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公開番号2024039523
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-22
出願番号2022144134
出願日2022-09-09
発明の名称ナノ粒子検出方法
出願人学校法人 中央大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12Q 1/04 20060101AFI20240314BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】少量のサンプル液から、短い時間でシンプルにかつ高価な蛍光検出機器を用いることなく、目的とするナノ粒子を検出することが可能な、ナノ粒子検出方法を提供する。
【解決手段】ナノ粒子検出方法は、目的とするナノ粒子をサンプル液から検出するための方法である。サンプル液に、ナノ粒子21を捕捉可能な捕捉粒子22を含ませることによって、捕捉粒子22を含んだサンプル試液L1を作成する。マイクロピラー3が配置された基板2上にサンプル試液L1を配置する。基板2上のサンプル試液L1に振動誘起流れFを発生させる。サンプル試液L1の振動誘起流れFによって捕捉粒子22同士が凝集することによって形成される、捕捉粒子凝集体23の発生状態に基いて、ナノ粒子21の有無及び濃度のうちの少なくともいずれか一方を検出する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
目的とするナノ粒子をサンプル液から検出するための、ナノ粒子検出方法であって、
前記サンプル液に、前記ナノ粒子を捕捉可能な捕捉粒子を含ませることによって、捕捉粒子を含んだサンプル試液を作成し、
マイクロピラーが配置された基板上に前記サンプル試液を配置し、
前記基板上の前記サンプル試液に振動誘起流れを発生させ、
前記サンプル試液の振動誘起流れによって前記捕捉粒子同士が凝集することによって形成される、捕捉粒子凝集体の発生状態に基いて、前記ナノ粒子の有無及び濃度のうちの少なくともいずれか一方を検出する、ナノ粒子検出方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
所定濃度の前記ナノ粒子と前記捕捉粒子とを含んだ試液を用いることによって予め、前記試液に所定周波数の振動誘起流れを生じさせることによって得られる、前記捕捉粒子凝集体の凝集度の経時的変化を、ナノ粒子濃度特性として求めておき、
前記サンプル試液に前記所定周波数の振動誘起流れを生じさせることによって得られる、前記捕捉粒子凝集体の凝集度の経時的変化と、前記ナノ粒子濃度特性から得られる、捕捉粒子凝集体の凝集度の経時的変化とを比較することにより、前記サンプル試液に含まれるナノ粒子の濃度を同定する、請求項1に記載されたナノ粒子検出方法。
【請求項3】
前記ナノ粒子と前記捕捉粒子とを含んだ試液を用いることによって予め、前記試液に振動誘起流れを生じさせることによって得られる、当該振動誘起流れの速度を、凝集発生速度として求めておき、
前記サンプル試液に振動誘起流れを発生させるとき、当該サンプル試液の振動誘起流れの適切な速度が前記凝集発生速度となるような振動誘起流れを前記サンプル試液に生じさせる、請求項1に記載されたナノ粒子検出方法。
【請求項4】
前記捕捉粒子凝集体を含む画像に画像演算処理を行うことによって当該捕捉粒子凝集体の凝集度を算出する、請求項2又は3に記載された、ナノ粒子検出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノ粒子検出方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
目的とするナノ粒子(タンパク質、核酸、ウィルス、バクテリア、細胞外小胞などのサイズがnm(ナノメートルオーダー)~数μm(数マイクロメートルオーダー)の物質)をサンプル液から検出する方法としては、例えば、目的粒子に特異的に吸着する捕捉ビーズを用いて目的粒子をアフィニティ精製し、精製した粒子に対して蛍光測定・タンパク質量測定することで検出する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2021‐503077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、こうした従来の方法は、目的粒子を含んだサンプル液に捕捉ビーズを入れて攪拌した後吸着させるため、混合効率が悪く、数時間以上の攪拌時間が必要となることが多い。また、捕捉ビーズに吸着したナノ粒子の検出には、蛍光プレートリーダーやフローサイトメータなどの高価な光学システムや、標的分子への蛍光タグ付加などサンプルへの事前処理が必要となる。
【0005】
さらに、アフィニティ精製は、試験管内のサンプル液を、ボルテックスミキサーを用いて攪拌した後、その攪拌液から、目的とするナノ粒子を分離させる必要がある。このため、システム(作業工程及び装置の両方を含む。)のシンプル化に改善の余地がある。
【0006】
また、基礎研究においては、ナノ粒子検出の迅速化や省サンプル化の目的で、マイクロ流体システムを用いた系も多く開発されている。しかしながら、多くの場合、試験部への送液を外部ポンプにより行っている。そのため、大量のサンプルを流して処理することには向いているが、数百μL以下の微量サンプルの処理には向いていない。加えて、バルクの方法と同様に、ナノ粒子の検出には蛍光などの高価な光学システムが必要となる。
【0007】
本発明の目的は、少量のサンプル液から、短い時間でシンプルにかつ高価な蛍光検出機器を用いることなく、目的とするナノ粒子を検出することが可能な、ナノ粒子検出方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係るナノ粒子検出方法は、目的とするナノ粒子をサンプル液から検出するための、ナノ粒子検出方法であって、前記サンプル液に、前記ナノ粒子を捕捉可能な捕捉粒子を含ませることによって、捕捉粒子を含んだサンプル試液を作成し、マイクロピラーが配置された基板上に前記サンプル試液を配置し、前記基板上の前記サンプル試液に振動誘起流れを発生させ、前記サンプル試液の振動誘起流れによって前記捕捉粒子同士が凝集することによって形成される、捕捉粒子凝集体の発生状態に基いて、前記ナノ粒子の有無及び濃度のうちの少なくともいずれか一方を検出する。
【0009】
(2)上記(1)に記載されたナノ粒子検出方法は、所定濃度の前記ナノ粒子と前記捕捉粒子とを含んだ試液を用いることによって予め、前記試液に所定周波数の振動誘起流れを生じさせることによって得られる、前記捕捉粒子凝集体の凝集度の経時的変化をナノ粒子濃度特性として求めておき、前記サンプル試液に前記所定周波数の振動誘起流れを生じさせることによって得られる、前記捕捉粒子凝集体の凝集度の経時的変化と、前記ナノ粒子濃度特性から得られる、捕捉粒子凝集体の凝集度の経時的変化とを比較することにより、前記サンプル試液に含まれるナノ粒子の濃度を同定することができる。
【0010】
(3)上記(1)又は(2)に記載されたナノ粒子検出方法は、前記ナノ粒子と前記捕捉粒子とを含んだ試液を用いることによって予め、前記試液に振動誘起流れを生じさせることによって得られる、当該振動誘起流れの速度を、凝集発生速度として求めておき、前記サンプル試液に振動誘起流れを発生させるとき、当該サンプル試液の振動誘起流れの適切な速度が前記凝集発生速度となるような振動誘起流れを前記サンプル試液に生じさせることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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