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公開番号
2024145497
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023057872
出願日
2023-03-31
発明の名称
顆粒状茶葉の製造方法
出願人
三井農林株式会社
代理人
主分類
A23F
3/06 20060101AFI20241004BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】食感および風味に優れた、固く崩れにくい顆粒状茶葉を提供すること。
【解決手段】微粉砕茶葉を含む原料粉末を押出造粒により成型する際のバインダー液がエタノール水溶液であり、エタノール水溶液中のエタノール濃度が65~95質量%、微粉砕茶葉に対するエタノール水溶液の比率が70~110質量%であることを特徴とする顆粒状茶葉の製造方法。この製造方法により食感および風味に優れた、固く崩れにくい顆粒状茶葉を得ることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
微粉砕茶葉を含む原料粉末を押出造粒により成型することで得られる顆粒状茶葉の製造方法であって、バインダー液がエタノール水溶液であることを特徴とする、顆粒状茶葉の製造方法。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
エタノール水溶液中のエタノール濃度が65~95質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の顆粒状茶葉の製造方法。
【請求項3】
微粉砕茶葉に対するエタノール水溶液が70~110質量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の顆粒状茶葉の製造方法。
【請求項4】
原料粉末が実質的に茶葉のみからなることを特徴とする、請求項1に記載の顆粒状茶葉の製造方法。
【請求項5】
微粉砕茶葉の平均粒子径が25μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の顆粒状茶葉の製造方法。
【請求項6】
実質的に茶葉のみからなる押出造粒物であって、崩壊性試験における非崩壊率が70%以上であることを特徴とする顆粒状茶葉。
【請求項7】
請求項6に記載の顆粒状茶葉を含む食品。
【請求項8】
ティーバッグまたは製菓である請求項7に記載の食品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、顆粒状茶葉の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
茶葉の利用方法は様々であり、飲用として茶葉をティーポットや急須に入れ、熱水、温水または冷水を注いで抽出する方法や、茶葉を封入したティーバッグをカップなどに入れ、熱水、温水または冷水で抽出する方法がある。また、茶葉の抽出液を粉末化し、お湯を注ぐだけで手軽に飲用できるインスタント粉末茶などの形態もある。飲用以外にも、焼き菓子などの製菓や料理に茶葉をそのまま使用し、風味や食感を楽しむ方法などがある。
【0003】
他方、茶葉にはカテキン類、フラボノイド類をはじめとし、ビタミンE、ビタミンC、葉緑素、食物繊維などの有用な成分が豊富に含有されており、健康に寄与することが知られている。茶葉の栄養成分を丸ごと摂取できる形態として、抹茶などの微粉砕茶葉があるが、微粉砕茶葉は凝集性が高いため、熱水、温水または冷水、その他液体を注ぐとダマになり易く、分散性が悪い。また、粒が細かいことにより粉舞が発生するなど、取り扱いにも問題がある。さらに、ティーバッグの様な包装体へ充填すると、フィルターからの粉漏れや粉噛みといった問題も発生する。
【0004】
また、抹茶のように微粉砕した茶葉を抽出用の茶葉として用いた場合では、内容成分が抽出されやすく、ボディー感のある抽出液が得られる一方で、口の中で茶葉がざらついたり、濁った外観となったりしてしまうことが課題となる。また、茶葉を製菓用に配合する場合では、微粉砕茶葉を用いると茶葉の存在感が得られず、茶葉の存在が感じられるサイズの粉砕品では食感を損なう原因となっていた。これら課題を解決する方法として、微粉砕茶葉を顆粒化することが一つの手段となる。
【0005】
これまで、茶葉の栄養を丸ごと摂取する形態として、粉末化した茶葉を顆粒化する技術が検討されてきた。微粉状の粉体を加工して顆粒化する手段としては、流動層造粒などの造粒があり、分散性向上を目的とした茶葉の顆粒が多く提案されている。例えば、特許文献1には、水に対する分散性に優れた、造粒時のバインダー液が水である粉末茶葉を90質量%以上含有する平均粒子径が80~180μmの造粒茶葉が、特許文献2には、平均粒子径が100~400μm、嵩比重が0.2~0.4g/mlであり、粉末茶葉を80質量%以上含有する、流動層造粒した粉末茶葉が開示されている。他にも、非特許文献1には、造粒による凝集防止、水への分散性向上を目的として、バインダー液に水とエタノールの混合液を使用することで、固い顆粒の生成を抑制した分散性の高い顆粒が得られる緑茶茶葉粉砕物と難消化性デキストリン混合物の顆粒化方法が提案されている。
【0006】
より大きい顆粒を得たい場合には、押出造粒が適している。押出造粒で顆粒化したものとして、特許文献3には、石臼や粉砕機で粉末化し、水をバインダー液として押出造粒したお茶、特許文献4には、製茶工程を簡易化する目的で摘採した茶の生葉を加熱殺菌後に粉末化し、難溶性高分子をバインダー液に配合して造粒して顆粒化することで、水や湯で浸出可能な成分のみを抽出して飲用する崩壊しない顆粒物が提案されている。特許文献5には、特にウーロン茶を比較的短時間に水で抽出することができ、かつ従来用途がなく捨てられていた粒度が60メッシュよりも細かい微粉末茶を、水をバインダー液として顆粒化した製造コストの安い水出し茶の製造方法が開示されている。しかしながら、分散性や溶解性向上が目的の顆粒状茶葉は、崩壊し易いことにより、口に含むと舌や喉にざらつきを強く感じ、好ましくない。また、水中で容易に崩壊することにより沈殿するため、微粉砕茶葉本来の風味がいかしきれない。さらに、ティーバッグへ封入した場合も、崩壊した微粉砕茶葉がフィルターから漏れやすく、粉噛みによる充填不良やライン汚染、歩留り低下に繋がるといった問題がある。そこで、食感および風味に優れた固く崩れにくい顆粒状茶葉が依然として求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-041660号公報
特開2021-000047号公報
特開平09-028295号公報
特開昭62-006633号公報
特開平01-108939号公報
【0008】
微粉砕と造粒による緑茶茶葉の粉末素材化、三重県工業研究所研究報告、2016年、No.40、P49-53
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の通り、微粉砕茶葉の顆粒化について、いくつかの方法が開示されているが、その多くは分散性や溶解性の改善を目的とし、造粒時のバインダー液は主に水、または水溶性の賦形剤との組合せとなっている。その他、微粉砕茶葉の凝集や結着を防ぐ目的で、バインダー液にエタノール水溶液が使用されている。一方で、崩れにくい顆粒を得るためには、特許文献4のように、難水溶性のアルギン酸ナトリウムやメチルセルロースなどの賦形剤をバインダー液に配合する必要があるが、難水溶性成分により茶葉の風味が抑えられてしまい、食感および風味に優れた固く崩れにくい顆粒状茶葉のニーズには対応できない。したがって、本発明の目的は、食感および風味に優れた固く崩れにくい特徴をもつ実質的に茶葉のみから構成される顆粒茶葉の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、微粉砕茶葉を押出造粒する際のバインダー液にエタノール水溶液を用い、エタノール水溶液中のエタノール濃度を所定の濃度とし、これを所定の比率で微粉砕茶葉と混練することにより、食感および風味に優れた固く崩れにくい特徴をもつ実質的に茶葉のみから構成される顆粒状茶葉が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
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