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公開番号2024067463
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022177560
出願日2022-11-04
発明の名称除雪車及び除雪車の制御方法
出願人株式会社NICHIJO
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B60K 17/28 20060101AFI20240510BHJP(車両一般)
要約【課題】 除雪作業を迅速に再開することができる除雪車及び除雪車の制御方法を提供する。
【解決手段】 除雪車100の制御器4は、第1クラッチ61及び第2クラッチ62が接続状態にあるときの第1回転機械要素18の回転数であって、第1センサ51により検知される原動機Eの回転数に対応する第1回転機械要素18の回転数である第1基準回転数と、第2センサ52が検知した第1回転機械要素18の回転数との差分である第1滑り量が所定の閾値を超過すると第1クラッチ61を切断状態に切り替え、第1クラッチ61及び第2クラッチ62が接続状態にあるときの第2回転機械要素28の回転数であって、第1センサ51により検知される原動機Eの回転数に対応する第2回転機械要素28の回転数である第2基準回転数と、第3センサ53が検知した第2回転機械要素28の回転数との差分である第2滑り量が所定の閾値を超過すると第2クラッチ62を切断状態に切り替える。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
雪を掻き集めるオーガ及び前記オーガによって掻き集められた雪を吐出させるブロワに、原動機からの回転動力が動力伝達経路を介して入力される除雪車であって、
前記動力伝達経路上に位置し、前記原動機からの動力を動力伝達方向下流側に伝達する接続状態と前記原動機からの動力を動力伝達方向下流側に伝達しない切断状態とに切り替え可能な第1クラッチと、
前記第1クラッチの下流側の前記動力伝達経路上に位置し、前記第1クラッチからの動力をオーガ駆動用動力及びブロワ駆動用動力に分割し、前記オーガ駆動用動力を伝達するオーガ駆動用動力伝達経路及び前記ブロワ駆動用動力を伝達するブロワ駆動用動力伝達経路に前記動力伝達経路を分岐させる動力分割器と、
前記オーガ駆動用動力伝達経路上に位置し、前記オーガ駆動用動力を動力伝達方向下流側に伝達する接続状態と前記オーガ駆動用動力を動力伝達方向下流側に伝達しない切断状態とに切り替え可能な第2クラッチと、
前記第1クラッチの前記接続状態と前記切断状態の切り替えを行う第1クラッチアクチュエータと、
前記第2クラッチの前記接続状態と前記切断状態の切り替えを行う第2クラッチアクチュエータと、
前記原動機の回転数を検知する第1センサと、
前記第1クラッチから前記第2クラッチに向かう動力又は前記動力分割器から前記ブロワに向かう動力を伝達する第1回転機械要素の回転数を検知する第2センサと、
前記第2クラッチから前記オーガに向かう動力を伝達する第2回転機械要素の回転数を検知する第3センサと、
前記第1クラッチアクチュエータ及び前記第2クラッチアクチュエータを制御する制御器と、を備え、
前記制御器は、
前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが前記接続状態にあるときの前記第1回転機械要素の回転数であって、前記第1センサにより検知される前記原動機の回転数に対応する前記第1回転機械要素の回転数である第1基準回転数と、前記第2センサが検知した前記第1回転機械要素の回転数との差分である第1滑り量が所定の閾値を超過すると前記第1クラッチを前記切断状態に切り替え、
前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが前記接続状態にあるときの前記第2回転機械要素の回転数であって、前記第1センサにより検知される前記原動機の回転数に対応する前記第2回転機械要素の回転数である第2基準回転数と、前記第3センサが検知した前記第2回転機械要素の回転数との差分である第2滑り量が所定の閾値を超過すると前記第2クラッチを前記切断状態に切り替える、除雪車。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1クラッチの下流側且つ前記動力分割器の上流側の前記動力伝達経路上に位置し、作用するトルクが所定の閾値を超過したときはトルクの伝達を抑制し、作用するトルクが所定の閾値に収まるとトルクの伝達の抑制を解除するトルクリミッタを備える、請求項1に記載の除雪車。
【請求項3】
乗務員室と、
前記乗務員室に位置し、前記切断状態にある前記第1クラッチ又は前記第2クラッチを前記接続状態に切り替える復帰指令を受け付けるための入力器と、を更に備え、
前記制御器は、前記入力器が前記復帰指令を受け付けると、前記切断状態にある前記第1クラッチ又は前記第2クラッチを前記接続状態に切り替える、請求項1又は2に記載の除雪車。
【請求項4】
雪を掻き集めるオーガ及び前記オーガによって掻き集められた雪を吐出させるブロワに、原動機からの回転動力が動力伝達経路を介して入力される除雪車の制御方法であって、
前記除雪車は、
前記動力伝達経路上に位置し、前記原動機からの動力を動力伝達方向下流側に伝達する接続状態と前記原動機からの動力を動力伝達方向下流側に伝達しない切断状態とに切り替え可能な第1クラッチと、
前記第1クラッチの下流側の前記動力伝達経路上に位置し、前記第1クラッチからの動力をオーガ駆動用動力及びブロワ駆動用動力に分割し、前記オーガ駆動用動力を伝達するオーガ駆動用動力伝達経路及び前記ブロワ駆動用動力を伝達するブロワ駆動用動力伝達経路に前記動力伝達経路を分岐させる動力分割器と、
前記オーガ駆動用動力伝達経路上に位置し、前記オーガ駆動用動力を動力伝達方向下流側に伝達する接続状態と前記オーガ駆動用動力を動力伝達方向下流側に伝達しない切断状態とに切り替え可能な第2クラッチと、
前記第1クラッチから前記第2クラッチに向かう動力又は前記動力分割器から前記ブロワに向かう動力を伝達する第1回転機械要素と、
前記第2クラッチから前記オーガに向かう動力を伝達する第2回転機械要素と、を備え、
前記原動機、前記第1回転機械要素及び前記第2回転機械要素の回転数を検知し、
前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが前記接続状態にあるときの前記第1回転機械要素の回転数であって、検知した前記原動機の回転数に対応する前記第1回転機械要素の回転数である第1基準回転数を算出し、
前記第1基準回転数と検知した前記第1回転機械要素の回転数との差分である第1滑り量を算出し、
前記第1滑り量が所定の閾値を超過すると前記第1クラッチを前記切断状態に切り替え、
前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが前記接続状態にあるときの前記第2回転機械要素の回転数であって、検知した前記原動機の回転数に対応する前記第2回転機械要素の回転数である第2基準回転数を算出し、
前記第2基準回転数と検知した前記第2回転機械要素の回転数との差分である第2滑り量を算出し、
前記第2滑り量が所定の閾値を超過すると前記第2クラッチを前記切断状態に切り替える、除雪車の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、除雪車及び除雪車の制御方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、除雪車において、シャーピンを使用することなく、異常トルクによるオーガ、ブロア、エンジン等の機械的損傷を防止可能な、変速装置の制御装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この除雪車は、変速機の入力軸の回転数を計測する入力軸回転センサと変速機の出力軸の回転数を計測する出力軸回転センサの計測値に差分がでると、クラッチのギアへの係合を解除する。これによって、異常トルクによるオーガ、ブロア、エンジン等の機械的損傷を防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-25323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の除雪車は、クラッチのギアへの係合を解除することにより、オーガ及びブロアが同時に停止し、掻き集めた雪が車体内に滞留し易かった。そのため、作業再開前に、滞留した雪の排出を要するという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のある態様に係る除雪車は、雪を掻き集めるオーガ及び前記オーガによって掻き集められた雪を吐出させるブロワに、原動機からの回転動力が動力伝達経路を介して入力される除雪車であって、前記動力伝達経路上に位置し、前記原動機からの動力を動力伝達方向下流側に伝達する接続状態と前記原動機からの動力を動力伝達方向下流側に伝達しない切断状態とに切り替え可能な第1クラッチと、前記第1クラッチの下流側の前記動力伝達経路上に位置し、前記第1クラッチからの動力をオーガ駆動用動力及びブロワ駆動用動力に分割し、前記オーガ駆動用動力を伝達するオーガ駆動用動力伝達経路及び前記ブロワ駆動用動力を伝達するブロワ駆動用動力伝達経路に前記動力伝達経路を分岐させる動力分割器と、前記オーガ駆動用動力伝達経路上に位置し、前記オーガ駆動用動力を動力伝達方向下流側に伝達する接続状態と前記オーガ駆動用動力を動力伝達方向下流側に伝達しない切断状態とに切り替え可能な第2クラッチと、前記第1クラッチの前記接続状態と前記切断状態の切り替えを行う第1クラッチアクチュエータと、前記第2クラッチの前記接続状態と前記切断状態の切り替えを行う第2クラッチアクチュエータと、前記原動機の回転数を検知する第1センサと、前記第1クラッチから前記第2クラッチに向かう動力又は前記動力分割器から前記ブロワに向かう動力を伝達する第1回転機械要素の回転数を検知する第2センサと、前記第2クラッチから前記オーガに向かう動力を伝達する第2回転機械要素の回転数を検知する第3センサと、前記第1クラッチアクチュエータ及び前記第2クラッチアクチュエータを制御する制御器と、を備え、前記制御器は、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが前記接続状態にあるときの前記第1回転機械要素の回転数であって、前記第1センサにより検知される前記原動機の回転数に対応する前記第1回転機械要素の回転数である第1基準回転数と、前記第2センサが検知した前記第1回転機械要素の回転数との差分である第1滑り量が所定の閾値を超過すると前記第1クラッチを前記切断状態に切り替え、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが前記接続状態にあるときの前記第2回転機械要素の回転数であって、前記第1センサにより検知される前記原動機の回転数に対応する前記第2回転機械要素の回転数である第2基準回転数と、前記第3センサが検知した前記第2回転機械要素の回転数との差分である第2滑り量が所定の閾値を超過すると前記第2クラッチを前記切断状態に切り替える。
【0007】
上記課題を解決するため、本発明のある態様に係る除雪車の制御方法は、雪を掻き集めるオーガ及び前記オーガによって掻き集められた雪を吐出させるブロワに、原動機からの回転動力が動力伝達経路を介して入力される除雪車の制御方法であって、前記除雪車は、前記動力伝達経路上に位置し、前記原動機からの動力を動力伝達方向下流側に伝達する接続状態と前記原動機からの動力を動力伝達方向下流側に伝達しない切断状態とに切り替え可能な第1クラッチと、前記第1クラッチの下流側の前記動力伝達経路上に位置し、前記第1クラッチからの動力をオーガ駆動用動力及びブロワ駆動用動力に分割し、前記オーガ駆動用動力を伝達するオーガ駆動用動力伝達経路及び前記ブロワ駆動用動力を伝達するブロワ駆動用動力伝達経路に前記動力伝達経路を分岐させる動力分割器と、前記オーガ駆動用動力伝達経路上に位置し、前記オーガ駆動用動力を動力伝達方向下流側に伝達する接続状態と前記オーガ駆動用動力を動力伝達方向下流側に伝達しない切断状態とに切り替え可能な第2クラッチと、前記第1クラッチから前記第2クラッチに向かう動力又は前記動力分割器から前記ブロワに向かう動力を伝達する第1回転機械要素と、前記第2クラッチから前記オーガに向かう動力を伝達する第2回転機械要素と、を備え、前記原動機、前記第1回転機械要素及び前記第2回転機械要素の回転数を検知し、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが前記接続状態にあるときの前記第1回転機械要素の回転数であって、検知した前記原動機の回転数に対応する前記第1回転機械要素の回転数である第1基準回転数を算出し、前記第1基準回転数と検知した前記第1回転機械要素の回転数との差分である第1滑り量を算出し、前記第1滑り量が所定の閾値を超過すると前記第1クラッチを前記切断状態に切り替え、前記第1クラッチ及び前記第2クラッチが前記接続状態にあるときの前記第2回転機械要素の回転数であって、検知した前記原動機の回転数に対応する前記第2回転機械要素の回転数である第2基準回転数を算出し、前記第2基準回転数と検知した前記第2回転機械要素の回転数との差分である第2滑り量を算出し、前記第2滑り量が所定の閾値を超過すると前記第2クラッチを前記切断状態に切り替える。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、第2クラッチを切断してオーガを停止させたときにブロワを作動させたままの状態にすることができる。これによって、雪の滞留を抑制し、除雪作業を迅速に再開することができるという効果を奏する。また、第1センサを第1滑り量の算出及び第2滑り量の算出に用いる入力側のセンサとして共用することができ、トルクリミッタの入力軸及び第2クラッチの入力軸の回転数を検知する構成を簡素にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態に係る除雪車の構成例を示す側面図である。
図1の除雪車の構成例を示す平面図である。
図1の除雪車の動力伝達機構の構成例を概略的に示す平面図である。
図1の除雪車のトルクリミッタの構成例を示す断面図である。
図1の除雪車の制御系統の構成例を概略的に示すブロック図である。
図1の除雪車の動作例を示すフローチャートであり、第1クラッチの切断制御を示すフローチャートである。
図1の除雪車の動作例を示すフローチャートであり、第2クラッチの切断制御を示すフローチャートである。
図1の除雪車の動作例を示すフローチャートであり、復帰制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下では、全ての図を通じて、同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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