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公開番号2024133826
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023043807
出願日2023-03-20
発明の名称車両構造
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人
主分類B62D 21/00 20060101AFI20240926BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】サブフレームに車両機器ユニットを合理的に取付けることができ、車両の前突時における蓄電装置ユニットの保護性能を優れたものにし得る車両構造を提供する。
【解決手段】車両1のフロア部10またはその下方に搭載された蓄電装置ユニット6の前方側に設けられた平面視略矩形枠状のサブフレーム5を備えている、車両構造Aであって、車両機器ユニットとして、サブフレーム5の前側枠部材50および後側枠部材51を橋渡し接続するように、前部側が前側枠部材50に連結され、かつ後部側が後側枠部材51に連結された少なくとも2つの車両機器ユニット7a,7bを備えており、これら2つの車両機器ユニット7a,7bは、平面視において、車両前後方向に対して傾斜した姿勢で延び、それらの前部側が後部側よりも車幅方向の相互間隔が大きい前広がり状である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両のフロア部またはその下方に搭載された蓄電装置ユニットと、
この蓄電装置ユニットの前方側に位置するようにして車両前部の車体構成部材に取付けられており、かつ車両前後方向に間隔を隔てて車幅方向に延びる前側枠部材および後側枠部材が、車幅方向に間隔を隔てて車両前後方向に延びる左右一対の横側枠部材を介して連結された平面視略矩形枠状のサブフレームと、
車幅方向において、前記一対の横側枠部材の相互間に位置するようにして前記サブフレームに取付けられる車両機器ユニットと、
を備えている、車両構造であって、
前記車両機器ユニットとして、前記前側枠部材および前記後側枠部材を橋渡し接続するように、前部側が前記前側枠部材に連結され、かつ後部側が前記後側枠部材に連結された少なくとも2つの車両機器ユニットを備えており、
これら2つの車両機器ユニットは、平面視において、車両前後方向に対して傾斜した姿勢で延び、前記2つの車両機器ユニットの前部側が後部側よりも車幅方向の相互間隔が大きい前広がり状をなすように設定されていることを特徴とする、車両構造。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両構造であって、
前記2つの車両機器ユニットのそれぞれの前部は、前記サブフレームのうち、前記前側枠部材の車幅方向の両端寄り領域と前記一対の横側枠部材のそれぞれとが交差して接合された左右一対の交差接合部またはその近傍に連結されており、
前記2つの車両機器ユニットのそれぞれの後部は、前記後側枠部材の車幅方向中央寄り領域に連結されている、車両構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などの車両構造に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
車両構造の具体例として、車両のフロア部またはその下方であって、たとえば車両用シートの下方スペースに、バッテリなどの蓄電装置ユニットを搭載したものがある(たとえば、特許文献1,2)。このような構成によれば、蓄電装置ユニットをスペース効率よく車両に搭載することができる。
前記したような車両構造においては、蓄電装置ユニットの車両前方側に、フロントサスペンションメンバとしてのサブフレームが配される場合が多い。このサブフレームは、たとえば平面視略矩形枠状であり、その左右両側には、前輪を支持する左右一対のロアアームが取付けられる。サブフレーム自体は、車体構成部材としてのサイドメンバ(フロントサイドメンバ)に取付けられる。
【0003】
一方、車両がたとえば電気自動車である場合には、空調用の電動コンプレッサ、電熱ヒータ、およびその他の電気・電子機器などの車両機器ユニットを車両に搭載する必要がある。この場合の一手段として、たとえば特許文献3には、車両機器ユニットをサブフレームの内側スペースに配置させるように取付けることが記載されている。このような構成によれば、サブフレームを利用して車両機器ユニットをスペース効率よく車両に搭載することができる。
【0004】
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、改善すべき余地がある。
【0005】
すなわち、車両の前突が発生し、車両前部にその車両前方側から衝突荷重が入力した場合を考察する。
まず、バリア(衝突対象)が幅広であって、サイドメンバに衝突荷重の多くが作用する場合には、このサイドメンバによる耐衝撃性および衝撃吸収性が発揮される。
ただし、これとは異なり、バリアがたとえばポール状であるなどの幅狭状であって、前突時の衝突荷重がサイドメンバには作用せず、サブフレームの前部に対して直接的に作用する場合がある。この場合において、サブフレームの前部が前記衝突荷重によって車両後方側に曲げ変形すると、これに伴い、車両機器ユニットも車両後方側に大きく後退し易い。このため、サブフレームの車両後方側に位置する蓄電装置ユニットに車両機器ユニットが衝突し、蓄電装置ユニットが大きなダメージを受ける虞がある。蓄電装置ユニットの保護性能を高める上では、このようなことを適切に防止または抑制することが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-97048号公報
特開2021-133873号公報
特開2010-228633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、蓄電装置ユニットの車両前方側に位置するサブフレームに車両機器ユニットを合理的に取付けることができるとともに、車両の前突時における蓄電装置ユニットの保護性能を従来よりも向上させることが可能な車両構造を提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本発明により提供される車両構造は、車両のフロア部またはその下方に搭載された蓄電装置ユニットと、この蓄電装置ユニットの前方側に位置するようにして車両前部の車体構成部材に取付けられており、かつ車両前後方向に間隔を隔てて車幅方向に延びる前側枠部材および後側枠部材が、車幅方向に間隔を隔てて車両前後方向に延びる左右一対の横側枠部材を介して連結された平面視略矩形枠状のサブフレームと、車幅方向において、前記一対の横側枠部材の相互間に位置するようにして前記サブフレームに取付けられる車両機器ユニットと、を備えている、車両構造であって、前記車両機器ユニットとして、前記前側枠部材および前記後側枠部材を橋渡し接続するように、前部側が前記前側枠部材に連結され、かつ後部側が前記後側枠部材に連結された少なくとも2つの車両機器ユニットを備えており、これら2つの車両機器ユニットは、平面視において、車両前後方向に対して傾斜した姿勢で延び、前記2つの車両機器ユニットの前部側が後部側よりも車幅方向の相互間隔が大きい前広がり状をなすように設定されていることを特徴としている。
【0010】
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、2つの車両機器ユニットは、平面視において、車両前後方向に対して傾斜した姿勢で延びた前広がり状であり、いわゆる平面視前開き略V字状である。このため、車両の前突が発生し、ポールなどの幅狭状のバリア(衝突対象)が、サブフレームの前部の前側枠部材の車幅方向中央寄り領域に対応する箇所に衝突し、この部分に大きな衝突荷重が入力したとしても、2つの車両機器ユニットは前記衝突荷重の多くを直接的に受けないようにすることが可能である。本発明によれば、2つの車両機器ユニットの相互間領域に、バリアあるいはバリアからの衝突荷重が作用する状態とし、それらによって2つの車両機器ユニットが車両後方側に直接強く押動されないようにすることが可能である。その結果、2つの車両機器ユニットが蓄電装置ユニット寄りに大きく後退すること防止され、蓄電装置ユニットが強い衝突荷重を受けることは適切に防止される。
また、車両機器ユニットの前部に対して、その車両前方側から衝突荷重が直接的に入力したとしても、車両機器ユニットは、平面視において車両前後方向に対して傾斜しているため、前記した衝突荷重は、車両機器ユニットの前部側を後退させる回転力として作用することとなる。すなわち、車両機器ユニットの前部に衝突荷重が直接的に入力したとしても、車両機器ユニットの全体がそのまま車両後方側に大きく後退しないようにする作用も得られる。
このようなことから、車両の前突が発生した際に車両機器ユニットが不当に後退することを適切に防止または抑制し、蓄電装置ユニットの保護性能を高めることが可能である。
また、2つの車両機器ユニットについては、サブフレームを利用し、スペース効率よく車両に搭載することができる。
蓄電装置ユニットの保護性能を高めるための手段として、サブフレームの厚みを大きくしたり、あるいはサイズが大きい補強部材を別途追加して設けるなどの必要はない、または少ない。したがって、製造コストや重量の上昇を抑制し、また生産性の向上を図ることが可能である。
なお、2つの車両機器ユニットは、サブフレーム全体の剛性を高める機能をも有することとなる。このため、サブフレームを、フロントサスペンションを構成するサスペンションフレームとして用いた場合には、このサスペンションフレームの剛性の向上により、車両の操安性が高められる効果も期待できる。
(【0011】以降は省略されています)

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