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公開番号2024082607
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022196568
出願日2022-12-08
発明の名称焙煎装置
出願人ダイニチ工業株式会社
代理人
主分類A23N 12/08 20060101AFI20240613BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】焙煎釜内の被焙煎物を十分に攪拌し、焙煎の度合にばらつきが生じるのを防ぐことができる焙煎装置を提供すること。
【解決手段】送風路内に設けられ、通過する空気を熱する加熱部14と、有底筒状で、被焙煎物を内部に収容する焙煎釜15と、を備えた焙煎装置であって、焙煎釜15の側面には、加熱部14で熱せられた空気を取り込むスリット状の開口16が複数設けられ、開口16は、高さ方向に長く斜めに延び、開口面積が上半分よりも下半分の方が大きい。被焙煎物は、開口16から取り込まれた空気により攪拌されながら焙煎されるが、このとき、開口16の下半分の開口面積を大きくとることで、焙煎釜15の底面付近にある被焙煎物に多くの空気が送られ、焙煎釜15内の被焙煎物を十分に攪拌することができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
吸気口と排気口を備えた本体と、
前記吸気口から前記排気口に至る送風路に設けられた送風機と、
前記送風路内に設けられ、通過する空気を熱する加熱部と、
有底筒状で、被焙煎物を内部に収容する焙煎釜と、を備え、
前記焙煎釜の側面には、前記加熱部で熱せられた空気を取り込む開口が、周方向へ並んで複数設けられ、
前記開口は、高さ方向に長く、斜めに延びたスリット状で、
開口面積が上半分よりも下半分の方が大きい焙煎装置。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
前記焙煎釜は、前記開口と対になって設けられ、前記焙煎釜の内側にせり出して前記開口に空気を流す偏向部を備え、
各前記開口に対して、前記焙煎釜内の空気流方向で隣接する前記偏向部を第一偏向部とし、
前記開口は、開口幅が最大となる最大部を有し、
前記最大部から下の開口部分が、前記第一偏向部と対向しない請求項1記載の焙煎装置。
【請求項3】
前記開口と前記偏向部はルーバー加工により形成される請求項2に記載の焙煎装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー豆などを焙煎する焙煎装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、吸気口から排気口に至る送風路と、被焙煎物を収容する焙煎釜と、送風路へ送風する送風機と、焙煎釜へ送られる空気を熱する加熱部を備え、焙煎釜内に送られた空気流の力により被焙煎物を攪拌しながら焙煎を行う焙煎装置が知られている。たとえば特許文献1のように、底板にチャンババレルと吸風リングを設けた焙煎チャンバ(焙煎釜)を備え、チャンババレル内に吸風リングを内包して、チャンババレルと吸風リングの間を環状気流通路とした焙煎装置であって、焙煎チャンバの側面をなす吸風リングに第2の吸気口を設け、そこから焙煎チャンバ内に空気を取り込んで焙煎を行うものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2022-524565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、焙煎釜の側面に開口を設けた構造では、焙煎釜の底面付近にある被焙煎物に空気が届きにくい。そのうえ、焙煎釜の底面付近にある被焙煎物は、上に載る被焙煎物の重みを受け、空気流の力によって攪拌されにくいため、焙煎時に攪拌が不十分になる可能性がある。攪拌が十分でないと、焙煎の度合にばらつきが生じる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためのもので、焙煎釜内の被焙煎物を十分に攪拌し、焙煎の度合にばらつきが生じるのを防ぐことができる焙煎装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
吸気口と排気口を備えた本体と、
前記吸気口から前記排気口に至る送風路に設けられた送風機と、
前記送風路内に設けられ、通過する空気を熱する加熱部と、
有底筒状で、被焙煎物を内部に収容する焙煎釜と、を備え、
前記焙煎釜の側面には、前記加熱部で熱せられた空気を取り込む開口が、周方向へ並んで複数設けられ、
前記開口は、高さ方向に長く、斜めに延びたスリット状で、
開口面積が上半分よりも下半分の方が大きい焙煎装置である。
【発明の効果】
【0007】
上述のように構成することにより、焙煎釜の底面付近にある被焙煎物に多くの空気が送られるため、焙煎釜内の被焙煎物が十分に攪拌され、焙煎の度合にばらつきが生じるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態の焙煎装置の一例であるコーヒー豆焙煎装置の外観斜視図である。
本実施形態の焙煎装置の一例であるコーヒー豆焙煎装置の断面構成図である。
本実施形態の焙煎装置の一例であるコーヒー豆焙煎装置の送風路を示す図である。
本実施形態における焙煎釜の外観図である。
本実施形態における開口の形状を示す図である。
最大部と第一偏向部の位置関係を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
好適と考える本発明の実施形態を、本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0010】
本発明は、本体と、吸気口から排気口に至る送風路に設けられた送風機と、送風路内に設けられ、通過する空気を熱する加熱部と、有底筒状で、被焙煎物を内部に収容する焙煎釜と、を備えた焙煎装置であって、焙煎釜の側面には、加熱部で熱せられた空気を取り込む開口が、周方向へ並んで複数設けられ、開口は、高さ方向に長く、斜めに延びたスリット状であり、開口面積が上半分よりも下半分の方が大きい。被焙煎物は、開口から取り込まれた空気により攪拌されながら焙煎されるが、このとき、焙煎釜の底面付近にある被焙煎物は、その上に載っている被焙煎物の重みを受けるため攪拌されにくい。そこで、開口の下半分の開口面積を大きくすることで、焙煎釜の底面付近にある被焙煎物に多くの空気が送られ、焙煎釜内の被焙煎物を十分に攪拌することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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