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公開番号2023144340
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-11
出願番号2022051262
出願日2022-03-28
発明の名称積層フィルム
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20231003BHJP(積層体)
要約【課題】 本発明は、長期にわたり反射特性を維持でき、曲面や屈曲性が要求される部位にも使用可能な高光沢積層フィルムとすることを課題とする。
【解決手段】 異なる3種類以上の熱可塑性樹脂層を有し、前記3種類以上の熱可塑性樹脂層で形成される規則配列を連続して3つ以上有し、波長400~800nmにおける平均反射率が30%以上であり、かつ、100℃で30分間にわたり熱処理を行ったときの反射率変化ΔR(100℃・30min)が30%以下であることを特徴とする、積層フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
異なる3種類以上の熱可塑性樹脂層を有し、前記3種類以上の熱可塑性樹脂層で形成される規則配列を連続して3つ以上有し、波長400~800nmにおける平均反射率が30%以上であり、かつ、100℃で30分間にわたり熱処理を行ったときの反射率変化ΔR(100℃・30min)が30%以下であることを特徴とする、積層フィルム。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
JIS K 5600-5-6:1999に規定されたクロスカット法に基づく付着性試験でのマス目の剥離率が10%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】


SCE(D65)が0.1%以上30%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層フィルム。
【請求項4】
積層フィルムの層数が101層以上901層以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項5】
異なる熱可塑性樹脂層の種類が3種類であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項6】
積層フィルムにおける異なる3種類の熱可塑性樹脂層をそれぞれA層、B層、C層とし、繰り返し数をmとしたときに、(A/B/C/B)mの繰り返しユニットを有することを特徴とする、請求項5に記載の積層フィルム。
【請求項7】
前記異なる3種類以上の熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも1種類が融点220℃以上の結晶性の熱可塑性樹脂を主成分とすることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項8】
前記異なる3種類以上の熱可塑性樹脂層のうち、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂層の主成分がポリエチレンテレフタレート、もしくはポリエチレンナフタレートであることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項9】
前記異なる3種類以上の熱可塑性樹脂層のうち屈折率の最も低い熱可塑性樹脂層が、シクロヘキサンジカルボン酸を含んでなる共重合ポリエステル、アクリル樹脂の少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の積層フィルム。
【請求項10】
前記異なる3種類の熱可塑性樹脂層が、結晶性/半結晶性/非晶性の熱可塑性樹脂層、あるいは、結晶性/非晶性/非晶性の熱可塑性樹脂層の組み合わせで構成されることを特徴とする、請求項5~9のいずれかに記載の積層フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、長期にわたり反射特性を維持でき、曲面や屈曲性が要求される部位にも好適に使用可能な、光沢の高い積層フィルムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特定波長帯域の光線を遮蔽・抽出可能な光制御フィルムは、光や熱線などの環境因子から製品の内部環境や構成成分の劣化を防止する目的や、特定波長帯域の光線のみを抽出して所望の色調に発色させる目的で、多岐の分野にわたり実用化されている。代表例として、建材や自動車用途では室内温度上昇を抑制するための赤外線カットフィルムが、工業材料用途では紫外線レーザー表面加工時の過剰な紫外線を吸収するための紫外線カットフィルムが利用されている。また、電子情報分野ではディスプレイ光源から発せられる眼に有害な青色光線を遮蔽するブルーライトカットフィルムや、拡散・喪失するバックライトの光を再帰反射させることができる輝度向上フィルムが利用されており、自動車内装材やモバイル筐体用途では金属調を付与するための可視光全域を反射する金属調フィルムなどが利用されている。
【0003】
部材に金属調を付与する手法としてメッキやスパッタ、蒸着などがあるが、これらは金属層のため電磁波シールド性が発生し、自動車やモバイル筐体などの加飾材料として用いると電波障害を生じる場合があり問題となっていた。さらに、部材のリサイクルが困難であることや、曲面部位に使用すると割れが発生することなどの欠点もあり、近年の曲面ディスプレイやフォルダブルディスプレイへの適用が困難であった。
【0004】
このような欠点を補う、つまり、特定の波長帯域のみの光線を遮蔽でき、かつ、曲面や屈曲性が要求される部位にも使用可能な、光沢の高い積層フィルムとして、屈折率の異なる層をフィルム厚さ方向に積層し、光干渉論に基づく干渉反射を利用した反射タイプの光制御フィルムが注目されている。中でも、屈折率の異なる2種類の層(A層、B層)を交互に積層する(AB)m構成(括弧内は繰り返し単位、mは繰り返し単位の数を表す自然数)で特定の波長の光を選択的にカットする光制御フィルムは多くの公知技術が報告されており、例えば、ある一定の波長帯域において光線を反射できる技術(特許文献1、2、3)や、干渉反射の色むらが視認され難くする技術(特許文献4)等が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2018-537723号公報
特開2012-88694号公報
特開2014-228837号公報
WO2019/163891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~4が開示する(AB)m構成(括弧内は繰り返し単位、mは繰り返し単位の数を表す自然数)の反射タイプの光制御フィルムにおいて、高反射率化・反射帯域の広帯域化を実現するためには、積層数を増やす、あるいは2種類の樹脂層の屈折率差を高めることが必要となる。しかしながら、前者の場合はフィルム厚みが厚くなり近年の薄膜化傾向に反する態様となるため、曲面や屈曲性が要求される部位への適用が困難な点が課題である。後者の場合は骨格構造の異なる樹脂同士を積層する必要があり、樹脂層の界面で剥離が起こりやすくなるため、反射特性を長期間にわたり維持することが困難な点が問題となる。そのため、特許文献1~4が開示する(AB)m構成の反射タイプの光制御フィルムには実用面での大きな問題があった。
【0007】
上記の課題を解決するべく、本発明は、長期にわたり可視光反射特性を維持でき、曲面や屈曲性が要求される部位にも好適に使用できる積層フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成からなる。すなわち、異なる3種類以上の熱可塑性樹脂層を有し、前記3種類以上の熱可塑性樹脂層で形成される規則配列を連続して3つ以上有し、波長400~800nmにおける平均反射率が30%以上であり、かつ、100℃で30分間にわたり熱処理を行った時の反射率変化ΔR(100℃・30min)が30%以下であることを特徴とする、積層フィルムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、長期にわたり可視光反射特性を維持でき、曲面や屈曲性が要求される部位にも好適に使用可能な積層フィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
(ABCB)mの繰り返し単位を有する積層フィルムの断面図の一例である(括弧内は繰り返し単位、mは繰り返し単位の数を表す自然数)。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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