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公開番号2025097135
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023213253
出願日2023-12-18
発明の名称静電荷像現像用トナー
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/087 20060101AFI20250623BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】画像濃度が高く、耐ホットオフセット性に優れた静電荷像現像用トナーに関すること。
【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂が非晶性ポリエステル樹脂Aを25質量%以上75質量%以下含有し、該非晶性ポリエステル樹脂Aが、芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物を50モル%以上100モル%以下含有する原料モノマーの重縮合物である、静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
結着樹脂及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂が非晶性ポリエステル樹脂Ａを２５質量％以上７５質量％以下含有し、該非晶性ポリエステル樹脂Ａが、芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物を５０モル％以上１００モル％以下含有する原料モノマーの重縮合物である、静電荷像現像用トナー。
続きを表示（約 410 文字）【請求項２】
非晶性ポリエステル樹脂Ａにおいて、主鎖が、芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物に由来する構成単位を含む、請求項１記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項３】
非晶性ポリエステル樹脂Ａが、末端にアセチル基を有する、請求項１又は２記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項４】
芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物が、４－ヒドロキシ安息香酸を含有する、請求項１～３いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項５】
芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物が、３－ヒドロキシ安息香酸を含有する、請求項１～４いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項６】
着色剤が、銅フタロシアニン顔料を含有する、請求項１～５いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項７】
粉砕トナーである、請求項１～６いずれか記載の静電荷像現像用トナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、産業印刷用途でのプリンター使用の増加にともない、耐ホットオフセット性及び印刷物の画像濃度に優れた静電荷像現像用トナーに対する需要がますます高まっている。
【０００３】
一方、低温定着性と耐熱保存性の観点から、特許文献１には、結着樹脂及び離型剤を少なくとも含み、前記結着樹脂が、側鎖に芳香族ヒドロキシカルボン酸を基本骨格とする液晶性発現部位を有する側鎖型液晶性ポリエステル系樹脂を含むことを特徴とするトナーについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２３－４３６５０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、画像濃度が高く、耐ホットオフセット性に優れた静電荷像現像用トナーに関する。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂が非晶性ポリエステル樹脂Ａを２５質量％以上７５質量％以下含有し、該非晶性ポリエステル樹脂Ａが、芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物を５０モル％以上１００モル％以下含有する原料モノマーの重縮合物である、静電荷像現像用トナーに関する。
【発明の効果】
【０００７】
本発明の静電荷像現像用トナーは、画像濃度と耐ホットオフセット性の向上において、優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
本発明の静電荷像現像用トナー（以下、単に「トナー」ともいう）は、結着樹脂及び着色剤を含有し、結着樹脂が、所定量の芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物を用いて得られた非晶性ポリエステル樹脂Ａを含有している点に大きな特徴を有する。本発明のトナーが、画像濃度と耐ホットオフセット性の向上に有効な理由は定かではないが、以下のように推察される。なお、下記メカニズムは推定であり、これに限定されるものではない。
【０００９】
ジオールとジカルボン酸の重縮合による従来の非晶性ポリエステル樹脂の分子鎖は、モノマー間のエステル基の向きが交互に異なる、即ち、－ＣＯ－Ｏ－と－Ｏ－ＣＯ－が交互に配置されており、分子間の芳香環相互作用が弱いため、高温での弾性が低く、耐ホットオフセット性が悪い。これに対し、芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物の重縮合により形成される非晶性ポリエステル樹脂の分子鎖は、エステル基の向きが一方向で分子が規則正しく配列し、芳香環相互作用が強いため、高温での弾性が高く、耐ホットオフセット性が向上する。
また、従来の非晶性ポリエステル樹脂は着色剤との芳香環相互作用が弱く、トナー中の着色剤分散性が悪いため、印刷物の画像濃度が低い。芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物を用いた非晶性ポリエステル樹脂は、着色剤との芳香環相互作用が強く、トナー中の着色剤分散性が良いため、印刷物の画像濃度が高くなる。
【００１０】
非晶性ポリエステル樹脂Ａは、芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物を含有する原料モノマーの重縮合物である。非晶性ポリエステル樹脂Ａは、非晶相から結晶相への移行において、溶融時に分子鎖が規則正しい配列構造を有する液晶相を経由する、液晶性を備えた樹脂であることが好ましい。
（【００１１】以降は省略されています）

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