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公開番号2024075452
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-03
出願番号2022212629
出願日2022-11-22
発明の名称RNAの合成方法
出願人池田食研株式会社
代理人
主分類C12P 19/34 20060101AFI20240527BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 pH7.5以下、又は低温域若しくは高温域においても、効率よくRNAを合成できるRNAの合成方法を提供し、該合成方法に使用できるRNA合成用キットを提供するものである。
【解決手段】 ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ(MtRNAP)を用いて、pH7.5以下、又は低温域若しくは高温域においても、効率よくRNAを合成できることを見出し、本発明を完成した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ、鋳型DNA、NTP、マグネシウム塩及び緩衝液を含む反応液を用いて、pH7.5以下でインビトロ転写を行うことを特徴とする、RNA合成方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
35℃以下又は40℃以上でインビトロ転写を行うことを特徴とする、請求項1記載のRNA合成方法。
【請求項3】
ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ、鋳型DNA及びNTPを含む反応液を用いて、35℃以下又は40℃以上でインビトロ転写を行うことを特徴とする、RNA合成方法。
【請求項4】
ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ、NTP、マグネシウム塩及びpH7.5以下の緩衝液を含む、RNA合成用キット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、RNAの合成方法及びRNA合成用キット等に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
新型ウイルスの感染拡大に伴い、感染症ワクチンとしてmRNAワクチンが開発、利用されると共に、がん治療ワクチンとしてもmRNAの研究が進められる等、RNA合成の需要が急速に高まっている。
【0003】
現在、RNAの合成は、T7RNAポリメラーゼ(T7RNAP)を使用して、T7RNAPの認識配列であるT7プロモーターを含み、該プロモーターの下流に目的の配列を挿入したDNAを鋳型として、インビトロ転写により行われている。T7RNAPは、T7ファージ由来の単一サブユニットからなるDNA依存性RNAポリメラーゼであり、安定性、正確性等を高めた改変酵素が開発されている(特許文献1及び2)。ファージ由来のDNA依存性RNAポリメラーゼとしては、T7RNAPの他に、T3RNAP、SP6RNAP等が知られている。
【0004】
ファージ由来DNA依存性RNAポリメラーゼと同様に、単一サブユニットからなるDNA依存性RNAポリメラーゼとして、ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ(MtRNAP)が知られており、MtRNAPは、転写因子を必要とすることが知られている(非特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2022-521094号公報
特表2020-532963号公報
【非特許文献】
【0006】
Mol Cell.,81(2),268-280,2021
Nature,25,478(7368),269-273,2011
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、pH7.5以下、又は低温域若しくは高温域においても、効率よくRNAを合成できるRNAの合成方法を提供し、該合成方法に使用できるRNA合成用キットを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ(MtRNAP)を用いて、pH7.5以下、又は低温域若しくは高温域においても、効率よくRNAを合成できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[4]の態様に関する。
[1]ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ、鋳型DNA、NTP、マグネシウム塩及び緩衝液を含む反応液を用いて、pH7.5以下でインビトロ転写を行うことを特徴とする、RNA合成方法。
[2]35℃以下又は40℃以上でインビトロ転写を行うことを特徴とする、[1]記載のRNA合成方法。
[3]ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ、鋳型DNA及びNTPを含む反応液を用いて、35℃以下又は40℃以上でインビトロ転写を行うことを特徴とする、RNA合成方法。
[4]ミトコンドリアルRNAポリメラーゼ、NTP、マグネシウム塩及びpH7.5以下の緩衝液を含む、RNA合成用キット。
【発明の効果】
【0010】
従来のRNA合成法では、T7RNAPの酵素活性がpH7.5以下の弱酸性領域で低下するため、RNAの安定性が高い弱酸性領域での効率的なRNA合成ができなかったが、本発明により、RNAの安定性が高いpH7.5以下において、効率的なRNA合成が可能になった。また、T7RNAPの酵素活性が35℃以下で低下するため、RNA分解酵素の影響を受けにくい35℃以下の温度領域での効率的なRNA合成ができなかったが、本発明により、35℃以下においても効率的なRNA合成が可能になった。さらに、T7RNAPの酵素活性が40℃以上で低下するため、温度に比例して反応速度が高まるという酵素の特性を利用した効率的なRNA合成ができなかったが、本発明により、40℃以上においても効率的なRNA合成が可能になった。よって、RNAが安定な条件下で、より効率的なRNA合成ができるようになった。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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