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公開番号2024054032
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160603
出願日2022-10-04
発明の名称細胞剥離装置および細胞剥離方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C12M 1/00 20060101AFI20240409BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞集合体の培養容器から非接触で任意の形状に剥離できる細胞剥離装置および細胞剥離方法を提供する。
【解決手段】本発明の細胞剥離装置10は、培養器壁を介して細胞集合体1に超音波ビーム40を照射する振動子12と、培養容器2に対する振動子の位置を相対的に移動させる移動機構部16と、超音波ビームのビーム出力および振動子の位置を制御する制御部30を有し、制御部は、細胞集合体を切断する第一のモードと、第一のモードにより形成された細胞集合体の剥離部1Aを培養器壁から剥離する第二のモードとで超音波ビームのビーム出力を切り替えるモード切り替えを行い、第一のモードでは、第二のモードよりもビーム出力のビームサイズを小さくしかつビーム出力の強度を大きくする。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
培養容器の培養器壁から細胞集合体を剥離する細胞剥離装置であって、
前記培養器壁を介して前記細胞集合体に超音波ビームを照射する振動子と、
前記培養容器に対する振動子の位置を相対的に移動させる移動機構部と、
前記超音波ビームのビーム出力および前記振動子の位置を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、
前記細胞集合体を切断する第一のモードと、該第一のモードにより形成された前記細胞集合体の剥離部を前記培養器壁から剥離する第二のモードとで前記超音波ビームのビーム出力を切り替えるモード切り替えを行い、前記第一のモードでは、前記第二のモードよりも前記ビーム出力のビームサイズを小さくしかつ前記ビーム出力の強度を大きくする
ことを特徴とする細胞剥離装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記細胞集合体の座標および前記培養器壁への接着状態を検知する細胞状態検知部を有し、
前記制御部は、前記細胞集合体の座標および前記培養器壁への接着状態に基づいて、前記振動子から前記超音波ビームを照射させる前記ビーム出力と前記振動子を移動させる軌道とを決定することを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項3】
前記細胞集合体の種類および前記培養容器の種類に応じた前記超音波ビームの前記ビーム出力の出力条件を有するデータベースを有し、
前記制御部は、前記データベースが有する前記細胞集合体の種類および前記超音波ビームの前記ビーム出力の出力条件に基づいて、前記振動子から前記超音波ビームを照射させる前記ビーム出力と前記振動子を移動させる軌道とを決定することを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項4】
前記振動子は、前記超音波ビームを集束させるビーム可変機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項5】
前記ビーム可変機構は、前記超音波ビームを集束させる一つ以上の音響レンズを備え、
前記制御部は、前記音響レンズによる超音波の集束条件を含めた前記超音波ビームの出力条件を決定することを特徴とする請求項4に記載の細胞剥離装置。
【請求項6】
前記ビーム可変機構は、前記超音波ビームの焦点を変更するフレネルレンズを備え、
前記制御部は、前記振動子の圧電素子に対して周波数を変調して印加する電圧を含めた前記超音波ビームの出力条件を決定することを特徴とする請求項4に記載の細胞剥離装置。
【請求項7】
前記振動子は、複数の圧電素子を有し、
前記制御部は、前記振動子の各圧電素子に対する印加電圧に任意の遅延時間を与えて前記超音波ビームの送信軸方向の焦点位置を変更することを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項8】
前記細胞集合体の実画像、前記細胞集合体の形状、前記超音波ビームのモード、軌道、および照射位置の少なくとも一つを表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離装置。
【請求項9】
前記細胞状態検知部で検知した端部を前記超音波ビームの照射により剥離し、その後に前記超音波ビームを前記細胞集合体の剥離した領域と接着領域の境界に照射することを特徴とする請求項2に記載の細胞剥離装置。
【請求項10】
培養された細胞集合体が接着した培養容器から前記細胞集合体を剥離する細胞剥離方法であって、
前記細胞集合体から剥離する剥離部の形状を選択する選択ステップと、
前記選択ステップで選択した形状に対応する振動子の軌道を演算する軌道計算ステップと、
前記細胞集合体および培養容器に対応して超音波ビームのビーム強度の第一の条件と第二の条件を決定する条件選択ステップと、
前記軌道計算ステップで決定した指定位置に前記振動子を移動させる移動ステップと、
前記振動子の有する圧電素子に前記第一の条件で電圧を印加し、前記振動子から超音波を発生させて超音波ビームを照射する切断ステップと、
前記振動子の有する圧電素子に前記第二の条件で電圧を印加し、前記振動子から超音波を発生させて超音波ビームを照射する剥離ステップと、
を有することを特徴とする細胞剥離方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波で培養容器内の細胞シート、オルガノイド(以下、単に「細胞集合体」という場合がある)などを含む特定の細胞集合体を培養面から切り出し剥離する細胞剥離装置および細胞剥離方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
再生医療を応用した治療において、培養した細胞を用いた治療が実用化されている。細胞は、細胞培養皿および細胞培養プレート、マルチウェルプレート、マイクロタイタープレート、フラスコ、多細胞培養フラスコ、および多層細胞培養容器などを含む特定の細胞培養容器(以下、単に「培養容器」という場合がある)内で増殖される。培養中の細胞は、培養容器の底面に接着して成長する。成長した細胞は、細胞シートなどの集合体を形成し、治療などに用いられる。
【0003】
培養容器に接着した細胞を容器から剥離する方法として、例えば、特許文献1に記載された技術が知られている。
【0004】
特許文献1には、細胞培養容器に接着した圧電素子による機械振動で、細胞を剥離する技術が記載されている。この技術によれば、培養された細胞に対して一様に機械振動を与えることで、培養容器から非接触で細胞シート全体を剥離することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2019/044804号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、細胞集合体は培養容器への細胞の接着状態は、細胞の増殖によりムラがある。そのため、特許文献1に記載の技術には、細胞シート全体を満遍なく剥離するのに時間を要し、非効率的であるという問題がある。さらに、剥離可能な細胞シート形状は、容器の形状および機械振動の共振点に制限され、任意の形状の細胞シートを作製することができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、その目的は、細胞集合体を培養容器から非接触で任意の形状に剥離できる細胞剥離装置および細胞剥離方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明に係る細胞剥離装置は、培養容器の培養器壁から細胞集合体を剥離する細胞剥離装置であって、前記培養器壁を介して前記細胞集合体に超音波ビームを照射する振動子と、前記培養容器に対する振動子の位置を相対的に移動させる移動機構部と、前記超音波ビームのビーム出力および前記振動子の位置を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記細胞集合体を切断する第一のモードと、該第一のモードにより形成された前記細胞集合体の剥離部を前記培養器壁から剥離する第二のモードとで前記超音波ビームのビーム出力を切り替えるモード切り替えを行い、前記第一のモードでは、前記第二のモードよりも前記ビーム出力のビームサイズを小さくしかつ前記ビーム出力の強度を大きくすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、細胞集合体を培養容器から非接触で任意の形状に剥離できる細胞剥離装置および細胞剥離方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態に係る細胞剥離装置の概略構成図である。
第一のモードと第二のモードを説明する概略図である。
超音波ビームの移動経路の一例を説明する概略図である。
電気信号の一例を表す説明図である。
第1の実施形態に係るデータベースを示す概念図である。
第1実施形態に係る細胞剥離方法の内容を説明するフローチャートである。
第2実施形態に係る細胞剥離方法の内容を説明するフローチャートである。
超音波プローブの圧電素子が一つの場合を示す図である。
超音波プローブが音響レンズを有する場合を示す図である。
超音波プローブが複数の圧電素子を有する場合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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