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公開番号2024029383
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-06
出願番号2022131608
出願日2022-08-22
発明の名称箱付き台車
出願人アルインコ株式会社
代理人個人
主分類B62B 3/02 20060101AFI20240228BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】運搬物を収容するための箱体を形成することができる箱付き台車を提供する。
【解決手段】枠フレーム(2)を設けた台車(1)と、台車の上に箱体を形成するためのパネル構成体(12)により構成されており、前記枠フレーム(2)は、内側に格納室(9)を形成しており、前記パネル構成体(12)は、断面が矩形となるようにパネルを展開した立体形態(P)と、パネルが相互に重なるように折畳んだ偏平形態(Q)の間において、形態を変更自在に構成されており、立体形態(P)として起立したとき上部を開口する箱体(11a)が形成されると共に枠フレーム(2)の上に載置され、偏平形態(Q)として横倒しさせたとき、前記格納室(9)に格納されるように構成されている。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
枠フレーム(2)を設けた台車(1)と、台車の上に箱体を形成するためのパネル構成体(12)により構成されており、
前記枠フレーム(2)は、それぞれ対向する一対の前側幅木(5A)及び後側幅木(5B)と左側幅木(5L)及び右側幅木(5R)により平面視を矩形とする枠体を構成し、該枠体の内側に格納室(9)を形成しており、
前記パネル構成体(12)は、それぞれ対向する一対の前側パネル(13A)及び後側パネル(13B)と左側パネル(13L)及び右側パネル(13R)により構成され、前記パネル構成体の断面が矩形となるようにパネルを展開した立体形態(P)と、パネルが相互に重なるように折畳んだ偏平形態(Q)の間において、形態を変更自在に構成されており、
前記パネル構成体(12)を立体形態(P)として起立したとき上部を開口する箱体(11a)が形成されると共に、枠フレーム(2)の上に載置されるように構成し、
前記パネル構成体(12)を偏平形態(Q)として横倒しさせたとき、前記格納室(9)に格納されるように構成して成ることを特徴とする箱付き台車。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記パネル構成体を構成する前側パネル及び後側パネルと左側パネル及び右側パネルは、相互に側縁部を回動自在に枢結されており、
左側パネル(13L)及び右側パネル(13R)は、前側パネル(13A)と後側パネル(13B)の間に向けて半折自在に構成され、半折された左側パネル及び右側パネルを挟んで前側パネルと後側パネルを重ねることにより前記偏平形態(Q)とされ、左側パネル及び右側パネルを半折状態から伸ばして前側パネルと後側パネルを離間させることにより前記立体形態(P)とされるように構成され、
前記後側パネル(13B)は、前記枠フレームの後側幅木(5B)の上端部に対して、枢結手段(18)を介して、横軸廻りに回動自在に枢結されており、
前記枢結手段は、後側パネルを起立回動したとき該後側パネル(13B)の下端面を後側幅木(5B)の上面に載置させ、後側パネルを横倒し回動したとき該後側パネル(13B)を前記格納室(9)の内部に臨ませるように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の箱付き台車。
【請求項3】
平面上で直交するX方向とY方向に関して、前記枠フレーム(2)は、X方向に延びる前側幅木(13A)及び後側幅木(13B)とY方向に延びる左側幅木(13L)及び右側幅(13R)により矩形に枠組みされ、所定厚さ寸法(T)を有する各幅木の内側で、格納室(9)のX方向の寸法(LX)とY方向の寸法(LY)を規定しており、
前記パネル構成体(12)を偏平形態(Q)としたとき偏平体(11B)が形成され、横倒し状態とした偏平体の外形は、X方向の寸法(WX)とY方向の寸法(WY)をWX<LXかつWY<LYに構成することにより、格納室(9)に格納されるように構成され、
前記パネル構成体(12)を立体形態(P)として起立させたとき箱体(11A)が形成され、起立状態とした箱体の外形は、前側パネル(13A)及び後側パネル(13B)の左右両側縁よりも外側に左側パネル(13L)及び右側パネル(13R)を張り出しており、X方向に関する左側パネルと右側パネルの間隔の外法寸法(EX)と、Y方向に関する前側パネルと後側パネルの間隔の外法寸法(EY)をLX<EXかつLY<EYに構成することにより、箱体(11a)を形成したパネルの下端面が枠フレーム(2)の上端面に載置されるように構成して成ることを特徴とする請求項2に記載の箱付き台車。
【請求項4】
偏平形態(Q)としたパネル構成体(12)により形成された偏平体(11B)を格納室(9)に格納された状態から前記枢結手段(18)を介して回動することにより起立させ、後側パネル(13B)に対して、左側パネル(13L)及び右側パネル(13R)を半折状態から伸ばし、前側パネル(13A)を前側幅木(5A)に向けて前進移動させることにより、立体形態(P)となるように展開する構成において、
前側パネル(13A)の前進移動方向に向けて延びるガイドレール(7a)を格納室(9)の底部に設け、前側パネル(13A)の下端部に係合手段(20)を設けており、
前記枢結手段(18)を中心として偏平体(11B)を前側幅木(5A)に向けて傾く前傾姿勢とした状態で、前記係合手段(20)をガイドレール(7a)に係合状態で摺動することにより、前側パネルを前進移動させるように構成して成ることを特徴とする請求項2又は3に記載の箱付き台車。
【請求項5】
前記係合手段(20)は、前側パネル(13A)の外側面から下端部を越えて垂設された係止片(22)を形成しており、
立体形態(P)としたパネル構成体(12)を起立することにより形成された箱体(11a)を枠フレーム(2)の上に載置したとき、前記係止片(22)が前側幅木(5A)の外側面に係止されるように構成して成ることを特徴とする請求項4に記載の箱付き台車。
【請求項6】
台車の上に形成された箱体の内部を仕切る仕切板(25)が着脱自在に設けられており、
前記仕切り板(25)は、両側部が前側パネル(13A)と後側パネル(13B)に添設され、下端部に前記ガイドレール(7a)に係合して固定される固定手段(26)を設けて成ることを特徴とする請求項4に記載の箱付き台車。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬用の箱付き台車に関し、運搬物を収容するための箱体を設けた台車に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
運搬用台車は、種々の形式とされたものが提供されているところ、例えば、積載した物品の荷崩れを防止し、あるいは、物品を外部から保護する等のために、運搬物を収容できる箱体を設けた箱付き台車が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-116259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1により提案された台車は、台車に立設した左右の側枠の間に、複数のパネルを設け、パネルを側枠の間に跨設状態に展開させることにより箱を形成し、パネルを側枠に重ね合わせることにより折畳むことができるように構成しており、折畳んだ状態で、複数の台車をネスティングすることが可能であると説明されている。
【0005】
ところが、パネルの折畳みは、台車のネスティングが目的であるとされ、台車には、常に側枠が立設されており、折畳んだパネルも側枠に重ねられた状態で台車から起立させられている。このため、コンパクトな折畳み状態を可能にするものではない。
【0006】
本発明は、特許文献1のような台車とは根本的に異なる箱付き台車を目的としており、展開した立体形態のパネルを起立させて台車の枠フレームに載置することにより箱体を提供する一方において、偏平形態となるように折畳んだパネルにより偏平体を構成し、この偏平体を横倒し回動することにより、前記枠フレームにより形成されたトレー室に格納することができるように構成した台車を提案することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明が手段として構成したところは、枠フレームを設けた台車と、台車の上に箱体を形成するためのパネル構成体により構成されており、前記枠フレームは、それぞれ対向する一対の前側幅木及び後側幅木と左側幅木及び右側幅木により平面視を矩形とする枠体を構成し、該枠体の内側に格納室を形成しており、前記パネル構成体は、それぞれ対向する一対の前側パネル及び後側パネルと左側パネル及び右側パネルにより構成され、前記パネル構成体の断面が矩形となるようにパネルを展開した立体形態と、パネルが相互に重なるように折畳んだ偏平形態の間において、形態を変更自在に構成されており、前記パネル構成体を立体形態として起立したとき上部を開口する箱体が形成されると共に、枠フレームの上に載置されるように構成し、前記パネル構成体を偏平形態として横倒しさせたとき、前記格納室に格納されるように構成して成る点にある。
【0008】
この際、本発明の好ましい実施形態において、前記パネル構成体を構成する前側パネル及び後側パネルと左側パネル及び右側パネルは、相互に側縁部を回動自在に枢結されており、左側パネル及び右側パネルは、前側パネルと後側パネルの間に向けて半折自在に構成され、半折された左側パネル及び右側パネルを挟んで前側パネルと後側パネルを重ねることにより前記偏平形態とされ、左側パネル及び右側パネルを半折状態から伸ばして前側パネルと後側パネルを離間させることにより前記立体形態とされるように構成され、前記後側パネルは、前記枠フレームの後側幅木の上端部に対して、枢結手段を介して、横軸廻りに回動自在に枢結されており、前記枢結手段は、後側パネルを起立回動したとき該後側パネルの下端面を後側幅木の上面に載置させ、後側パネルを横倒し回動したとき該後側パネルを前記格納室の内部に臨ませるように構成されている。
【0009】
好ましくは、平面上で直交するX方向とY方向に関して、前記枠フレームは、X方向に延びる前側幅木及び後側幅木とY方向に延びる左側幅木及び右側幅により矩形に枠組みされ、所定厚さ寸法(T)を有する各幅木の内側で、格納室のX方向の寸法(LX)とY方向の寸法(LY)を規定しており、前記パネル構成体を偏平形態としたとき偏平体が形成され、横倒し状態とした偏平体の外形は、X方向の寸法(WX)とY方向の寸法(WY)をWX<LXかつWY<LYに構成することにより、格納室に格納されるように構成され、前記パネル構成体を立体形態として起立させたとき箱体が形成され、起立状態とした箱体の外形は、前側パネル及び後側パネルの左右両側縁よりも外側に左側パネル及び右側パネルを張り出しており、X方向に関する左側パネルと右側パネルの間隔の外法寸法(EX)と、Y方向に関する前側パネルと後側パネルの間隔の外法寸法(EY)をLX<EXかつLY<EYに構成することにより、箱体を形成したパネルの下端面が枠フレームの上端面に載置されるように構成している。
【0010】
本発明の実施形態は、偏平形態としたパネル構成体により形成された偏平体を格納室に格納された状態から前記枢結手段を介して回動することにより起立させ、後側パネルに対して、左側パネル及び右側パネルを半折状態から伸ばし、前側パネルを前側幅木に向けて前進移動させることにより、立体形態となるように展開する構成において、前側パネルの前進移動方向に向けて延びるガイドレールを格納室の底部に設け、前側パネルの下端部に係合手段を設けており、前記枢結手段を中心として偏平体を前側幅木に向けて傾く前傾姿勢とした状態で、前記係合手段をガイドレールに係合状態で摺動することにより、前側パネルを前進移動させるように構成している。
(【0011】以降は省略されています)

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