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公開番号2024090074
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205724
出願日2022-12-22
発明の名称離型フィルム
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B32B 27/36 20060101AFI20240627BHJP(積層体)
要約【課題】環境性能が高く、かつ離型性が良く、基材となるポリエステルフィルムと離型層との経時密着性が良好な離型フィルムを提供すること。
【解決手段】ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を有し、該離型層が以下の(a)および(b)の条件を満たすことを特徴とする離型フィルム。
(a)該離型層は、離型剤およびバインダー樹脂を含むこと。
(b)該離型層は、飛行時間二次イオン質量分析計(TOF-SIMS)を用いて測定される、該離型層の深さ方向のフラグメントイオン(X)の強度から算出した、該離型層の深さ方向全体のフラグメントイオン(X)の含有量に対する、スパッタ時間0~200秒でのフラグメントイオン(X)の含有量変化率が40%以上である区間が存在すること。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を有し、該離型層が以下の(a)および(b)の条件を満たすことを特徴とする離型フィルム。
(a)該離型層は、離型剤およびバインダー樹脂を含むこと。
(b)該離型層は、飛行時間二次イオン質量分析計(TOF-SIMS)を用いて測定される、該離型層の深さ方向のフラグメントイオン(X)の強度から算出した、該離型層の深さ方向全体のフラグメントイオン(X)の含有量に対する、スパッタ時間0~200秒でのフラグメントイオン(X)の含有量変化率が40%以上である区間が存在すること。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記フラグメントイオン(X)がSiC




である、請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項3】
前記離型剤がシリコーン樹脂である、請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項4】
前記シリコーン樹脂がポリエーテル基を有する、請求項3に記載の離型フィルム。
【請求項5】
前記離型層が分散剤を含む、請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項6】
前記離型層を形成するための樹脂組成物が水系である、請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項7】
前記離型層の粘着テープ(日東電工製No.502)に対する常態剥離力が100mN/cm以下である、請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項8】
前記離型層における、シリコーン樹脂の固形分比率が40質量%以下である請求項3に記載の離型フィルム。
【請求項9】
前記ポリエステルフィルムが、二軸延伸ポリエステルフィルムである請求項1に記載の離型フィルム。
【請求項10】
前記バインダー樹脂が、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、およびウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の離型フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、離型フィルムおよび離型フィルムの製造方法並びに該離型フィルムを用いたフィルム積層体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、ポリエステルフィルムは、機械的強度、寸法安定性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等に優れた特性を有し、コストパフォーマンスに優れるため、各種用途に使用されている。
【0003】
ポリエステルフィルムを離型フィルムとして使用する場合、種々の樹脂や粘着剤に対する離型性が不足するため、実用性に乏しいという欠点を有している。このため、従来から、ポリエステルフィルムに離型層を積層する方法が検討されている。(特許文献1)。
【0004】
しかしながら、一般的に使用される離型層は、有機溶剤系のシリコーン化合物を使用することが多く、環境に対する近年の厳しい制約に対して、環境性能に優れているとは言い難い。また、金属触媒を用いた反応により離型層を形成する場合、反応の調整が難しい場合があり、官能基が残ることにより離型性が安定化しないという課題もある。
さらに基材となるポリエステルフィルムと離型層との密着性が悪く、特に経時密着性が課題となる場合がある。
【0005】
上記の課題を解決するために、ポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布層を有し、該塗布層上に離型層を有する離型フィルムであり、該塗布層中に、少なくとも縮合多環式芳香族構造を有する酸成分と脂肪族酸成分を有する共重合ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする離型フィルムが提案されている(特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-142179号公報
特開2017-164959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、各種テープ用、セラミック製造用、各種表面保護フィルム用、偏光板製造時等に使用する粘着セパレータ等の用途において、環境性能が高く、かつ離型性が良く、基材となるポリエステルフィルムと離型層との経時密着性が良好な離型フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定の構成からなる離型フィルムを用いれば、上記の課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の[1]~[14]を提供するものである。
[1]ポリエステルフィルムの少なくとも片面に離型層を有し、該離型層が以下の(a)および(b)の条件を満たすことを特徴とする離型フィルム。
(a)該離型層は、離型剤およびバインダー樹脂を含むこと。
(b)該離型層は、飛行時間二次イオン質量分析計(TOF-SIMS)を用いて測定される、該離型層の深さ方向のフラグメントイオン(X)の強度から算出した、該離型層の深さ方向全体のフラグメントイオン(X)の含有量に対する、スパッタ時間0~200秒でのフラグメントイオン(X)含有量変化率が40%以上である区間が存在すること。
[2]前記フラグメントイオン(X)がSiC




である、上記[1]に記載の離型フィルム。
[3]前記離型剤がシリコーン樹脂である、上記[1]又は[2]に記載の離型フィルム。
[4]前記シリコーン樹脂がポリエーテル基を有する、上記[3]に記載の離型フィルム。
[5]前記離型層が分散剤を含む、上記[1]~[4]のいずれかに記載の離型フィルム。
[6]前記離型層を形成するための樹脂組成物が水系である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の離型フィルム。
[7]前記離型層の粘着テープ(日東電工製No.502)に対する常態剥離力が100mN/cm以下である、上記[1]~[6]のいずれかに記載の離型フィルム。
[8]前記離型層における、シリコーン樹脂の固形分比率が40質量%以下である、上記[3]~[7]のいずれかに記載の離型フィルム。
[9]前記ポリエステルフィルムが、二軸延伸ポリエステルフィルムである、上記[1]~[8]のいずれかに記載の離型フィルム。
[10]前記バインダー樹脂が、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、およびウレタン樹脂より選ばれる少なくとも1種である、上記[1]~[9]のいずれかに記載の離型フィルム。
[11]前記樹脂組成物が架橋剤を含有し、該架橋剤が、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物、イソシアネート系化合物、およびカルボジイミドより選ばれる少なくとも1種である、上記[6]~[10]のいずれかに記載の離型フィルム。
[12]上記[1]~[11]のいずれかに記載の離型フィルムの離型層上に粘着層、および他の離型フィルムを積層したフィルム積層体。
[13]前記粘着層がアクリル系粘着剤またはシリコーン系粘着剤のいずれかを少なくとも含む、上記[12]に記載のフィルム積層体。
[14]ポリエステルフィルム上に離型層を形成するための樹脂組成物を塗布し、100℃以上200℃以下の熱処理温度で硬化させる上記[1]~[11]のいずれかに記載の離型フィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の離型フィルムによれば、各種テープ用、セラミック製造用、各種表面保護フィルム用、偏光板製造時等に使用する粘着セパレータ等の用途において、環境性能が高く、かつ離型性が良く、基材となるポリエステルフィルムと離型層との経時密着性が良好な離型フィルムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。ただし、本発明は次に説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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