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公開番号2023109311
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-08-08
出願番号2022010751
出願日2022-01-27
発明の名称ラック
出願人双福鋼器株式会社
代理人個人
主分類B62B 5/04 20060101AFI20230801BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】ラックをラック格納スペースに格納したり、ラック格納スペースから引き出したりする際にキャスターが旋回動作することを阻止できるようにする。
【解決手段】ラック格納スペース(3)に格納可能であると共に、ラック格納スペース(3)から引き出すことが可能な移動式のラック(2)は、基台(10)の後方側に設けられるキャスター(16)を、鉛直方向の旋回軸(L1)周りに旋回可能な旋回車輪(25)としており、旋回車輪(25)の上部にラック(2)の移動方向の後方側に向けて突出する舌片(26)が設けられる。このラック(2)は、基台(2)の後端部に設けられ、水平な回動軸(35)周りに回動可能であり、ラック(2)が前方方向に移動するときに舌片(26)に係合して旋回車輪(25)の旋回を阻止することが可能なロック手段(30)と、ロック手段(30)を回動軸(35)周りに回動させてロック手段(30)が舌片(26)に係合し得ないロック解除位置に持ち上げる操作ロッド(32)とを備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
基台から立設する複数の支柱によって支持される荷受け棚に物品を積載可能であり、前記基台の下面に複数のキャスターが設けられ、床面上において互いに平行な一対のレール部材によって区画されたラック格納スペースに格納可能であると共に、前記ラック格納スペースから引き出すことが可能な移動式のラックであって、
前記ラック格納スペースに格納されるときには、前記ラックの前方側が前記ラック格納スペースの奥側に位置すると共に、前記ラックの後方側が前記ラック格納スペースの手前側に位置し、
前記ラックの後方側には、前記ラックを前記ラック格納スペースへ格納する際の押し込み操作、及び、前記ラックを前記ラック格納スペースから引き出す際の引き込み操作を行うためのハンドルが設けられ、
前記複数のキャスターのうちの前方側に設けられるキャスターは、鉛直方向の軸周りに旋回不可能な非旋回車輪を備え、
前記複数のキャスターのうちの後方側に設けられるキャスターは、鉛直方向の旋回軸周りに旋回可能な旋回車輪を備え、前記ラックが移動するとき前記旋回車輪が前記旋回軸の後方位置となるように前記旋回車輪を旋回させるように構成されると共に、前記旋回車輪の上部には前記旋回車輪と共に旋回し、前記ラックの移動方向の後方側に向けて突出する舌片が設けられ、
前記基台の後端部に設けられ、水平な回動軸周りに回動可能であり、前記ラックが前記ラックの前方方向に移動するときに前記基台の後端から突出する前記舌片に係合して前記旋回車輪の旋回を阻止することが可能なロック手段と、
前記ロック手段を前記回動軸周りに回動させて前記ロック手段が前記舌片に係合し得ないロック解除位置に持ち上げる操作ロッドと、を備えることを特徴とするラック。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記ロック手段は、一対の側壁部を有し、前記一対の側壁部の間に前記舌片を嵌め込んで前記舌片の両側部に係合することにより前記旋回車輪の旋回を阻止するように構成され、
前記舌片の先端部は、上方に向かって傾斜し、且つ、両側部の幅が先端に向かって漸次狭く形成されることによりテーパーを設けており、
前記ラックの移動方向が前記ラックの前方方向とは異なる方向から前記ラックの前方方向へと変わるとき、
前記舌片は、前記旋回車輪の旋回動作によって前記ロック手段を前記回動軸周りに回動させて持ち上げた後、前記一対の側壁部の間に嵌まり込むように構成されることを特徴とする請求項1に記載のラック。
【請求項3】
前記操作ロッドは、係合部材の近傍に位置するラックの支柱に沿って上下方向に延び、該操作ロッドの下端部を係合部材に枢結されると共に、上端部から側方に突設された操作部を前記支柱に設けた保持部材に保持されており、
前記保持部材は、前記操作部を上下移動自在に案内する縦スロット部と、該縦スロット部の上端から横向きに延びる鉤形部を備えたガイド孔を設け、前記操作部を鉤形部に挿通させることにより係合部材を上向きに回動し、前記操作部を縦スロット部に挿通させることにより係合部材を自重で下向きに回動させるように構成したことを特徴とする請求項2に記載のラック。
【請求項4】
前記基台の後端部には、前記基台を持ち上げて前記旋回車輪を床面から浮かすリフト手段が設けられ、
前記リフト手段は、前記旋回車輪を床面から浮かすことによって前記旋回車輪を前記旋回軸周りに旋回させ、前記旋回車輪を前記旋回軸よりも前記ラックの前方側に位置する状態とすることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のラック。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、キャスターを備え、手動操作で移動する移動式のラックに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
倉庫などにおける物品の保管形態として、キャスターを備えた移動式のラックに物品を積載した状態で保管することが行われている。物品を積載したラックは、床面上のラック格納スペースに格納されており、物品を取り出すときには、ラック格納スペースからラックが引き出され、必要な物品が取り出される。
【0003】
図11は、そのような保管形態で使用される移動式のラック102を示す図である。図11(A)に示すように、物品を積載可能なラック102は、床面に設置された一対のレール部材105の間のラック格納スペース103に対して進退移動可能である。そして物品を保管しておく際には、図11(B)に示すように、ラック102がラック格納スペース103に格納される。図11(B)では1つのラック102だけを示しているが、通常は複数のラック格納スペース103が横方向に並設され、複数のラック102を隣接させた状態で格納されている。
【0004】
ラック102は、基台110の下面側にキャスター115,116を備えている。ラック102の前方側に配置されるキャスター115は、鉛直方向の軸周りに回動不可能な非旋回車輪を備えている。また、ラック102の後方側に配置されるキャスター116は、鉛直方向の旋回軸周りに回動可能な旋回車輪を備えており、ラック102が移動するときには旋回軸の後方位置となるように旋回車輪をR方向に旋回させる。旋回車輪の旋回により、ラック102は、移動方向を左右に振り向けることができる。また、ラック102は、後方側に、ラック102の押し込み操作又は引き込み操作を行うためハンドル117を有している。作業者は、ラック102の後方側に設けられたハンドル117を掴んで押し込み操作又は引き込み操作を行い、ラック102を移動させる。
【0005】
上記のようなラック102は、後方側のキャスター116が旋回車輪を備えているため、ラック格納スペース103に格納する際には、図11(A)において矢印F1で示すようにラック102が蛇行しやすい。そのため、キャスター115,116がレール部材105に衝突して破損したり、或いは、ラック102が隣接する別のラックに衝突して破損したりする可能性がある。
【0006】
また、ラック102が図11(B)に示すようにラック格納スペース103に格納されたとき、キャスター116の旋回車輪は、旋回軸よりもラック102の後方側に位置している。その状態で、ラック102をラック格納スペース103から引き出そうとすると、キャスター116の旋回車輪が旋回するため、ラック102は、矢印F2で示すように蛇行しながら移動する。このときも、キャスター115,116がレール部材105に衝突して破損したり、或いは、ラック102が隣接する別のラックに衝突して破損したりする可能性がある。
【0007】
ラック102をラック格納スペース103に格納したり、ラック格納スペース103から引き出したりするときの衝突を回避するためには、キャスター116の旋回を阻止し、ラック102が前後方向にのみ直進するような機構を設ける必要がある。
【0008】
従来、旋回可能な車輪の旋回を阻止するため、例えば特許文献1のような手法が提案されている。この手法は、台車の支柱の下端に装着された旋回キャスターを一旦取り外し、支柱に回り止め部材を取り付けてからキャスターを再装着する手法である。回り止め部材は、キャスターの車輪支持部に外接するように取り付けられるため、キャスターの旋回を阻止することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2012-35774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1の手法は、旋回車輪の旋回を阻止する際には、キャスターを台車から一旦取り外す必要がある。そのため、上述したラック102を、ラック格納スペース103に格納したり、ラック格納スペース103から引き出したりする際にキャスター116の旋回を阻止し、ラック102をラック格納スペース103から引き出した後に任意の方向へ移動させるためにキャスター116を旋回可能とすることが必要なケースでは、上記のような従来の手法は採用することができない。
(【0011】以降は省略されています)

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