TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024076465
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-06
出願番号2022187991
出願日2022-11-25
発明の名称生物多様性の評価方法
出願人東急建設株式会社
代理人弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
主分類C12Q 1/68 20180101AFI20240530BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】調査対象地域の環境の攪乱リスクがない採水と環境DNA分析によって、簡単かつ定量的に生態系全体の豊かさの評価が可能となる生物多様性の評価方法を提供する。
【解決手段】調査対象地域の生物多様性の豊かさを定量的に評価するための生物多様性の評価方法である。
そして、調査対象地域の生態系の生態ピラミッドの中間階層種の中から評価対象種を選定するステップS3と、調査対象地域における採水から評価対象種の環境DNA量を算出するステップS4,S5と、調査対象地域の生物の生息環境の質をハビタットユニット(HU)という数値(HU値)で算出するステップS6と、環境DNA量とHU値に基づいて、生物多様性の豊かさを定量的に表す種の多様度指数を算出するステップS7とを備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
調査対象地域の生物多様性の豊かさを定量的に評価するための生物多様性の評価方法であって、
前記調査対象地域の生態系の生態ピラミッドの中間階層種の中から評価対象種を選定するステップと、
前記調査対象地域における採水から前記評価対象種の環境DNA量を算出するステップと、
前記調査対象地域の生物の生息環境の質をハビタットユニット(HU)という数値(HU値)で算出するステップと、
前記環境DNA量と前記HU値に基づいて、生物多様性の豊かさを定量的に表す種の多様度指数を算出するステップとを備えたことを特徴とする生物多様性の評価方法。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記HU値は、前記評価対象種の生息する環境の質を表すハビタット適正指数(HSI)にその環境の面積を乗じることで算出され、
前記多様度指数は、前記環境DNA量に前記HU値を乗じた値に基づいて求められる前記評価対象種の割合(Pi)を使って算出されるシャノン・ウィナー多様度指数であることを特徴とする請求項1に記載の生物多様性の評価方法。
【請求項3】
前記HU値は、少なくとも水辺と緑地とが区別された生息環境タイプごとに算出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の生物多様性の評価方法。
【請求項4】
前記評価対象種の選定は、前記採水の環境DNA分析において網羅的解析をおこなった結果に基づいて行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の生物多様性の評価方法。
【請求項5】
前記環境DNA量は、環境DNA分析において種特異的解析をおこなった結果に必要に応じて補正がされたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の生物多様性の評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、調査対象地域の生物多様性の豊かさを定量的に評価するための生物多様性の評価方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、人間活動による環境汚染、急激な気候変動、生物資源の乱獲などにより地球規模で生物の多様性が消失している。一度失われた生物の多様性を再生することは困難であるため、2010年に開催されたCOP10(生物多様性第10回締約国会議)で生物多様性の損失に歯止めをかけるために設定された愛知目標(目標期間2010年~2020年)や、2015年の国連サミットで採択されたSDGs、自然資本と生物多様性の観点から事業機会とリスクの情報開示を求めるTNFDの発足など、世界的な生物多様性の保全に向けた取り組みが活発化している。
【0003】
こうした社会課題の一つである”生物多様性の保全”をより確実に達成するためには、生物多様性の評価・モニタリングの手法が必要である。生物多様性とは、生物多様性条約により、生態系の多様性、種の多様性、遺伝子の多様性の3つの階層があるとされ、各階層が相互に作用しているため、生態系の豊かさを総合的に評価・モニタリングすることが可能な手法が必要となってくる。
【0004】
従来の生物多様性の評価には、種数と個体数による種多様性の評価と、指標種や景観の種類とその状態の指標による生態系の評価とがあるが、種多様性と生態系の作用を個々に評価しているのが現状である(特許文献1-4など参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-6907号公報
特開2004-272890号公報
特開2012-212209号公報
特開2006-280226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述したとおり、生物多様性の評価には各階層(生態系の多様性、種の多様性、遺伝子の多様性)の総合的な評価が必要であり、生態系の総合的な豊かさを評価する手法は、まだ確立されていない。
【0007】
また、従来の生物多様性評価のプロセスで必要となる採捕調査では、調査のために自然に人が分け入ることで、生態系の攪乱のリスクがある。さらに、調査期間が長期間となりやすく、コストも大きくなる。そして、採捕した種の同定のための専門知識や採捕技術が必要となるため、調査の難易度も高い。
【0008】
そこで本発明は、調査対象地域の環境の攪乱リスクがない採水と環境DNA分析によって、簡単かつ定量的に生態系全体の豊かさの評価が可能となる生物多様性の評価方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明の生物多様性の評価方法は、調査対象地域の生物多様性の豊かさを定量的に評価するための生物多様性の評価方法であって、前記調査対象地域の生態系の生態ピラミッドの中間階層種の中から評価対象種を選定するステップと、前記調査対象地域における採水から前記評価対象種の環境DNA量を算出するステップと、前記調査対象地域の生物の生息環境の質をハビタットユニット(HU)という数値(HU値)で算出するステップと、前記環境DNA量と前記HU値に基づいて、生物多様性の豊かさを定量的に表す種の多様度指数を算出するステップとを備えたことを特徴とする。
【0010】
ここで、前記HU値は、前記評価対象種の生息する環境の質を表すハビタット適正指数(HSI)にその環境の面積を乗じることで算出され、前記多様度指数は、前記環境DNA量に前記HU値を乗じた値に基づいて求められる前記評価対象種の割合(Pi)を使って算出されるシャノン・ウィナー多様度指数とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東急建設株式会社
複合構造体の構築方法
13日前
東急建設株式会社
生物多様性の評価方法
27日前
池田食研株式会社
RNAの合成方法
1か月前
マグネデザイン株式会社
磁気顕微鏡
1か月前
東洋紡株式会社
逆転写反応用組成物
2か月前
株式会社土と野菜
発酵促進装置
1か月前
株式会社ブラスト
細胞培養装置
2か月前
岐阜県
乳酸菌及び発酵物
1か月前
花王株式会社
培養挙動予測方法
15日前
株式会社ブラスト
密閉チャンバー
2か月前
日本バイリーン株式会社
二酸化炭素吸収装置
1か月前
学校法人 創価大学
炭酸ガス溶解装置
1か月前
花王株式会社
発酵生産プロセス支援方法
15日前
合同会社陶徳堂研究所
改良シャーレ
1か月前
相生ユニビオ株式会社
ウイスキーの製造方法
2か月前
学校法人立命館
紐状構造物の製造方法
2か月前
個人
果実酒の製造方法とアルコール含有果実
1か月前
個人
非ゲノム配列抗ウイルス用オリゴヌクレオチド
1か月前
小林製薬株式会社
黒ずみ形成方法
3か月前
テルモ株式会社
濾過装置および濾過方法
6日前
長谷川香料株式会社
ビールテイスト飲料用香味改善剤
2日前
長谷川香料株式会社
アルコール飲料用香味改善組成物
26日前
個人
急性ストレス評価用データの生成方法
1か月前
松谷化学工業株式会社
アルコール飲料及びその製造方法
3か月前
株式会社東海ヒット
完全閉鎖型灌流液送液系
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
国立大学法人東京海洋大学
熱処理リゾチーム組成物
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
15日前
花王株式会社
リパーゼ変異体
3か月前
株式会社シェルタージャパン
藻類増殖制御装置
28日前
三洋化成工業株式会社
培地及び培地を用いる細胞の培養方法
13日前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
2か月前
続きを見る