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公開番号2024085973
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200788
出願日2022-12-16
発明の名称採取組織水切りデバイスおよび採取組織を水切りする方法
出願人テルモ株式会社
代理人個人,個人
主分類C12M 1/28 20060101AFI20240620BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】作業者の熟練度によらず組織から十分な水切りを行うことのできる採取組織水切りデバイスおよび採取組織を水切りする方法を提供する。
【解決手段】先端と基端とが開口する内腔13を有する外筒部10と、先端側に穿刺部24を有し、内腔13に挿通される内針部20と、を備え、外筒部10は、先端側に向かって延びる針状部15bを複数有する第1保持部15を備え、内針部20は、内腔13より先端側に露出して展開した状態で基端側に向かって延びる針状部26bを複数有する第2保持部26を備え、第2保持部26は、内腔13の内部に格納されるように変形可能である採取組織水切りデバイス1である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
先端と基端とが開口する内腔を有する外筒部と、
先端側に穿刺部を有し、前記内腔に挿通される内針部と、を備え、
前記外筒部は、先端側に向かって延びる針状部を複数有する第1保持部を備え、
前記内針部は、前記内腔より先端側に露出して展開した状態で基端側に向かって延びる針状部を複数有する第2保持部を備え、
前記第2保持部は、前記内腔の内部に格納されるように変形可能である採取組織水切りデバイス。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記第1保持部は、前記外筒部の周方向に沿って複数設けられる請求項1に記載の採取組織水切りデバイス。
【請求項3】
前記第2保持部は、前記内針部の周方向に沿って90°ごとに4本が設けられる請求項1または2に記載の採取組織水切りデバイス。
【請求項4】
前記外筒部は、外周側に向かって突出する持ち手部を有する請求項1または2に記載の採取組織水切りデバイス。
【請求項5】
採取組織を水切りする方法であって、
針状部を複数有する第1保持部を備えた外筒部の先端を前記採取組織の表面に近接させることで、前記第1保持部の前記針状部を前記採取組織に表面に当接させるステップと、
先端側に穿刺部を有し前記外筒部が有する内腔の内部に格納されるように変形した第2保持部を備えた内針部が前記内腔に挿通された状態から、前記穿刺部を前記採取組織に穿刺し、前記内針部に前記採取組織を貫通させるステップと、
前記採取組織より先端側に貫通した前記第2保持部を展開させ、前記第2保持部が有する複数の針状部を前記採取組織の表面に当接させるステップと、
前記第1保持部の前記針状部と、前記第2保持部の前記針状部とで、前記採取組織を把持し、水切りを行うステップと、
を有する採取組織を水切りする方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生体から採取した組織を把持して水切りする採取組織水切りデバイスおよび採取組織を水切りする方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、重症心不全治療の解決策として新しい再生医療の開発が進められている。その一例として、重症心筋梗塞等において組織工学を応用した温度応答性培養皿を用いて作製したシート状細胞培養物を心臓表面に適用する手法が試みられている。シート状細胞培養物を用いる手法は、大量の細胞を広範囲に安全に移植することが可能であり、例えば、心筋梗塞(心筋梗塞に伴う慢性心不全を含む)、拡張型心筋症、虚血性心筋症、収縮機能障害(例えば、左室収縮機能障害)を伴う心疾患(例えば、心不全、特に慢性心不全)などの治療に特に有用である。
【0003】
組織は、生体の所定部を切除することによって採取される。心不全治療に用いられるシート状細胞培養物を製造するための組織は、通常、大腿部の筋肉組織が用いられる。生体の一部を切除し、組織を採取するためのデバイスとしては、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表平9-503404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シート状細胞培養物を形成するため、生体から採取された筋肉などの採取組織は、組織輸送液などの液体に浸漬した状態で、培養を行う施設に輸送される。採取組織は、液体に浸漬されているため、輸送中に水分を吸収する。培養を行う施設では、採取組織の重量に基づきシート状細胞培養物を製造するため、採取組織に含まれる水分量の大小により、製造のばらつきを生じる。また、採取組織が液体に浸漬されていることから、採取組織中には血球成分が含まれる。これによって、シート状細胞培養物を形成する際の酵素反応を阻害し、十分な細胞数を得ることができない可能性がある。
【0006】
このため、採取組織からシート状細胞培養物を製造する際には、まず、採取組織に含まれる水分量を減少させる水切りを行う必要がある。これまで、採取組織の水切りは、作業者が採取組織をピンセットなどで掴み、採取組織を絞ることで行っていた。しかし、この方法では、採取組織から十分に水分を除去できないことがあり、また、作業者の熟練度によって水分除去の程度にばらつきが生じる可能性があった。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、作業者の熟練度によらず採取組織から十分な水切りを行うことのできる採取組織水切りデバイスおよび採取組織を水切りする方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する(1)採取組織水切りデバイスは、先端と基端とが開口する内腔を有する外筒部と、先端側に穿刺部を有し、前記内腔に挿通される内針部と、を備え、前記外筒部は、先端側に向かって延びる針状部を複数有する第1保持部を備え、前記内針部は、前記内腔より先端側に露出して展開した状態で基端側に向かって延びる針状部を複数有する第2保持部を備え、前記第2保持部は、前記内腔の内部に格納されるように変形可能である。
【0009】
上記目的を達成する(5)採取組織を水切りする方法は、採取組織を水切りする方法であって、針状部を複数有する第1保持部を備えた外筒部の先端を前記採取組織の表面に近接させることで、前記第1保持部の前記針状部を前記採取組織に表面に当接させるステップと、先端側に穿刺部を有し前記外筒部が有する内腔の内部に格納されるように変形した第2保持部を備えた内針部が前記内腔に挿通された状態から、前記穿刺部を前記採取組織に穿刺し、前記内針部に前記採取組織を貫通させるステップと、前記採取組織より先端側に貫通した前記第2保持部を展開させ、前記第2保持部が有する複数の針状部を前記採取組織の表面に当接させるステップと、前記第1保持部の前記針状部と、前記第2保持部の前記針状部とで、前記採取組織を把持し、水切りを行うステップと、を有する。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成した採取組織水切りデバイスは、第1保持部の針状部と第2保持部の針状部とで採取組織を把持できるので、採取組織を厚み方向に圧縮する、あるいは採取組織をねじる操作を容易に行うことができる。このため、採取組織水切りデバイスは、採取組織の水切りを効率よくばらつきなく行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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