TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024082819
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022196945
出願日2022-12-09
発明の名称培地及び培地を用いる細胞の培養方法
出願人三洋化成工業株式会社
代理人
主分類C12N 5/07 20100101AFI20240613BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 本発明の課題は、細胞接着性に優れる培地を提供することにある。
【解決手段】 アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物を含有する培地であって、前記アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物の濃度が、前記培地の体積に基づいて、0.1~1000μg/mlである培地。前記アミンは、炭素数1~20のアミンであることが好ましい。また、前記炭素数2~4のアルキレンオキサイドは、プロピレンオキサイドであることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物を含有する培地であって、
前記アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物の濃度が、前記培地の体積に基づいて、0.1~1000μg/mlである培地。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記アミンが、炭素数1~20のアミンである請求項1に記載の培地。
【請求項3】
前記炭素数2~4のアルキレンオキサイドがプロピレンオキサイドである請求項1又は2に記載の培地。
【請求項4】
前記アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物において、前記アミンが有する活性水素1モルに対する炭素数2~4のアルキレンオキサイドの平均付加モル数が0.1~10モルである請求項1又は2に記載の培地。
【請求項5】
血清の含有量が、培地の体積に基づいて、15体積%以下である請求項1又は2に記載の培地。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の培地を用いる細胞の培養方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は培地及び培地を用いる細胞の培養方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来は、細胞培養用の培地としてEagle’s MEM(minimum essential medium)等のアミノ酸、ビタミン、無機塩および糖類等からなる基礎培地に、動物細胞増殖因子を添加した培養培地が知られている。この場合、動物細胞増殖因子としては、血清が一般的で、高価にもかかわらず必要量は多く、5~20体積%程度添加する必要がある。
また、動物由来の因子の混入を嫌う用途では、血清以上に高価な既知の細胞成長因子やホルモン類等を含む細胞培養用の培地が注目されている(特許文献1)。しかし、上記の培地では、高価な上に培養での細胞増殖性が不十分であり、安全かつ比較的安価な細胞増殖性に繋がる細胞接着性の改善が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-263955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、細胞接着性に優れる培地を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物を含有する培地であって、前記アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物の濃度が、前記培地の体積に基づいて、0.1~1000μg/mlである培地;前記の培地を用いる細胞の培養方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の培地は、優れた細胞接着性を発揮する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の培地は、アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物を含有する。
アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0008】
前記のアミンとしては、炭素数1~20のアミン等が挙げられ、具体的には、炭素数1~20の脂肪族アミン及び炭素数6~20の芳香族アミン等が挙げられる。
炭素数1~20の脂肪族アミンとしては、モノアミン(メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ドデシルアミン、2-アミノプロパノール、4-アミノブタノール、3-メトキシプロピルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、シクロヘキシルアミン);
ジアミン[エチレンジアミン、1,2-ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N-シクロヘキシル-1,3-プロパンジアミン、ジメチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロミルアミン、1,2-ビス(3-アミノプロポキシ)エタン、ピペラジン、ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホルンジアミン等];
トリアミン[ジエチレントリアミン、N-(2-アミノエチル)ピペラジン、ビス(3-アミノプロピル)アミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、スペルミジン等];
アミノ基を4個以上有するポリアミン(トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン等)等が挙げられる。
炭素数6~20の芳香族アミンとしては、モノアミン(アニリン、キシレンジアミン等);
ポリアミン(フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン等)等が挙げられる。
前記のアミンは、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせても良い。
前記のアミンの内、基礎培地への溶解性及び細胞接着性の観点から好ましいのは、活性水素(窒素原子に結合した水素原子)を2個以上含むアミンであり、更に好ましいのは、活性水素(窒素原子に結合した水素原子)を3個以上含むアミンであり、特に好ましいのは活性水素(窒素原子に結合した水素原子)を4個以上含むアミンである。
【0009】
前記の炭素数2~4のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、1,2-プロピレンオキサイド、1,3-プロピレンオキサイド、1,2-ブチレンオキサイド、1,3-ブチレンオキサイド、1,4-ブチレンオキサイド、2,3-ブチレンオキサイド等が挙げられる。
前記の炭素数2~4のアルキレンオキサイドの内、基礎培地への溶解性及び細胞接着性の観点から好ましいのは、エチレンオキシド、プロピレンオキサイド(1,2-プロピレンオキサイド、1,3-プロピレンオキサイド)であり、更に好ましいのは、プロピレンオキサイド(1,2-プロピレンオキサイド、1,3-プロピレンオキサイド)であり、特に好ましいのは1,2-プロピレンオキサイドである。
【0010】
前記のアミンが有する活性水素(窒素原子に結合した水素原子)1モルに対する炭素数2~4のアルキレンオキサイドの平均付加モル数は、細胞毒性及び細胞接着性の観点から、0.1~10モルであることが好ましい。
前記アミンが水酸基を有する場合、炭素数2~4のアルキレンオキサイドは、窒素原子に結合した水素原子だけでなく、水酸基に付加していても良い。
アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物が有する窒素原子の重量割合は、細胞接着性及び細胞毒性の観点から、アミンへの炭素数2~4のアルキレンオキサイド付加物の重量を基準として、1~40重量%であることが好ましく、1~20重量%であることが更に好ましく、3~10重量%であることが特に好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

三洋化成工業株式会社
消泡剤
12日前
三洋化成工業株式会社
画像形成材料の製造方法
9日前
三洋化成工業株式会社
トナーバインダー及びトナー
9日前
三洋化成工業株式会社
トナーバインダー用画像形成材料
9日前
三洋化成工業株式会社
リチウムイオン電池用電極組成物、リチウムイオン電池用電極及びリチウムイオン電池
5日前
三洋化成工業株式会社
繊維用集束剤、繊維束、繊維製品、樹脂組成物及び成形体
9日前
個人
酒類
1か月前
株式会社オシキリ
発酵検査装置
1か月前
個人
セルロース性物質の製造方法
9日前
松谷化学工業株式会社
澱粉分解物の製造方法
1か月前
株式会社GSP研究所
miRNA検出方法
20日前
東ソー株式会社
ポリマーコートビーズの製造方法
1か月前
インヒブルクス バイオサイエンシズ インコーポレイテッド
CLEC12a結合性ポリペプチド及びその使用
2か月前
本田技研工業株式会社
培養システム
2か月前
豊田合成株式会社
細胞培養膜及び細胞培養方法
2か月前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
12日前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
12日前
アサヒビール株式会社
容器詰麦芽発酵飲料
6日前
住友化学株式会社
積層体
2か月前
学校法人君が淵学園
核酸の部位特異的アシル修飾剤
8日前
株式会社エムスタイル
微生物群の賦活化方法
20日前
国立大学法人東京海洋大学
ウイルス不活化用組成物
2か月前
東ソー株式会社
アデノ随伴ウイルスのスクリーニング方法
1か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
5日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
5日前
三井化学株式会社
培養容器
1か月前
株式会社渡辺オイスター研究所
脂肪細胞の成長抑制剤
1か月前
住友化学株式会社
細胞チップ
2か月前
サムコ株式会社
ポアデバイス
9日前
学校法人近畿大学
好気性微生物の培養方法および培養器
5日前
株式会社豊田中央研究所
環境核酸モニタリング方法
5日前
旭化成ファーマ株式会社
ジアホラーゼ
1か月前
国立大学法人富山大学
T細胞受容体およびその利用
9日前
ZACROS株式会社
培養装置、及び培養装置積層体
1か月前
国立大学法人 宮崎大学
水素発生装置
2か月前
公立大学法人宮城大学
D-セリンの製造方法
1か月前
続きを見る