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公開番号2024080505
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193761
出願日2022-12-02
発明の名称板材の接合構造及び製造方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人航栄事務所
主分類B62D 25/20 20060101AFI20240606BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】十分な剛性及び強度を確保しつつ、板厚の設定に自由度を持たせたり、部品点数の増加を抑制したりできる板材の接合構造及び製造方法を提供する。
【解決手段】板材の接合構造1は、一対のフランジ部12を有し、断面ハット形状の第1板材10と、一対のフランジ部12に当接して接合された第2板材20と、を備え、筒形状に形成される。一対のフランジ部12は、第2板材20に当接する下面121と、下面121とは反対側に位置する上面122と、を有する。各フランジ部12の上面122には、第1板材10と第2板材20との接合部30とは異なる位置に設けられ、第2板材20とは反対側に突出する補強部13が一体的に設けられている。補強部13は、第1板材10の下面121と上面122との間に形成され、フランジ部12の長手方向及び板厚方向に直交する方向から見て閉断面を有する閉断面空間S2を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一対のフランジ部を有し、断面ハット形状の第1板材と、
前記第1板材の前記一対のフランジ部に当接して接合された第2板材と、
を備え、筒形状に形成された板材の接合構造であって、
前記第1板材の前記一対のフランジ部は、前記第2板材に当接する第1面と、該第1面とは反対側に位置する第2面と、を有し、
各フランジ部の前記第2面には、前記第1板材と前記第2板材との接合部とは異なる位置に設けられ、前記第2板材とは反対側に突出する補強部が一体的に設けられ、
前記補強部は、前記第1板材の前記第1面と前記第2面との間に形成され、前記フランジ部の長手方向及び板厚方向に直交する方向から見て閉断面を有する閉断面空間を含む、
板材の接合構造。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の板材の接合構造であって、
前記接合部は、前記第1板材と前記第2板材との溶接により形成され、
前記接合部において、前記第1板材と前記第2板材の板厚は略同一である、
板材の接合構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の板材の接合構造であって、
各フランジ部の前記第2面には、前記補強部が前記長手方向に沿って複数設けられている、
板材の接合構造。
【請求項4】
請求項3に記載の板材の接合構造であって、
各フランジ部には、前記接合部が前記長手方向に沿って複数設けられ、
前記複数の接合部及び前記複数の補強部は、前記長手方向に沿って交互に設けられている、
板材の接合構造。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の板材の接合構造であって、
前記補強部の前記閉断面空間には、該閉断面空間を複数に分割する少なくとも1つの壁部が設けられている、
板材の接合構造。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の板材の接合構造であって、
前記第1板材は、積層造形することにより一体に形成された、
板材の接合構造。
【請求項7】
請求項6に記載の板材の接合構造であって、
前記第1板材の前記断面ハット形状は、凹部と、前記凹部に設けられる前記一対のフランジ部と、により構成され、
前記第1板材は、前記接合部の板厚が前記凹部の板厚よりも薄く形成される、
板材の接合構造。
【請求項8】
請求項6に記載の板材の接合構造であって、
前記補強部の前記閉断面空間は、前記フランジ部の前記長手方向及び前記板厚方向に直交する方向に貫通している、
板材の接合構造。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の板材の接合構造に用いられる前記第1板材の製造方法であって、
前記第1板材を積層造形することにより一体に形成する、
製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の製造方法であって、
前記第1板材の前記断面ハット形状は、凹部と、前記凹部に設けられる前記一対のフランジ部と、により構成され、
前記第1板材を、前記接合部の板厚が前記凹部の板厚よりも薄くなるように形成する、
製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、板材の接合構造及び製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、交通参加者の中でも高齢者や障がい者や子供といった脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化している。この実現に向けて車体剛性に関する開発を通して交通の安全性や利便性をより一層改善する研究開発に注力している。
【0003】
例えば、特許文献1には、車体における、フロア材と補強メンバーのフランジ部とが溶接により接合された構造が記載されている。補強メンバーのフランジ部の先端面には張出し部が設けられており、補強メンバーへの溶接面積を十分確保して溶接強度を高めている。また、薄肉のフロア材に対して補強メンバーを適切な厚みを有する肉厚に設定してフロア材の強度・剛性を高めつつも、スポット溶接を可能とするために、補強メンバーの溶接部は薄肉状に形成することが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、自動車のフロントサイドフレームの後端部とフロアフレームの前端部とがスポット溶接により接合されている構造が記載されている。特許文献2では、フロアフレームとの間に閉断面を形成するスティフナ(補強部材)が設けられている。別部品として追加されたスティフナはフランジ部を有し、スティフナのフランジ部とフロアフレームのフランジ部とフロントサイドフレームのフランジ部とからなる3枚の板材を重ね合わせてスポット溶接することで、スティフナとフロアフレームとフロントサイドフレームとが接合されている。特許文献2では、十分な溶接強度を確保するために、4枚の板材(フロントサイドフレーム、フロアフレーム、スティフナ、及びフロアパネル)を重ねたスポット溶接は回避されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-284987号公報
特開2006-290154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、補強メンバーの溶接部を薄肉状に形成しているものの、溶接対象であるフロア材の板厚と比較すると、補強メンバーの溶接部の板厚はフロア材の板厚の約3倍に設定されている。溶接の品質をより高めるためには、補強メンバーの溶接部とフロア材との板厚の差をより小さくすることが望ましいが、補強メンバーはプレス成形により加工されているので、補強メンバーの溶接部の板厚をより薄肉化することは困難であった。すなわち、製法の限界によって溶接部を含めた補強メンバーの板厚がある程度肉厚となり、板厚の設定に制限があった。
【0007】
特許文献2の接合構造では、スティフナを設けている。スティフナを設けることにより、フレームの強度を高めるために板材をさらに設ける必要がないものの、スティフナ自体を別部品として設けているので部品点数が増加している。
【0008】
板材の接合構造において、剛性及び強度を高めるための構造は様々提案されているものの、例えば前述した板厚の制限や部品点数の増加等の観点から、改善の余地があった。
【0009】
本発明は、十分な剛性及び強度を確保しつつ、板厚の設定に自由度を持たせたり、部品点数の増加を抑制したりできる板材の接合構造及び製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、
一対のフランジ部を有し、断面ハット形状の第1板材と、
前記第1板材の前記一対のフランジ部に当接して接合された第2板材と、
を備え、筒形状に形成された板材の接合構造であって、
前記第1板材の前記一対のフランジ部は、前記第2板材に当接する第1面と、該第1面とは反対側に位置する第2面と、を有し、
各フランジ部の前記第2面には、前記第1板材と前記第2板材との接合部とは異なる位置に設けられ、前記第2板材とは反対側に突出する補強部が一体的に設けられ、
前記補強部は、前記第1板材の前記第1面と前記第2面との間に形成され、前記フランジ部の長手方向及び板厚方向に直交する方向から見て閉断面を有する閉断面空間を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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