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公開番号2024072444
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2022183265
出願日2022-11-16
発明の名称車両の上部車体構造
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B62D 25/04 20060101AFI20240521BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】質量、コストを極力増大させることがなく、車両走行時におけるルーフレールの断面変形を抑制すること。
【解決手段】ピラーインナ33とピラーアウタ32とで構成され車両上下方向に延びるピラーレイン31と、ルーフレールアウタ12とルーフレールインナ13とで車両前後方向に延びる閉断面11sが形成されるルーフレール11と、を備え、ルーフレールアウタ12は、ルーフレールインナ13の上端131に接合される上端フランジ部121と、上端フランジ部121の下方かつ車幅方向外方に位置する側面部122と、を有し、ピラーアウタ32のルーフレール11の閉断面11s内に位置する上端部34が、側面部122に固定される外側本体フランジ部35と、ルーフレールインナ13に固定される内側固定部36と、外側本体フランジ部35と内側固定部36との間を車両上下方向に沿って直線状に連結する本体部37と、を有する構成とした。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
ピラーインナレインとピラーアウタレインとで構成され車両上下方向に延びるピラーレインと、
ルーフレールアウタレインとルーフレールインナレインとで車両前後方向に延びる閉断面が形成されるルーフレールと、を備え、
前記ルーフレールアウタレインは、前記ルーフレールインナレインの上端に接合される上側フランジ部と、
前記上側フランジ部の下方かつ車幅方向外方に位置する側面部と、を有し、
前記ピラーアウタレインの前記ルーフレールの閉断面内に位置する上端部が、前記側面部に固定される外側固定部と、前記ルーフレールインナレインに固定される内側固定部と、前記外側固定部と前記内側固定部との間を車両上下方向に沿って直線状に連結する本体部と、を有することを特徴とする
車両の上部車体構造。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記ピラーアウタレインは、
前記ルーフレールの下方に位置するリアホイルハウスから前記ルーフレールの前記閉断面内まで上方へ延びるとともに車両前後方向に臨む縦壁部を有する
請求項1に記載の車両の上部車体構造。
【請求項3】
前記縦壁部の上端は、前記本体部に角部を介して連結された
請求項2に記載の車両の上部車体構造。
【請求項4】
前記縦壁部は前記ルーフレールアウタレインの前記側面部と固定された
請求項2又は請求項3に記載の車両の上部車体構造。
【請求項5】
前記外側固定部は、前記本体部に沿って車両前後方向に延びる外側本体フランジ部で形成され、
前記外側本体フランジ部は、車両前後方向に沿って複数箇所において前記側面部に固定され、
前記縦壁部には、前記縦壁部に沿って車両上下方向に延びる外側縦壁フランジ部が形成され、前記外側縦壁フランジ部は、車両上下方向に沿って複数箇所において前記側面部に固定され、
前記外側本体フランジ部と前記外側縦壁フランジ部は、互いに連続して形成された
請求項2に記載の車両の上部車体構造。
【請求項6】
前記内側固定部は、前記本体部に沿って車両前後方向に延びるとともに、車両前後方向に沿って複数箇所において前記ルーフレールインナレインに固定され、
前記内側固定部の後端と前記縦壁部の車幅方向内端とは角部を介して連結された
請求項5に記載の車両の上部車体構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、車両上下方向に延びるピラー部材と、車両前後方向に延びるルーフレールとを備え、ルーフレールに対してピラー部材の上部が接合された車両の上部車体構造に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
車両の車室に対して上方に位置するルーフの車幅方向の両端部には、ルーフレールが車両前後方向に沿って延びている。ルーフレールは、ルーフレールアウタレインとルーフレールインナレインとで車両前後方向に延びる閉断面が形成される車体骨格部材である。このようなルーフレールの車両前後方向の途中部には、ピラー部材の上部が下方から接合されている。
【0003】
車両走行時にルーフレールは、ピラー部材の上部との接合部において、ルーフレール上端部が車幅方向に内倒れするように揺動する際、ルーフレールアウタとルーフレールインナとが近接、離間する相対変位する挙動を示す断面変形が生じるおそれがある。
【0004】
このような課題に対して、特許文献1に例示するようにルーフレールの閉断面の下側領域に、該下側領域の角部を補強する補強部材や充填剤を設け、ルーフレールの上述した断面変形を抑制し、車体剛性を向上させる構造が知られている。
【0005】
しかし、特許文献1の補強部材や充填剤は、ルーフレールの閉断面の下側領域のみに部分的に設けられるため、例えば、閉断面の略全体に亘って設けられる節部材と比較して軽量化できる一方で、補強のために別体の部材を設ける必要があり、組立工程の煩雑化やコストの増大が生じてしまうことから、さらなる改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-023083号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、質量、コストを極力増大させることがなく、車両走行時におけるルーフレールの断面変形を抑制できる車両の上部車体構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の車両の上部車体構造は、ピラーインナレインとピラーアウタレインとで構成され車両上下方向に延びるピラーレインと、ルーフレールアウタレインとルーフレールインナレインとで車両前後方向に延びる閉断面が形成されるルーフレールと、を備え、前記ルーフレールアウタレインは、前記ルーフレールインナレインの上端に接合される上側フランジ部と、前記上側フランジ部の下方かつ車幅方向外方に位置する側面部と、を有し、前記ピラーアウタレインの前記ルーフレールの閉断面内に位置する上端部が、前記側面部に固定される外側固定部と、前記ルーフレールインナレインに固定される内側固定部と、前記外側固定部と前記内側固定部との間を車両上下方向に沿って直線状に連結する本体部と、を有することを特徴とする。
【0009】
前記構成によれば、車両走行時に、ルーフレールの上端部が車幅方向に内倒れし、ルーフレールが断面変形しようとするが、本体部が側面部とルーフレールインナレインとを車両上下方向に沿って直線状に固定し、ルーフレールインナレインとルーフレールアウタレインとを上下に連結することで、ルーフレールの上端部が車幅方向の内側に曲げ変形する挙動を引張る作用で抑制でき、閉断面の上部領域も含めて補強部材を備えずとも、ルーフレールの断面変形を抑制できる。
従って、質量、コストを増大させることがなく、ルーフレールの断面変形を抑制できる。
【0010】
ここで、上述した車両上下方向に沿って直線状に連結する本体部とは、車両の上下方向に完全に平行でなくてもよく、好ましくは本体部と水平方向のなす角度が90度から45度の間にあればよい。
(【0011】以降は省略されています)

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