TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024054443
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022160628
出願日2022-10-05
発明の名称完全閉鎖型灌流液送液系
出願人株式会社東海ヒット
代理人個人,個人
主分類C12M 1/00 20060101AFI20240410BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】血液中の赤血球等を極力潰さずに、同時に血液に接触せずに連続的な送液を、小型で安価に構築したもので実現できる完全閉鎖型灌流液送液系の提供。
【解決手段】密閉されたバッファ部17の気相部分を陰陽圧に変化させて灌流液Kを送液させている。空気Aの吸引から戻しに変わるタイミングでは、空気連通口43の近傍で、気流どうしがぶつかり合うことになり、ぶつかり合う箇所で先ず局所的に急激に大きな陽圧が発生する。しかしながらこの陽圧は放射状に拡がるので、その下側に位置する液相には局所的に急激に大きな陽圧が掛かることはない。また、空気Aの戻しから吸引に変わるタイミングでは、空気連通口43の近傍で先ず局所的に急激に大きな陰圧が発生する。しかしながらこの陰圧は放射状に拡がるので、その下側に位置する液相が局所的に急激に大きな陰圧になることはない。従って、赤血球等が潰されるのが回避される。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
灌流液を流す送液流路に介装され、下側に液相として灌流液が貯留され、上側が気相になったバッファ部と、前記バッファ部の気相側に一端側が連通され、他端側が閉止される空気封入路と、前記空気封入路の空気封入容積を減少・復元させる容積往復変動手段を備え、
前記空気封入容積の増大・復元に追従した前記バッファ部の気相部分の陰陽圧の変化により、前記灌流液が送液されることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
請求項1に記載した完全閉鎖型灌流液送液系において、
バッファ部の内部で、灌流液の吸引口と排出口と空気連通口は、上方視で、それぞれ三角頂点に位置するように配置されていることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。
【請求項3】
請求項2に記載した完全閉鎖型灌流液送液系において、
バッファ部の内部は、上方視で、円形になっていることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。
【請求項4】
請求項1または3に記載したに記載した完全閉鎖型灌流液送液系において、
灌流液の吸引口は気相中で開放され、排出口は液相中で開放されていることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。
【請求項5】
請求項4に記載したに記載した完全閉鎖型灌流液送液系において、
灌流液の排出口は、バッファ部に差込まれてその内底面近傍まで延びたパイプの下端縁が周方向に沿って円弧状に切り欠かれて構成されていることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。
【請求項6】
請求項1または3に記載したに記載した完全閉鎖型灌流液送液系において、
バッファ部の内部は、液相と気相との間は液面の変動圧力を受けて上下動する感圧弁により液相と気相が隔離されており、
灌流液の吸引口と排出口が液相中で開放されていることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。
【請求項7】
請求項1または3に記載した完全閉鎖型灌流液送液系において、
空気封入路は可撓性チューブを用いて構成され、容積往復変動手段は前記可撓性チューブを圧閉・復元する往復押圧機構で構成されていることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。
【請求項8】
請求項7に記載した完全閉鎖型灌流液送液系において、
往復押圧機構はローラーを1つ設けたローラーポンプで構成されていることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。
【請求項9】
請求項1または3に記載した完全閉鎖型灌流液送液系において、
灌流液は血液であることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は細胞、組織、臓器、動物等の生体試料に血液を含む灌流液を流す送液系に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から血液送液系で使用されている専用の送液ポンプは、臨床用途が多く、特許文献1に記載のように遠心ポンプなどどれも高精度になっているが、その一方で複雑で高価であり、実験スケールでの手軽な使用に適した小型で安価なものがない。
そのため、動物実験用には、市販の比較的小型で安価なローラーポンプやシリンジポンプが代用されている。
【0003】
近年は、細胞から組織や臓器を作製する組織工学の発展が期待されているが、生体外において立体組織に導入された血管網への血液の送液では、赤血球等が潰れてしまうことは極力回避しなければならない。而して、ローラーポンプは、可撓性チューブをローラーで圧閉する方式なので、血液中の赤血球等が潰れてしまう。シリンジポンプは、シリンジを押し出す方式のため、連続送液ができない。その他、ダイヤフラム式のポンプでも市販の比較的小型で安価なタイプがあり、このタイプでは赤血球等を潰したりせず、連続送液も可能になっているが、ダイヤフラムが血液に接触するため、これらの腐食や血液のコンタミネーションにつながるので、送液ポンプとしては実際のところ使用されていない。
【0004】
我々は、先に、特許文献2で、完全閉鎖型灌流液送液系を提案しており、この送液系では、血液に接触せずに連続的な送液を、小型で安価に構築したもので実現できてはいるが、耐溶血性能については、更なる向上要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-325750号公報
特開2022-100769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、血液中の赤血球等を極力潰さずに、同時に血液に接触せずに連続的な送液を、実験スケールでの使用に適した小型で安価に構築したもので実現できる、新規且つ有用な完全閉鎖型灌流液送液系を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、灌流液を流す送液流路に介装され、下側に液相として灌流液が貯留され、上側が気相になったバッファ部と、前記バッファ部の気相側に一端側が連通され、他端側が閉止される空気封入路と、前記空気封入路の空気封入容積を減少・復元させる容積往復変動手段を備え、前記空気封入容積の増大・復元に追従した前記バッファ部の気相部分の陰陽圧の変化により、前記灌流液が送液されることを特徴とする完全閉鎖型灌流液送液系である。
【0008】
好ましくは、バッファ部の内部で、灌流液の吸引口と排出口と空気連通口は、上方視で、それぞれ三角頂点に位置するように配置されている。
より好ましくは、バッファ部の内部は、上方視で、円形になっている。
【0009】
好ましくは、灌流液の吸引口は気相中で開放され、排出口は液相中で開放されている。
より好ましくは、灌流液の排出口は、バッファ部に差込まれてその内底面近傍まで延びたパイプの下端縁が周方向に沿って円弧状に切り欠かれて構成されている。
【0010】
好ましくは、バッファ部の内部は、液相と気相との間は液面の変動圧力を受けて上下動する感圧弁により液相と気相が隔離されており、灌流液の吸引口と排出口が液相中で開放されている。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
DNA増幅システム
1か月前
三菱製紙株式会社
パルプの糖化方法
1か月前
東洋紡株式会社
逆転写反応用組成物
7日前
株式会社ブラスト
細胞培養装置
22日前
学校法人近畿大学
高感度PCR法
1か月前
株式会社ブラスト
密閉チャンバー
22日前
国立大学法人 東京大学
ゲノム編集技術
1か月前
学校法人立命館
紐状構造物の製造方法
6日前
相生ユニビオ株式会社
ウイスキーの製造方法
13日前
小林製薬株式会社
黒ずみ形成方法
27日前
株式会社パウレック
培養装置及び培養方法
1か月前
松谷化学工業株式会社
アルコール飲料及びその製造方法
1か月前
株式会社東海ヒット
完全閉鎖型灌流液送液系
13日前
国立大学法人東京海洋大学
熱処理リゾチーム組成物
12日前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
25日前
日本精工株式会社
分注装置
2か月前
花王株式会社
リパーゼ変異体
28日前
株式会社デンソー
バイオセンサ装置
1か月前
国立大学法人神戸大学
機能的免疫賦活乳酸菌
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
学校法人 中央大学
ナノ粒子検出方法
1か月前
花王株式会社
リパーゼの探索方法
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
19日前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
ライオン株式会社
予測方法及び飲食品組成物
1か月前
株式会社ヤマザキエンジニアリング
製麹装置及び製麹方法
26日前
NTN株式会社
細胞組織の製造方法
22日前
横河電機株式会社
誘電泳動装置
20日前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
19日前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
19日前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
19日前
ライオン株式会社
予測方法及び飲食品組成物
1か月前
国立大学法人山口大学
齧歯類における胚の遺伝子型決定方法
1か月前
続きを見る