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公開番号2024034586
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022138929
出願日2022-09-01
発明の名称パルプの糖化方法
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類C12P 19/14 20060101AFI20240306BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】糖化後に活性を有する酵素の回収に優れるパルプの糖化方法を提供する。
【解決手段】上記の目的は、漂白薬品として少なくとも二酸化塩素を用いて漂白処理した漂白クラフトパルプを準備する工程(1)、前記漂白クラフトパルプを水洗する工程(2)及び/又は前記漂白パルプを中和する工程(3)、前記工程(2)及び/又は(3)後の漂白クラフトパルプを糖化酵素を用いて酵素加水分解する工程(4)を有するパルプの糖化方法によって達成できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
漂白薬品として少なくとも二酸化塩素を用いて漂白処理した漂白クラフトパルプを準備する工程(1)、前記漂白クラフトパルプを水洗する工程(2)及び/又は前記漂白パルプを中和する工程(3)、前記工程(2)及び/又は(3)後の漂白クラフトパルプを糖化酵素を用いて酵素加水分解する工程(4)を有するパルプの糖化方法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記工程(4)に先立って、漂白クラフトパルプ濃度を5質量%以上15質量%以下の範囲とする漂白クラフトパルプスラリーを準備する工程(5)を有する、請求項1に記載のパルプの糖化方法。
【請求項3】
前記工程(4)の糖化酵素が、セルラーゼ及びヘミセルラーゼを混合した酵素カクテルである請求項1又は2に記載のパルプの糖化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、木質系バイオマスから成るパルプの糖化方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
酵素を用いた木質系バイオマスの糖化技術、すなわち酵素糖化法は既に公知である(例えば、非特許文献1参照)。
酵素糖化法は、酵素によって加水分解を行う方法であって、従来公知の硫酸法と比較して反応速度が遅いものの糖の過分解が無く、少ない環境負荷で木質系バイオマスを糖化することができる。しかしながら、木質系バイオマスを構成するリグノセルロースは、構造が強固であるために簡単に酵素による加水分解が進行しない。よって、木質系バイオマスの糖化には、木質系バイオマスの前処理が必要である。
【0003】
木質系バイオマス(「リグノセルロース系バイオマス」ともいう。)の糖化方法では、アルカリ蒸解法でパルプ化し、さらに漂白によって脱リグニン化したリグノセルロース系バイオマスを糖化酵素液及び/又は糖化酵素産生菌の培養液で糖化し、さらにエタノール発酵菌でエタノール発酵させるエタノールの製造方法が公知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されるが如くの方法は、リグノセルロース系バイオマスをアルカリ蒸解後に漂白処理を加えることにより糖化酵素の反応を阻害する未分解残渣が減少する結果、糖化酵素の使用量を削減でき、さらに、酵素回収率も増大する。ここでは、蒸解及び漂白がリグノセルロース系バイオマスの前処理に該当する。糖化酵素は、高価な化合物であるために、失活させずに回収して再利用することが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-136702号公報
【非特許文献】
【0005】
産総研TODAY、「リグノセルロースの前処理・糖化技術の研究開発」(藤本真司著、2013年6月号11頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の方法では、糖化率、残渣率及び酵素活性維持率が不十分になる場合があった。ここで、残渣率は、糖化されなかった未反応物等の割合を示し、酵素活性維持率は、失活させずに回収して再利用できる酵素の割合を示す。
本発明の目的は、糖化率、残渣率及び酵素活性維持率に優れる木質系バイオマスから成るパルプの糖化方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題は、以下によって達成される。
[1]漂白薬品として少なくとも二酸化塩素を用いて漂白処理した漂白クラフトパルプを準備する工程(1)、前記漂白クラフトパルプを水洗する工程(2)及び/又は前記漂白クラフトパルプを中和する工程(3)、前記工程(2)及び/又は(3)後の漂白クラフトパルプを糖化酵素を用いて酵素加水分解する工程(4)を有するパルプの糖化方法。
【0008】
いくつかの実施態様において、本発明の課題は以下によって達成される。
[2]前記工程(4)に先立って、漂白クラフトパルプ濃度を5質量%以上15質量%以下の範囲とする漂白クラフトパルプスラリーを準備する工程(5)を有する、上記[1]に記載のパルプの糖化方法。
【0009】
いくつかの実施態様において、本発明の課題は以下によって達成される。
[3]上記工程(4)の糖化酵素が、セルラーゼ及びヘミセルラーゼを混合した酵素カクテルである上記[1]又は[2]に記載のパルプの糖化方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によって、糖化率、残渣率及び酵素活性維持率に優れる木質系バイオマスから成るパルプの糖化方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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