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公開番号2024085739
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200431
出願日2022-12-15
発明の名称車両用ステアリングシステム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人中部国際特許事務所
主分類B62D 6/00 20060101AFI20240620BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】 良好なライントレース挙動が実現された4輪転舵システムを提供する。
【解決手段】 運転者によって操作される操作部材と、その操作部材が連結されてその操作部材の操作量に応じた転舵量の前輪の転舵を実現させるとともに、前輪に転舵力を付与するための駆動源42を有する前輪転舵装置と、前輪とは独立して後輪を転舵する後輪転舵装置50と、それら前輪転舵装置および後輪転舵装置を制御するコントローラ18とを備えた車両用ステアリングシステムにおいて、コントローラを、規範走行ライン126に沿って車両を走行させるための運転支援力を成分として含む転舵力を前輪に付与するための前輪転舵力付与制御102を実行し、その制御において、運転支援力130,132を、規範走行ラインを車両が走行するための操作部材の操作量である目標操作量128と、後輪の転舵量104とに基づいて決定するように構成する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
運転者によって操作される操作部材と、
その操作部材が連結されてその操作部材の操作量に応じた転舵量の前輪の転舵を実現させるとともに、前輪に転舵力を付与するための駆動源を有する前輪転舵装置と、
前輪とは独立して後輪を転舵する後輪転舵装置と、
それら前輪転舵装置および後輪転舵装置を制御するコントローラと
を備えた車両用ステアリングシステムであって、
前記コントローラが、
規範走行ラインに沿って車両を走行させるための運転支援力を成分として含む転舵力を前輪に付与するための前輪転舵力付与制御を実行し、
その前輪転舵力付与制御において、前記運転支援力を、規範走行ラインを車両が走行するための前記操作部材の操作量である目標操作量と、後輪の転舵量とに基づいて決定するように構成された車両用ステアリングシステム。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記前輪転舵付与制御が、前記運転支援力と、運転者が操作部材に加える操作力に応じた大きさの操作アシスト力とを、それぞれ成分として含む転舵力を前輪に付与するための制御である請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項3】
前記コントローラが、前記操作部材の操作量に基づいて後輪の転舵量を決定し、その決定した転舵量に後輪を転舵するように前記後輪転舵装置を制御する後輪転舵制御を実行するように構成された請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項4】
前記コントローラが、前記前輪転舵力付与制御において、前記運転支援力を、目標操作量と、後輪の実際の転舵量とに基づいて決定するように構成された請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項5】
前記コントローラが、前記前輪転舵力付与制御において、運転支援力を、目標操作量と、目標操作量から推定された後輪の転舵量とに基づいて決定するように構成された請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項6】
前記コントローラが、前記前輪転舵力付与制御において、線形2輪モデルに基づいて推定される車両のヨーレート若しくは車両に生じる横加速度に基づいて、運転支援力を決定するように構成された請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
【請求項7】
前記コントローラが、前記前輪転舵力付与制御において、フィードフォワード成分とフィードバック成分とを含む運転支援力を決定すべく、前記フィードフォワード成分を、目標操作量と後輪の転舵量とに基づいて決定し、前記フィードバック成分を、目標操作量に対する実際の操作量の偏差に基づいて決定するように構成された請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるステアリングシステムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
車両用ステアリングシステムの中には、例えば、下記特許文献に示すようなシステム、詳しくは、ステアリング操作部材(以下、単に、「操作部材」という場合がある)が連結されるとともに駆動源を有する前輪転舵装置に加え、後輪を前輪とは独立して転舵する後輪転舵装置を含むシステム(以下、「4輪転舵システム」若しくは「4WSシステム」という場合がある)が存在する。下記特許文献に記載されている4輪転舵システムでは、前輪転舵装置の駆動源が、操作部材に加えられる運転者の操作トルクをアシストする操作アシストトルクを、転舵トルクとして前輪に付与するようにされており、運転者が感じる操作フィーリングの悪化を考慮して、その操作アシストトルクを、後輪の転舵角に基づいて決定している。ちなみに、操作トルク,操作アシストトルク,転舵トルク,転舵角は、それぞれ、操作力,操作アシスト力,転舵力,転舵量の一種である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5140662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今、車両の自動運転技術が開発される中、前輪転舵装置の駆動源が発生させる力で、前輪を積極的に転舵することも検討されている。例えば、規範となる走行ラインを車両が走行するような転舵力、簡単に言えば、運転支援力を前輪に付与することも検討されており、その運転支援力を適切なものとすることにより、4輪転舵システムの実用性を向上させることができる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い4輪転舵システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の車両用ステアリングシステムは、
運転者によって操作される操作部材と、
その操作部材が連結されてその操作部材の操作量に応じた転舵量の前輪の転舵を実現させるとともに、前輪に転舵力を付与するための駆動源を有する前輪転舵装置と、
前輪とは独立して後輪を転舵する後輪転舵装置と、
それら前輪転舵装置および後輪転舵装置を制御するコントローラと
を備えた車両用ステアリングシステムであって、
前記コントローラが、
規範走行ラインに沿って車両を走行させるための運転支援力を成分として含む転舵力を前輪に付与するための前輪転舵力付与制御を実行し、
その前輪転舵力付与制御において、前記運転支援力を、規範走行ラインを車両が走行するための前記操作部材の操作量である目標操作量と、後輪の転舵量とに基づいて決定するように構成される。
【発明の効果】
【0006】
規範走行ラインに沿って車両を走行させる制御は、いわゆるライントレース制御,レーンキーピング制御等(以下、「ライントレース制御等」という場合がある)と呼ばれる制御である。上記運転支援力は、そのライントレース制御等によって前輪に付与される転舵力である。本発明の車両用ステアリングシステム(以下、「本ステアリングシステム」若しくは「本システム」という場合がある)は、いわゆる4輪転舵システムであり、本システムによれば、後輪の転舵量にも基づいて前輪に付与する転舵力が決定されるため、4輪転舵システムにおいて、例えば、良好なライントレース挙動が実現されることとなる。
【発明の概要】
発明の態様
【0007】
本システムにおける「操作部材」は、典型的には、ステアリングホイールであるが、例えば、ジョイスティックのようなものであってもよい。操作部材の「操作量」は、操作部材がステアリングホイールである場合には、例えば、中立位置からの操作角(操舵角)を採用することができる。車輪の「転舵量」は、一般的には、車輪のトー角(中立位置からの切れ角)であるが、例えば、ラックバー等の車輪の転舵と関連して動作する部材の動作量であっても、また、転舵装置が、車輪を転舵するために電動モータ等の駆動源を有する場合、その駆動源の動作量、例えば、電動モータの回転量等であってもよい。
【0008】
本システムにおける「前輪転舵装置」は、いわゆるパワーステアリングシステムを構成する転舵装置を採用することができる。転舵力を付与する駆動源は、電動モータ,液圧シリンダ等であればよい。前輪に付与される転舵力は、車輪を回動させる力と考えれば、一般的には、転舵トルクと呼ぶこともできる。転舵力は、左右の前輪を繋ぐ転舵ロッド(ラックバー)に、それを左右に動かすような力として作用するものであってもよく、また、ステアリングホイールが取り付けられるステアリングシャフトに回転力として作用するものであってもよい。
【0009】
本システムにおける「後輪転舵装置」は、前輪転舵装置とは機械的に接続されておらず、前輪とは独立して後輪を転舵する装置である。当該車両が4輪車である場合、後輪転舵装置は、左右の後輪を一緒に転舵するものであってもよく、互いに独立して転舵するものであってもよい。後者は、2つの後輪転舵装置が、1つの後輪転舵装置として機能するものと考えることができる。後輪転舵装置は、駆動源を有し、その駆動源によって後輪を転舵するものであってよい。
【0010】
本システムにおける「コントローラ」は、CPU,ROM,RAM等によって構成されるコンピュータを主体とし、前輪転舵装置,後輪転舵装置が有する駆動源のドライバ等を含んで構成されたものを採用することが可能である。コントローラは、単一のものであっても、前輪転舵装置,後輪転舵装置を個別に制御する複数のコントローラが、一体的に機能するものであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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