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公開番号2024048319
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022206880
出願日2022-12-23
発明の名称細胞組織の製造方法
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類C12N 5/071 20100101AFI20240401BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】寸法および中心位置を考慮しつつ塗布液を高い位置精度で供給することにより、小スケールかつハイスループットで作用を再現性高く高精度に評価可能な細胞組織の製造方法を提供する。
【解決手段】第2塗布液Bを供給する工程においては、N個の第1塗布液Aのそれぞれの第1寸法をr1n(1≦n≦Nの自然数)、M個の第2塗布液のそれぞれの第2寸法をr2m(1≦m≦Mの自然数)とし、N個の中から選択された任意の第1寸法がr1nの第1塗布液の中心と、M個の中から選択された任意の第2寸法がr2mの第2塗布液の中心との距離をDn,mとすれば、任意の第1塗布液と任意の第2塗布液との間で
(数1)Dn,m<r2m-r1n・・・(1)
および
(数2)Dn,m>r2m+r1n・・・(2)
のいずれかが成立するように供給される。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
塗布対象物内に第1塗布液をN個(N≧1の自然数)供給し、細胞を配置する工程と、
前記N個の第1塗布液のうち少なくとも1個を覆うように、前記塗布対象物内に第2塗布液をM個(M≧1の自然数)供給する工程とを備え、
前記第2塗布液を供給する工程においては、前記N個の第1塗布液のそれぞれの中心から外縁までの寸法の最大値である第1寸法をr
1n
(1≦n≦Nの自然数)、前記M個の第2塗布液のそれぞれの中心から外縁までの寸法の最大値である第2寸法をr
2m
(1≦m≦Mの自然数)とし、N個の中から選択された任意の前記第1寸法がr
1n
の前記第1塗布液の中心と、M個の中から選択された任意の前記第2寸法がr
2m
の前記第2塗布液の中心との距離をD
n,m
とすれば、任意の前記第1塗布液と任意の前記第2塗布液との間で
(数1)D
n,m
<r
2m
-r
1n
・・・(1)
および
(数2)D
n,m
>r
2m
+r
1n
・・・(2)
のいずれかが成立するように供給される、細胞組織の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記N個の第1塗布液のうち前記第2塗布液と重なる1個以上の前記第1塗布液の第1図心を中心とし前記1個以上の第1塗布液を全て覆い前記1個以上の前記第1塗布液のいずれかと内接するよう求められた第1仮想曲線の最大寸法である第1仮想寸法r
1v
以上の基準寸法よりも、前記第2寸法r
2m
の方が大きく、
前記第1図心は、前記第2塗布液と重なる1個以上の前記第1塗布液のそれぞれの中心位置から求められる、請求項1に記載の細胞組織の製造方法。
【請求項3】
前記M個の第2塗布液の第2図心を中心とし、前記M個の第2塗布液を全て覆い前記M個の第2塗布液のいずれかと内接するよう求められた第2仮想曲線の最大寸法である第2仮想寸法r
2v
以上の基準寸法よりも、前記塗布対象物の第3寸法r

の方が大きく、
前記第2図心は、前記M個の前記第2塗布液のそれぞれの中心位置から求められる、請求項1に記載の細胞組織の製造方法。
【請求項4】
前記塗布対象物内に供給される前記N個の第1塗布液のうち少なくとも1個に含まれる前記細胞は第1細胞であり、前記少なくとも1個とは異なる他の少なくとも1個の前記第1塗布液に含まれる前記細胞は第2細胞である、請求項1または2に記載の細胞組織の製造方法。
【請求項5】
前記塗布対象物内に供給される前記N個の第1塗布液のうち少なくとも1個に前記細胞が含まれ、前記少なくとも1個とは異なる他の少なくとも1個の前記第1塗布液には前記細胞を含まずサイトカイン、薬剤、ECMおよび添加因子からなる群から選択される少なくともいずれかが含まれる、請求項1または2に記載の細胞組織の製造方法。
【請求項6】
前記第1塗布液にサイトカイン、ECMおよび添加因子からなる群から選択される少なくともいずれかが含まれる、請求項1または2に記載の細胞組織の製造方法。
【請求項7】
前記第1塗布液を供給する工程以降にゲル化剤を用いて、前記塗布対象物内に供給された前記細胞から細胞組織が形成される、請求項1または2に記載の細胞組織の製造方法。
【請求項8】
前記第1塗布液は前記細胞とゲル化剤とを含み、前記第2塗布液は前記ゲル化剤よりも粘度の高い溶液である、請求項7に記載の細胞組織の製造方法。
【請求項9】
前記第1塗布液は前記細胞を含み、前記第2塗布液はゲル化剤を含む、請求項7に記載の細胞組織の製造方法。
【請求項10】
2液混合方式により前記塗布対象物内に前記第1塗布液および前記第2塗布液が供給される、請求項1または2に記載の細胞組織の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、細胞組織の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
1つの容器内に、異種の細胞および組織を近接して培養することで、生体と類似した極性のある細胞・組織を形成する技術が、たとえば特開2020-178612号公報(特許文献1)に開示されている。特開2020-178612号公報には、1つの容器内に複数の細胞組織を塗布針方式により形成する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-178612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2020-178612号公報では、たとえば段落0096および図17にて、塗布対象物であるウェルと、その中に供給される第1塗布液としての細胞組織との組み合わせについて例示されている。
【0005】
しかし特開2020-178612号公報には、細胞を含む第1塗布液の半径と、それを覆う第2塗布液との半径と、ウェルの大きさとの3つのパラメータの間の関係について開示されていない。仮に特開2020-178612号公報の図17(a)において、ウェルの内壁に近い位置に第2塗布液をディスペンサを用いて滴下すれば、静電気により第2塗布液がウェルの内壁に付着したり、目的の位置からずれたりすることがある。結果として、第2塗布液が第1塗布液を完全に覆うことが出来ず、第1塗布液が崩壊する可能性がある。
【0006】
本開示は上記の課題に鑑みなされたものである。本開示の目的は、寸法および中心位置を考慮しつつ塗布液を高い位置精度で供給することにより、小スケールかつハイスループットで作用を再現性高く高精度に評価可能な細胞組織の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に従った細胞組織の製造方法では、塗布対象物内に第1塗布液がN個(N≧1の自然数)供給され、細胞が配置される。N個の第1塗布液のうち少なくとも1個を覆うように、塗布対象物内に第2塗布液がM個(M≧1の自然数)供給される。第2塗布液を供給する工程においては、N個の第1塗布液のそれぞれの中心から外縁までの寸法の最大値である第1寸法をr
1n
(1≦n≦Nの自然数)、M個の第2塗布液のそれぞれの中心から外縁までの寸法の最大値である第2寸法をr
2m
(1≦m≦Mの自然数)とし、N個の中から選択された任意の第1寸法がr
1n
の第1塗布液の中心と、M個の中から選択された任意の第2寸法がr
2m
の第2塗布液の中心との距離をD
n,m
とすれば、任意の第1塗布液と任意の第2塗布液との間で
(数1)D
n,m
<r
2m
-r
1n
・・・(1)
および
(数2)D
n,m
>r
2m
+r
1n
・・・(2)
のいずれかが成立するように供給される。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、寸法および中心位置を考慮しつつ塗布液を高い位置精度で供給することにより、小スケールかつハイスループットで作用を再現性高く高精度に評価可能な細胞組織の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態1に従った塗布装置の模式図である。
図1に示した塗布装置の塗布機構を示す模式図である。
試料塗布セットの概略斜視図である。
実施の形態1の細胞組織の製造方法の各工程において供給される各塗布液の中心および寸法を示す概略図である。
2個の第1塗布液の配置関係を示す概略図である。
第1塗布液と、これを覆う第1仮想曲線との中心、寸法、位置の関係を示す概略図である。
第1仮想曲線と第2塗布液との関係を示す概略図である。
第1塗布液と第2塗布液との位置関係の第1例を示す概略図である。
第1塗布液と第2塗布液との位置関係の第2例を示す概略図である。
2個の第2塗布液の配置関係を示す概略図である。
第2塗布液と、これを覆う第2仮想曲線との中心、寸法、位置の関係を示す概略図である。
第2仮想曲線とウェルとの関係を示す概略図である。
実施例1における位相差顕微鏡像である。
実施例2における位相差顕微鏡像である。
実施例3において供給された各塗布液の位置および寸法を示す概略平面図である。
図15と同一の各塗布液の中心位置および中心間の距離を示す概略平面図である。
実施例3における位相差顕微鏡像である。
実施例4における位相差顕微鏡像である。
第2塗布液のウェル内における塗布位置を変化させたときの、塗布されると想定される位置と、実際に塗布された位置とを示す模式図および写真である。
実施の形態2における第1塗布液が塗布される前の態様を示す概略図である。
実施の形態2における第1塗布液の組成を示す概略図である。
実施の形態2における第1塗布液が塗布される工程を示す概略図である。
実施の形態2における第1塗布液が塗布された後の態様を示す概略図である。
実施の形態2における第2塗布液が供給される工程を示す概略図である。
図24の工程がなされた後のウェル内の態様を示す概略図である。
実施の形態2における培地が供給される工程を示す概略図である。
培養前の第1塗布液内の細胞の態様を示す概略図である。
培養後の第1塗布液内の細胞の態様を示す概略図である。
ウェル内に塗布液が供給された直後の位相差顕微鏡像(左)、および6日間培養後の位相差顕微鏡像(右)である。
塗布組織の実験におけるCa
2+
トランジエント波形を示すグラフである。
塗布組織および2D組織のそれぞれにイソプロテレノールを添加した際のBPMの変化を示すグラフである。
塗布組織および2D組織のそれぞれにイソプロテレノールを添加した際のAMPの変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(はじめに)
はじめに、実施の形態1の細胞組織の製造方法の特徴について簡単に説明する。図8を参照して、(A)のように、供給される第1寸法r
1n
の第1塗布液Aの中心と、それを覆う第2寸法r
2m
の第2塗布液Bの中心との距離D
n,m
は、
(数1)D
n,m
<r
2m
-r
1n
・・・(1)
である。あるいは(B)のように、
(数2)D
n,m
>r
2m
+r
1n
・・・(2)
である。以下、実施の形態1の細胞組織の製造方法について、図に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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