度が特定範囲にある。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
トナー粒子と外添剤を含有するトナーであって、
該トナー粒子は結着樹脂及び結晶性ポリエステルを含有し、
ATR法を用い、ATR結晶としてGeを用い、赤外光入射角を45°とした条件で、該トナー、及び該結晶性ポリエステルを測定して得られたFT―IRスペクトルから算出される、該トナーの結晶性ポリエステル指数(AC1)が、0.05以上0.20以下であり、
該外添剤はシリカ微粒子であり、該シリカ微粒子の個数平均稠密度が0.80以下0.40以上であり、
該シリカ微粒子は、表面処理された処理シリカ微粒子であって、
(i)該シリカ微粒子の固体
29
Si-NMRのDD/MAS測定において、下記式(1)で表される構造中のSiaで示されるケイ素原子に対応するピークPD1と、下記式(2)で表される構造中のSibで示されるケイ素原子に対応するピークPD2と、下記式(3)で表される構造中のSicで示されるケイ素原子に対応するピークPQとが観測され、該ピークPD1の面積をSD1とし、該ピークPD2の面積をSD2とし、該ピークPQの面積をSQとしたとき、
該SD1及び該SD2が、
1.2≦(SD1+SD2)/SD1≦3.8
を満たし、
該ピークPD2の半値幅をWD2としたとき、該WD2が、0.1ppm以上6.0ppm以下であり、さらに、(ii)ヘキサンで洗浄した後の該シリカ微粒子の固体
29
Si-NMRのDD/MAS測定において、下記式(1)で表される構造中のSiaで示されるケイ素原子に対応するピークPD1wと、下記式(2)で表される構造中のSibで示されるケイ素原子に対応するピークPD2wと、下記式(3)で表される構造中のSicで示されるケイ素原子に対応するピークPQwとが観測され、該ピークPD1wの面積をSD1wとし、該ピークPD2wの面積をSD2wとし、該ピークPQwの面積をSQwとしたとき、
上記(i)の該SD1、該SD2及び該SQを用いて下記式(a)から算出されるCaと、該SD1w、該SD2w及び該SQwを用いて下記式(b)から算出されるCbとが、下記式(c)を満たし、
Ca=(SD1+SD2)/SQ×100 (a)
Cb=(SD1w+SD2w)/SQw×100 (b)
(Ca-Cb)/Ca×100≦5.0 (c)
該結晶性ポリエステルのSP値が、19.4(J/cm
3

0.5
以上20.3(J/cm
3

0.5
以下であることを特徴とするトナー。
TIFF
2024086080000016.tif
62
88
(式(1)及び(2)中のRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を示す。)
TIFF
2024086080000017.tif
44
62
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記結晶性ポリエステルの重量平均分子量が、15000以上30000以下である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記結着樹脂が非晶性樹脂であり、前記結晶性ポリエステルの数平均分子量をCm、該非晶性樹脂の数平均分子量をAmとしたとき、Cm>Amである請求項1または2に記載のトナー。
【請求項4】
前記トナー粒子の結晶性ポリエステル由来のATR-IR指数である結晶性ポリエステル指数(AC2)が、0.05以上0.25以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項5】
前記非晶性樹脂が、非晶性樹脂Aと非晶性樹脂Bとからなり、該非晶性樹脂Aの重量平均分子量は7000以下であり、前記非晶性樹脂中の該非晶性樹脂Aの含有率が50%以上である請求項3に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はトナーに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及するに従い、高速化、高画質化に加えて、省エネルギー性能、スリープ状態からの復旧時間短縮、多種多様なメディアへの対応など、付加的な性能の向上も要求されている。
多種多様なメディアの一つである厚紙コート紙は、白色度を高めるために炭酸カルシウム等の無機微粒子が多く含まれているため、紙同士の摺擦による摩擦係数が大きくなり、定着画像のトナーが紙から剥離されやすくなる。
そこで、厚紙コート紙同士の摺擦に対してもトナーが剥離しない耐擦過性に優れたトナーが求められており、耐擦過性を向上させる技術として、トナーに結晶性樹脂を含有させる技術(特許文献1、2)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-156074号公報
特開2021-189196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のトナーは、定着画像中の結晶性樹脂の結晶化を促進させることで、鉛筆引っ掻き試験において、一定の効果が得られている。
しかし、特許文献1では厚紙コート紙に対する耐擦過性効果は不明で、高温高湿環境下における長時間の連続使用といった過酷状況では、画像上の縦スジ発生など画像欠陥が発生するなど、過酷状況における画質維持性が担保されない場合があった。
一方、特許文献2に記載のトナーは、結晶性ポリエステル樹脂と非晶質ポリエステル樹脂の末端に長鎖脂肪族部位を一定量導入することによって、定着画像において結晶性ポリエステル樹脂層と非晶質ポリエステル樹脂層を適度に相溶させ、それによって層間剥離を抑制し厚紙コート紙に対する耐擦過性を向上させている。
しかし、特許文献2の場合も、高温高湿環境下における長時間の連続使用といった過酷状況では、画像上の縦スジ発生など画像欠陥が発生するなど、過酷状況における画質維持性が担保されない場合があった。
以上のことから、耐擦過性と過酷状況における画質維持性を両立させるトナーは存在しておらず、優れた耐擦過性と高温高湿環境下における長時間の連続使用といった過酷状況においても画像欠陥を抑制できるトナーの開発が急務となっている。
本発明は、過酷環境においても高画質を維持し、かつ、厚紙コート紙などの定着画像においても優れた耐擦過性を示すトナーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、トナー粒子と外添剤を含有するトナーであって、
該トナー粒子は結着樹脂及び結晶性ポリエステルを含有し、
ATR法を用い、ATR結晶としてGeを用い、赤外光入射角を45°とした条件で、該トナー、及び該結晶性ポリエステルを測定して得られたFT―IRスペクトルから算出される、該トナーの結晶性ポリエステル指数(AC1)が、0.05以上0.20以下であり、
該外添剤はシリカ微粒子であり、該シリカ微粒子の個数平均稠密度が0.80以下0.40以上であり、
該シリカ微粒子は、表面処理された処理シリカ微粒子であって、
(i)該シリカ微粒子の固体
29
Si-NMRのDD/MAS測定において、下記式(1)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子に対応するピークPD1と、下記式(2)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子に対応するピークPD2と、下記式(3)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子に対応するピークPQとが観測され、該ピークPD1の面積をSD1とし、該ピークPD2の面積をSD2とし、該ピークPQの面積をSQとしたとき、
該SD1及び該SD2が、
1.2≦(SD1+SD2)/SD1≦3.8
を満たし、
該ピークPD2の半値幅をWD2としたとき、該WD2が、0.1ppm以上6.0ppm以下であり、さらに、
(ii)ヘキサンで洗浄した後の該シリカ微粒子の固体
29
Si-NMRのDD/MAS測定において、下記式(1)で表される構造中のSi
a
で示されるケイ素原子に対応するピークPD1wと、下記式(2)で表される構造中のSi
b
で示されるケイ素原子に対応するピークPD2wと、下記式(3)で表される構造中のSi
c
で示されるケイ素原子に対応するピークPQwとが観測され、該ピークPD1wの面積をSD1wとし、該ピークPD2wの面積をSD2wとし、該ピークPQwの面積をSQwとしたとき、
上記(i)中の該SD1、該SD2及び該SQを用いて下記式(a)から算出されるCaと、該SD1w、該SD2w及び該SQwを用いて下記式(b)から算出されるCbとが、下記式(c)を満たし、
Ca=(SD1+SD2)/SQ×100 (a)
Cb=(SD1w+SD2w)/SQw×100 (b)
(Ca-Cb)/Ca×100≦5.0 (c)
該結晶性ポリエステルのSP値が19.4(J/cm
3

0.5
以上20.3(J/cm
3

0.5
以下であることを特徴とするトナーである。
【0006】
TIFF
2024086080000001.tif
62
88
(式(1)及び(2)中のRは、それぞれ独立して、水素原子、メチル基又はエチル基を示す。)
【0007】
TIFF
2024086080000002.tif
44
62
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば過酷環境における長期に渡る画像出力におけるトナーにおいて良好なクリーニング性を持続させることで画像欠陥を抑制しつつ、厚紙コート紙などの定着画像においても優れた耐擦過性を示すトナーを提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
トナー粒子の表面熱処理装置の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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