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公開番号2024048310
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022165856
出願日2022-09-27
発明の名称細胞培養装置
出願人株式会社ブラスト,個人
代理人
主分類C12M 3/00 20060101AFI20240401BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞を培養する装置において、窒素ガスを使わず低酸素状態にできる方法を提供する。
【解決手段】発熱手段を有して細胞を育成する培養チャンバー3であって、蓋が開閉するリザーバータンク2を備え、リザーバータンクには脱酸素剤1を投入し、培養チャンバーとリザーバータンクには内部の気体の出入口をそれぞれ二つ設け、リザーバータンクの出入口には電気的に開閉動作する開閉弁4、5を設け、ガスチューブ8、9で開閉弁から培養チャンバーの出入口へと接続し、チューブのいずれかの中間に気体を循環させるポンプ11を設けた、装置。前項の細胞培養装置に設けた二つの開閉弁4、5のうち一つは三方弁4であって、もう一つの開閉弁5と培養チャンバーを接続するチューブ8との中間にT字継手12を設け、三方弁は培養チャンバー側チューブからのガスをリザーバータンクまたはT字継手のどちらかを選択する方向へ開閉する向きで接続した、装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
発熱手段を有して細胞を育成する培養チャンバーであって、蓋が開閉するリザーバータンクを備え、リザーバータンクには脱酸素剤を投入し、培養チャンバーとリザーバータンクには内部の気体の出入口をそれぞれ二つ設け、リザーバータンクの出入口には電気的に開閉動作する開閉弁を設け、ガスを流すチューブで開閉弁から培養チャンバーの出入口へと接続し、チューブのいずれかの中間に気体を循環させるポンプを設けることを特徴とする細胞培養装置。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前項の細胞培養装置に設けた二つの開閉弁のうち一つは三方弁であって、もう一つの開閉弁と培養チャンバーを接続するチューブとの中間にT字継手を設け、三方弁は培養チャンバー側チューブからのガスをリザーバータンクまたはT字継手のどちらかを選択する方向へ開閉する向きで接続したことを特徴とする細胞培養装置。
【請求項3】
前項にあって三方弁と培養チャンバーとを接続するチューブの中間にT字継手を二つ設け、それぞれに開閉弁を設け、うち一つは大気と繋がり、もう一つはボンベに接続し、ボンベには二酸化炭素を充填し、チューブのいずれかの間に酸素センサとニ酸化炭素センサを設け、酸素および二酸化炭素の濃度を検出して制御手段へ送信し、制御手段は濃度が予め設定された値に収まるよう各開閉弁または三方弁を動作させることを特徴とする細胞培養装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞を培養する装置に関するものである
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
生命科学、再生医療等の医療や研究分野において細胞を培養する装置として特許文献1がある。温度、二酸化炭素および酸素を一定に制御して体内に近似した環境を擁するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-124703号公報
【0004】
温度は熱源を用いて体温に近似する値に保温することで比較的容易に実施できる。二酸化炭素は一般的に5%に維持されるが、標準大気においてほぼ0%のため、ボンベに充填した二酸化炭素ガスを大気と混合させることで実施できる。一方で酸素については標準大気では20.9%であるが体内では酸素濃度が低いので、同様の低酸素状態にするには閉鎖空間で仕切られて内部に細胞を設置するチャンバーへ窒素ガスを充満し、酸素を庫外へ追い出して低酸素状態にする方法がとられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし従来の方法では酸素濃度を低下させるために窒素ガスを常時流す必要があり、消耗が早くてランニングコストが高額となる。窒素ガスは高圧ボンベに充填されるが、大量に必要となるため大型のボンベとなり、ボンベの設置や管理に手間がかかる。
【0006】
また鉄が酸化する際に酸素を吸着する化学的性質を利用した脱酸素剤があり、脱酸素剤を袋に入れて内部の酸素濃度を下げる方法があるが、手動で袋を開け閉めして大気と混合させて濃度を調整するので精密かつ長期的に調節することが困難であった。
【0007】
本発明はこれらのような課題を解決するものであり、その目的は小型で簡便に酸素濃度を調節できる培養装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成させるため、本装置は脱酸素剤を密閉するリザーバータンクと細胞を育てる培養チャンバーを備えた細胞培養装置であって、リザーバータンクに設けたガスが出入りする二つの出入口には三方弁と開閉弁を一つずつ設け、それぞれにチューブを設けて培養チャンバーのガスの出入口に接続し、開閉弁と培養チャンバーを接続するチューブの中間にはガスを培養チャンバーへ流す循環ポンプを設け、循環ポンプと開閉弁の間にチューブを分岐するT字継手を設け、三方弁は培養チャンバーからの流れをリザーバータンクまたはT字継手のどちらか選択して開閉する方向に配置した細胞培養装置であって、培養チャンバーと三方弁を接続するチューブの中間にガスを分岐させるT字継手をさらに二つ設け、それぞれの先に開閉弁を設け、そのうち一つの開閉弁は大気と通じ、もう一つの開閉弁には二酸化炭素が充填されたボンベを接続し、ガス濃度を検出する酸素センサと二酸化炭素センサをチューブのいずれかの中間に設け、各センサで検出された濃度を予め設定された値になるよう各開閉弁と三方弁を動作させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
リザーバータンク内を低酸素状態として大気を混合させて所定の酸素状態に低下したガスを培養チャンバーに送ることで、窒素ガスを使わず安価で簡便に低酸素での培養が可能になる。またリザーバータンクを閉鎖してガスの流れを短絡することで酸素制御と独立した空間で二酸化炭素のみの濃度を調整させることが可能になり、2種類のガス濃度を個別に調節することが容易である。さらに培養液の交換作業等のため培養チャンバーの蓋を開けた際に低酸素ガスが大気へ放出されて酸素濃度が一時的に上昇しても、リザーバータンクに低酸素ガスが待機しているので、再び培養チャンバーを閉めて再稼働させた際に速やかに所定の濃度に復帰できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
「本発明の動作開始前の状態を示した図である。」
「本発明の酸素とニ酸化炭素の濃度を設定値に到達させる状態を示した図である。」
「本発明の二酸化炭素濃度のみを調節する状態を示した図である。」
「本発明の酸素濃度のみを調節する状態を示した図である。」
「本発明の内部のガスを大気へ排出する状態を示した図である。」
「本発明の制御に適用する回路を示した図である。」
「本発明の濃度調節のフローチャートである。」
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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