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公開番号2024086007
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200850
出願日2022-12-16
発明の名称濾過装置および濾過方法
出願人テルモ株式会社
代理人個人,個人
主分類C12M 1/28 20060101AFI20240620BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】回収容器からの濾過装置の脱落を抑制でき、細胞および細胞よりも大きな濾過対象物を含む懸濁液から濾過対象物を短時間で濾し取って細胞を回収できるとともに、濾過対象物の詰まりおよび懸濁液のこぼれの発生を抑制できる濾過装置および濾過方法を提供する。
【解決手段】細胞100および濾過対象物110を含む懸濁液をピペット30から供給されて濾過対象物110を濾し取り、細胞100を含む懸濁液を遠沈管20に移送する濾過装置10であって、流路41が形成される本体40と、ピペット30のノズル31を差し込み可能であり、ノズル31と気密に密着可能であり、上流側の流路41と連通する差し込み部60と、差し込み部60よりも下流側に配置される濾過部50と、濾過部50よりも下流側に配置されて遠沈管20に連結可能な連結部80と、流路41の濾過部50よりも下流側の圧力を外部へ逃がす圧力緩衝部90と、を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
細胞および前記細胞よりも大きな濾過対象物を含む懸濁液を供給容器から供給されて前記濾過対象物を濾し取り、前記細胞を含む懸濁液を回収容器に移送する濾過装置であって、
前記懸濁液が供給される上流側から前記懸濁液を放出する下流側まで延びる流路が内部に形成される本体と、
前記供給容器のノズルを差し込み可能であり、前記ノズルと気密に密着可能な密封部を備え、上流側の前記流路と連通する差し込み部と、
前記流路の前記差し込み部よりも下流側に前記流路内に配置されて前記濾過対象物を捕集する濾過部と、
前記回収容器に連結可能な連結部と、
前記流路の前記濾過部よりも下流側の圧力を前記本体の外部へ逃がす圧力緩衝部と、を有する濾過装置。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記濾過部は、第1ストレーナーと、前記第1ストレーナーよりも下流側に配置される第2ストレーナーと、を有する請求項1に記載の濾過装置。
【請求項3】
前記圧力緩衝部は、前記流路の前記濾過部よりも下流側にて開口する内側開口部と、前記内側開口部と連通して前記本体の外部へ開口する外側開口部と、を有する請求項1また2に記載の濾過装置。
【請求項4】
前記外側開口部は、前記本体の外部で下流側へ向かって開口する請求項3に記載の濾過装置。
【請求項5】
前記圧力緩衝部は、無菌フィルタが配置される請求項3に記載の濾過装置。
【請求項6】
前記流路の前記濾過部よりも下流側に配置されて口径が下流側へ向かって減少する漏斗部を有する請求項1または2に記載の濾過装置。
【請求項7】
細胞および細胞よりも大きな濾過対象物を含む懸濁液を供給容器から供給されて前記濾過対象物を濾し取り、前記細胞を含む懸濁液を回収容器に移送する濾過装置による濾過方法であって、
前記回収容器の開口部に前記濾過装置を連結し、
前記濾過装置の前記懸濁液が供給される差し込み部に前記供給容器のノズルを気密に密着するように差し込み、前記供給容器から押し込み圧を作用させて前記懸濁液を前記差し込み部から前記濾過装置内の流路に供給し、
前記流路を隔てるように配置されて前記濾過対象物を捕集する濾過部よりも上流側の前記流路を陽圧としつつ、前記濾過部よりも下流側の前記流路を前記濾過装置の外部に逃がして前記濾過部により前記濾過対象物を濾し取り、前記濾過部を通過した前記細胞を含む懸濁液を前記回収容器に回収する、濾過方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞および細胞よりも大きな濾過対象物を含む懸濁液から濾過対象物を濾過する濾過装置および濾過方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、例えば、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患による心不全の改善のために、患者自身から採取して培養した細胞をシート状に形成した医療用シートを作成し、患者の心臓等の患部に移植することが行われている。
【0003】
特許文献1には、細胞を回収する遠沈管の開口部に取り付けられて、患者から採取した筋肉から分離した細胞を含む懸濁液から、組織片等の濾過対象物を濾し取るストレーナーが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-141456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ストレーナーは、濾過時に詰まりやすく、濾過に多くの時間を要するとともに、詰まることで懸濁液がこぼれる可能性がある。また、濾過時にはストレーナーをピンセット等で保持しながら作業する場合があるが、ストレーナーが遠沈管に固定されていない場合には、ストレーナーが遠沈管から脱落する可能性がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、回収容器からの濾過装置の脱落を抑制でき、細胞および細胞よりも大きな濾過対象物を含む懸濁液から濾過対象物を短時間で濾し取って細胞を回収できるとともに、濾過対象物の詰まりおよび懸濁液のこぼれの発生を抑制できる濾過装置および濾過方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、下記(1)に記載の発明により達成される。
【0008】
(1) 本発明に係る濾過装置は、細胞および前記細胞よりも大きな濾過対象物を含む懸濁液を供給容器から供給されて前記濾過対象物を濾し取り、前記細胞を含む懸濁液を回収容器に移送する濾過装置であって、前記懸濁液が供給される上流側から前記懸濁液を放出する下流側まで延びる流路が内部に形成される本体と、前記供給容器のノズルを差し込み可能であり、前記ノズルと気密に密着可能な密封部を備え、上流側の前記流路と連通する差し込み部と、前記流路の前記差し込み部よりも下流側に前記流路を隔てるように前記流路内に配置されて前記濾過対象物を捕集する濾過部と、前記前記回収容器に連結可能な連結部と、前記流路の前記濾過部よりも下流側の圧力を前記本体の外部へ逃がす圧力緩衝部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
上記(1)に記載の濾過装置は、回収容器に連結可能な連結部を有するため、回収容器から脱落することを抑制できる。さらに、濾過装置は、供給容器からの押し込み圧を利用して濾過部よりも上流側の流路内の懸濁液を陽圧にできるため、濾過部により濾過対象物を短時間で濾し取って細胞を回収できるとともに、濾過部における濾過対象物の詰まりおよび懸濁液のこぼれの発生を抑制できる。
【0010】
(2) 上記(1)に記載の濾過装置において、前記濾過部は、第1ストレーナーと、前記第1ストレーナーよりも下流側に配置される第2ストレーナーと、を有してもよい。これにより、濾過装置は、濾過対象物の濾過を第1ストレーナーおよび第2ストレーナーに分散して行うため、詰まりおよび懸濁液のこぼれの発生をさらに抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

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