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公開番号2024040923
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-26
出願番号2022145585
出願日2022-09-13
発明の名称齧歯類における胚の遺伝子型決定方法
出願人国立大学法人山口大学
代理人個人
主分類C12Q 1/686 20180101AFI20240318BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】本発明の課題は、胚に対して非侵襲的な遺伝子型決定方法を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、齧歯類から採取した脱落膜の核酸配列を解析することを特徴とする前記齧歯類における胚の遺伝子型決定方法を提供する。これにより、胚に対して非侵襲的な遺伝子型決定方法や雌雄判定方法を提供することができる。
【選択図】図1D


特許請求の範囲【請求項1】
齧歯類から採取した脱落膜の核酸配列を解析することを特徴とする、前記齧歯類における胚の遺伝子型決定方法。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記脱落膜が、受精後8.5日齢以上11.0日齢以下の胚に接したものであることを特徴とする請求項1に記載の遺伝子型決定方法。
【請求項3】
前記核酸配列が、Y染色体上の遺伝子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遺伝子型決定方法。
【請求項4】
前記核酸配列が、前記齧歯類のゲノムに含まれない遺伝子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遺伝子型決定方法。
【請求項5】
齧歯類から採取した脱落膜におけるY染色体上の遺伝子の核酸配列を解析し、当該遺伝子が検出された場合に胚が雄であると判定し、当該遺伝子が検出されない場合に胚が雌であると判定することを特徴とする前記齧歯類における胚の雌雄判定方法。
【請求項6】
前記脱落膜が、受精後8.5日齢以上11.0日齢以下の胚に接したものであることを特徴とする請求項5に記載の雌雄判定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、齧歯類における胚の遺伝子型決定方法、齧歯類の雌雄判定方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
胚は、精子と卵子が受精した受精卵が子宮内膜に着床し、脱落膜化した子宮内膜内で発育する。発育過程の胚は、卵割により形成された割球が位置を変えることで細胞の配列を大幅に変化させた嚢胚形成、次いで器官形成の段階を経ることにより、多様な細胞から構成されるようになる。また、胚を構成する細胞は、発生段階により組織原基から生体組織を形成するために様々な分化段階にある細胞が経時的に複雑な配置をとる。そのため、胚における生命現象を理解するには胚を構成する細胞を精度よく解析することが求められる。
【0003】
胚の性別や遺伝子組み換えによる遺伝子導入の有無に着目して胚を解析する場合には、胚の遺伝子型を決定したうえで解析する必要がある。胚の遺伝子型を解析する一般的な方法としては、分割解析、特殊解析キットを使用した解析、プール解析が挙げられる。分割解析は、1つの胚を分割し、一方の分割した組織片から得たゲノムDNAにより遺伝子型を決定したうえで、他方の分割した組織片を用いて目的の解析を行う方法である。特殊解析キットを使用した解析は、1つの胚を溶解してRNA、DNA、タンパク質などの生体分子を得て解析を行う方法である。プール解析は、親の遺伝子型の組み合わせを変数として、理論上の胚の遺伝子型を推定する方法である。
【0004】
胚が発達した胎児になると胎児の遺伝子型を胎児の母親から採取した生物学的試料から解析することが可能となる。母親由来の試料から胎児に対して非侵襲的に遺伝子型を解析する方法として、例えば、特許文献1には、母親由来の血液試料から胎児核酸分率を決定することが記載されている。また、特許文献2には、母親由来の血液試料から胎児のDNAを分離して評価する方法が記載されている。特許文献3には、母親由来の血液試料から胎児のRhD遺伝子型を判別する方法が記載されている。
【0005】
ところで、着床後において栄養外胚葉の一部の細胞は、子宮内膜へ侵入することが記載されている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2016-516449号公報
特開2017-192383号公報
特表2011-528554号公報
【非特許文献】
【0007】
E. Dimitriadis et al., Placenta 31, Supplement A, Trophoblast Research, Vol. 24 (2010) S99-S104
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
発生や再生医療などの研究分野において、マウスの着床胚は研究対象として頻繁に用いられている。マウスの胚の遺伝子型を特定する従来の方法には次の問題点が存在する。分割解析では、小さな胚を分割することで分割後の胚を用いる下流実験の解析精度が低下することや、遺伝子型解析用の分割した組織片に含まれない細胞集団が存在する場合、正しい遺伝子型解析結果を得られないことなどが挙げられる。また、特殊解析キットを使用した解析では、胚全体を溶解するため形態学的解析ができなくなることや、溶解した胚からRNA、DNA、タンパク質の抽出や分離が不十分であると解析結果が不正確になることなどが挙げられる。プール解析では、親の遺伝子型から胚の遺伝子型を想定しているので実際の胚と遺伝子型を確定することができないことや、胚致死を考慮していないため正確な胚の解析ができない可能性が存在することなどが挙げられる。また、胎児に対して非侵襲的に遺伝子型を解析する公知の方法では、発生初期の胚における遺伝子型を解析することができない。以上のことから、胚の発育への影響を最小限とし、発育早期に胚の遺伝子型を決定する手段の確立が望まれている。
【0009】
したがって、本発明の課題は、胚に対して非侵襲的な遺伝子型決定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、母親の子宮内膜より採取した対象とする胚に接する脱落膜組織の核酸配列を解析することにより、胚の遺伝子型を決定できることを見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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