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公開番号2024093389
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022209746
出願日2022-12-27
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20240702BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着性及び耐熱保存性に優れ、更に定着画像の耐擦過性に優れたトナーを提供することにある。
【解決手段】結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子、および結晶性樹脂微粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該結晶性樹脂のSP値をSP1(J/cm3)0.5とし、該結晶性樹脂微粒子のSP値をSP2(J/cm3)0.5としたときに、該SP1と該SP2とが、下記式(1)を満足し、
2.0≦SP2-SP1≦6.5 (1)
該結晶性樹脂微粒子は、
(1)個数平均粒子径が50nm以上500nm以下であり、
(2)示差走査熱量(DSC)測定における最大吸熱ピークのピーク温度50.0℃以上90.0℃以下であり、
(3)該SP2が22.0(J/cm3)0.5以上25.0(J/cm3)0.5以下である、
ことを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子、および結晶性樹脂微粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該結晶性樹脂のSP値をSP1(J/cm
3

0.5
とし、該結晶性樹脂微粒子のSP値をSP2(J/cm
3

0.5
としたときに、該SP1と該SP2とが、下記式(1)を満足し、
2.0≦SP2-SP1≦6.5 式(1)
該結晶性樹脂微粒子は、
(1)個数平均粒子径が50nm以上500nm以下であり、
(2)示差走査熱量(DSC)測定における最大吸熱ピークのピーク温度(Tm2)が50.0℃以上90.0℃以下であり、
(3)該SP2が22.0(J/cm
3

0.5
以上25.0(J/cm
3

0.5
以下である、
ことを特徴とするトナー。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記結晶性樹脂微粒子の酸価が、5.0mgKOH/g以上30.0mgKOH/g以下である請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記結晶性樹脂微粒子のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の重量平均分子量(Mw)が、5000以上50000以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項4】
前記結晶性樹脂は、示差走査熱量(DSC)測定における最大吸熱ピークのピーク温度(Tm1)が、55.5℃以上65.5℃以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項5】
前記SP2が、22.5(J/cm
3

0.5
以上24.0(J/cm
3

0.5
以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項6】
前記SP1が、18.5(J/cm
3

0.5
以上20.5(J/cm
3

0.5
以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項7】
前記結晶性樹脂微粒子の含有量が、前記結晶性樹脂100.0質量部に対して、1.0質量部以上20.0質量部以下である請求項1または2に記載のトナー。
【請求項8】
前記結晶性樹脂が、下記式(2)で示すユニットを含有する請求項1または2に記載のトナー。
TIFF
2024093389000011.tif
41
74
[式(2)中、R
1
は、水素原子またはメチル基を表し、L
1
は、単結合またはエステル結合、アミド結合を表し、mは、15以上30以下の整数を表す。]
【請求項9】
前記結晶性樹脂微粒子は、ジカルボン酸とジオールを含むモノマーの縮重合物である請求項1または2に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法、静電記録法に用いられるトナーに関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真装置においても省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられ、定着装置にかかる熱量の大幅な削減が検討されている。特にトナーにおいては、より低エネルギーでの定着が可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。
トナーの低温定着性を改良するために、結着樹脂として結晶性樹脂を使用する手法がある。結晶性樹脂は、分子鎖が規則的に配列することにより、融点よりも低温においてはほとんど軟化しないといった性質を有する。また、融点を越えると結晶が急激に融解し、それに伴った急激な粘度の低下が起こる。このため、シャープメルト性に優れ、低温定着性を良化する材料として注目されている。
低温定着性で重要視されるとともに、定着後の画像の耐久性を向上させる目的として、画像の耐擦過性を向上させる検討も行われている。耐擦過性とは、複数の印刷物を重ねて搬送する際や消しゴムで印字部を消した際の文字や画像のかすれ、消えなど定着画像表面のこすりに対する耐性である。
特許文献1では、結晶性樹脂として結晶性ポリエステルを使用し、その組成を規定したトナーが提案されている。特許文献1に開示された技術は低温定着性と耐擦過性を両立するための優れた技術である。
特許文献2では、長鎖アルキル基を有する重合性単量体と、SP値の異なる非晶性の重合性単量体を共重合した結晶性のビニル樹脂を使用したトナーが提案されている。特許文献2に記載のトナーは、低温定着性、画像の耐熱性及び画像の耐擦過性を両立するための優れた技術である。
しかし、近年は消しゴムなどによる印刷物の改ざんを防止するため、従来以上の耐擦過性が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-045394号公報
特開2021-92709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に結晶性樹脂を含有するトナーは、耐擦過性が低いという問題がある。
結晶性樹脂は、一般的に用いられるトナー用結着樹脂に比べ極性が低いため、セルロースを主成分とする紙との親和性は低い。よって、消しゴムで擦るようなある程度圧力がかかった状態で耐擦過性をみる試験においては、剥がれてしまうという課題を抱えていた。
特許文献1,2に記載のトナーは、低温定着性、画像の耐熱性及び画像の耐擦過性を両立するための優れた技術である。しかし、消しゴムによる耐擦過性に関してはいまだ改良の余地を残している。
以上のことから、低温定着性及び耐熱保存性に優れ、定着画像の耐擦過性に優れたトナーの実現には更なる改善が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のトナーは、結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子、および結晶性樹脂微粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該結晶性樹脂のSP値をSP1(J/cm
3

0.5
とし、該結晶性樹脂微粒子のSP値をSP2(J/cm
3

0.5
としたときに、該SP1と該SP2とが、下記式(1)を満足し、
2.0≦SP2-SP1≦6.5 式(1)
該結晶性樹脂微粒子は、
(1)個数平均粒径が50nm以上500nm以下であり、
(2)示差走査熱量(DSC)測定における最大吸熱ピークのピーク温度が50.0℃以上90.0℃以下であり、
(3)該SP2が22.0(J/cm
3

0.5
以上25.0(J/cm
3

0.5
以下である、
ことを特徴とするトナーである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、低温定着性及び耐熱保存性に優れ、更に定着画像の耐擦過性に優れたトナーを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。また、数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
【0008】
〔本発明の特徴〕
本発明のトナーは、結着樹脂および着色剤を含有するトナー粒子、および結晶性樹脂微粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂は、結晶性樹脂を20.0質量%以上100.0質量%以下含有し、
該結晶性樹脂のSP値をSP1(J/cm
3

0.5
とし、該結晶性樹脂微粒子のSP値をSP2(J/cm
3

0.5
としたときに、該SP1と該SP2とが、下記式(1)を満足し、
2.0≦SP2-SP1≦6.5 式(1)
該結晶性樹脂微粒子は、
(1)個数平均粒径が50nm以上500nm以下であり、
(2)示差走査熱量(DSC)測定における最大吸熱ピークのピーク温度が50.0℃以上90.0℃以下であり、
(3)該SP2が22.0(J/cm
3

0.5
以上25.0(J/cm
3

0.5
以下である、
ことを特徴とする。
【0009】
本発明者らは、結着樹脂が結晶性樹脂であるトナー粒子の表面に結晶性樹脂微粒子を存在させ、かつ、結晶性樹脂と結晶性樹脂微粒子との関係を詳細に検討し、両者のSP値の関係をある一定の範囲に制御することにより、上記課題を解決できることを見出だした。
【0010】
本発明の効果が発揮されるメカニズムとして、本発明者らは以下のように考えている。
(【0011】以降は省略されています)

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