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公開番号
2024087022
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-28
出願番号
2024070353,2022079908
出願日
2024-04-24,2018-01-31
発明の名称
ガラス
出願人
日本電気硝子株式会社
代理人
主分類
C03C
3/091 20060101AFI20240621BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】p-Si・TFTの製造工程で熱収縮量が小さく、しかも耐失透性や溶融性が高いガラスを創案する。
【解決手段】本発明のガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO
2
67~73%、Al
2
O
3
10~15%、B
2
O
3
0~3%未満、Li
2
O+Na
2
O+K
2
O 0~0.5%、MgO 0~8.5%、CaO 3.5~12%、SrO 0~2.5%、BaO 1~6%を含有し、歪点(℃)をAl
2
O
3
の含有量(モル%)で除した値が51以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス組成として、モル%で、SiO
2
67~73%、Al
2
O
3
10~15%、B
2
O
3
0~3%未満、Li
2
O+Na
2
O+K
2
O 0~0.5%、MgO 0~8.5%、CaO 3.5~12%、SrO 0~2.5%、BaO 1~6%を含有し、歪点(℃)をAl
2
O
3
の含有量(モル%)で除した値が51以上であることを特徴とするガラス。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
ガラス組成として、モル%で、SiO
2
67~73%、Al
2
O
3
10~15%、B
2
O
3
0~1.3%、Li
2
O+Na
2
O+K
2
O 0~0.5%、MgO 0~3.2%、CaO 3.5~12%、SrO 0~2%、BaO 3.5~6%を含有し、CaO-(SrO+BaO)が3.1%以上、モル比CaO/Al
2
O
3
が1.05以下、モル比SrO/BaOが0.03~0.50であることを特徴とする請求項1に記載のガラス。
【請求項3】
ガラス組成として、モル%で、SiO
2
67~73%、Al
2
O
3
12~15%、B
2
O
3
0~1.8%未満、Li
2
O+Na
2
O+K
2
O 0~0.5%未満、MgO 0~6%、CaO 5%以上、SrO 0~2%、BaO 3.5%以上を含有し、CaO-(SrO+BaO)が0.7%以上、モル比SrO/BaOが0.38以下、モル比(MgO+CaO+SrO+BaO)/Al
2
O
3
が1.09~1.70、歪点(℃)をAl
2
O
3
の含有量(モル%)で除した値が55以上であることを特徴とする請求項1に記載のガラス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスに関し、特に、有機ELディスプレイの基板、ポリイミド基板上に有機EL素子を作製する際に用いられるキャリアガラス等に好適なガラスに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
有機ELディスプレイ等の電子デバイスは、薄型で動画表示に優れ、消費電力が少ないため、携帯電話のディスプレイ等に使用されている。また、ポリイミド基板を用いた有機ELディスプレイは、軽量で柔軟性を兼ね備えるため、様々なディスプレイへの応用が進んでいる。
【0003】
有機ELディスプレイの基板には、ガラス板が広く使用されている。そして、ポリイミド基板上に有機EL素子を作製する際に用いられるキャリアガラスにもガラス板が使用されている。これらの用途のガラス板には、主に以下の特性が要求される。
(1)熱処理工程で成膜された半導体物質中にアルカリイオンが拡散する事態を防止するため、アルカリ金属酸化物の含有量が少ないこと。
(2)ガラス板を低廉化するため、生産性に優れること、特に耐失透性や溶融性に優れること。
(3)p-Si・TFTの製造工程において、熱収縮量を低減するため、歪点が高いこと。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2009-525942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記要求特性(3)について詳述すると、p-Si・TFTの成膜工程には400~600℃の熱処理工程が存在し、この熱処理工程でガラス板に熱収縮と呼ばれる微小な寸法変化が生じる。熱収縮量が大きいと、TFTの画素ピッチにズレが生じて、表示不良の原因となる。有機ELディスプレイの場合、数ppm程度の寸法収縮でも表示不良となる虞がある。なお、ガラス板が受ける熱処理温度が高い程、熱収縮が大きくなる。
【0006】
またポリイミド基板上に有機EL素子を作製する際に用いられるキャリアガラスの場合でも、有機EL素子をガラス板上に作製する場合と同様の温度の熱処理工程を経由する。そして、ガラス板の熱収縮量が大きいと、その熱収縮がポリイミド基板に伝わるため、画素ピッチにズレを惹起させる。
【0007】
上記から分かるように、これらの用途では、熱収縮し難いガラス板が有利になる。熱収縮量を低減する方法として、ガラス板を成形した後、アニール点付近でアニール処理を行う方法がある。しかし、アニール処理は長時間を要するため、ガラス板の製造コストが高騰してしまう。
【0008】
他の方法として、ガラス板の歪点を高める方法がある。歪点が高い程、p-Si・TFTの製造工程で熱収縮が生じ難くなる。例えば、特許文献1には、高歪点のガラス板が開示されている。
【0009】
しかしながら、高歪点のガラスは、一般的に難溶性のSiO
2
やAl
2
O
3
を多量に含むため、耐失透性や溶融性(特にバッチ溶解性)が低く、安価で高品位のガラスを安定して製造することが困難である。よって、高歪点のガラスは、上記要求特性(2)を満たすことが困難である。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その技術的課題は、p-Si・TFTの製造工程で熱収縮量が小さく、しかも耐失透性や溶融性が高いガラスを創案することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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