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公開番号2024067164
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022177013
出願日2022-11-04
発明の名称索条牽引式傾斜輸送設備の車両
出願人日本ケーブル株式会社
代理人
主分類B61B 9/00 20060101AFI20240510BHJP(鉄道)
要約【課題】車両を確実に停止させるとともに、車両の停車位置を保持することのできる索条牽引式傾斜輸送設備の車両を提供することにある。
【解決手段】高低差を有する停留場10、11間に車両14の両側方の位置において平行して敷設した走行レール17と、走行レール17の間に敷設した案内レール18とを有し、走行レール上17を案内レール18に案内されて走行する車両14に1条の索条15を巻き掛け、索条15の両端を停留場11に設けた巻き上げ装置16の巻き上げドラム30a、30bに掛止して、巻き上げドラム30a、30bを回転駆動することにより索条15が車両14を牽引して輸送を行う索条牽引式傾斜輸送設備において、車両14には、案内レール18に作用して制動を行う車両制動機27を備えた。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
高低差を有する停留場間に車両の両側方の位置において平行して敷設した走行レールと、該走行レールの間に敷設した案内レールとを有し、前記走行レール上を前記案内レールに案内されて走行する前記車両に一条の索条を巻き掛け、該索条の両端を前記停留場に設けた巻き上げ装置の巻き上げドラムに掛止して、該巻き上げドラムを回転駆動することにより前記索条が前記車両を牽引して輸送を行う索条牽引式傾斜輸送設備において、前記車両には、前記案内レールに作用して制動を行う車両制動機を備えたことを特徴とする索条牽引式傾斜輸送設備の車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、傾斜地において索条により車両を牽引して乗客や物資を輸送する索条牽引式傾斜輸送設備の車両に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
傾斜地において索条により客車や台車(以下、これらをまとめて車両という)を牽引して輸送を行う索条牽引式傾斜輸送設備は、旅客設備として人員の輸送を行うケーブルカーや、産業用設備として物資の輸送を行うインクライン等として知られている。索条牽引式傾斜輸送設備の一般的な構成としては、敷設されたレール上に車両を移動可能に設置し、この車両に接続された索条をウインチや滑車によって巻き掛け駆動することにより、車両がレールに沿って移動するように構成している。
【0003】
索条牽引式傾斜輸送設備の一般的な構成としては、山頂側の停留場に索条駆動用の滑車を配設してこの滑車に索条を巻き掛けて索条の両端に車両を連結するか、または索条の一端に車両を連結し他端にはカウンターウエイトを連結して、いわゆるつるべ式に運行を行う方式が多く採用されている(例えば、特許文献1参照)。また、このようなつるべ方式によらず、索条の端部に車両を連結し、山頂側の停留場に備えたウインチにより索条を巻き取り、または繰り出して運行を行う方式もある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
上記の索条駆動用の滑車やウインチドラムは、減速機を介して電動機に連結されており、電動機の回転数を制御することにより滑車を回転させ、索条により車両を牽引して運行が行われる。減速機の入力軸あるいは電動軸の出力軸には、ドラム式やディスク式の制動装置を備えており、車両が停留場に到着すると制動装置が動作するとともに、この制動装置の動作を検知して電動機への電力供給が遮断され、制動機の制動力によって索条ないし車両の停止状態が保持される(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
このような索条牽引式傾斜輸送設備のうち比較的大型の輸送設備において、外周部を手摺で囲っただけの簡易な構成とした車両を用い、この車両に多くの人員を搭乗させて津波の発生時に人員を高台に避難させる輸送設備も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2000-219131号公報
特開2007-190962号公報
特開2008-201390号公報
特開2013-224200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような索条牽引式傾斜輸送設備においては、車両は索条に牽引されて移動することから、索条の破断や機器の故障等による車両の逸走を防止することや、車両を確実に停車させて停車位置に保持することなどの安全性が要求される。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、車両を確実に停止させるとともに、車両の停車位置を保持することのできる索条牽引式傾斜輸送設備の車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は、高低差を有する停留場間に車両の両側方の位置において平行して敷設した走行レールと、該走行レールの間に敷設した案内レールとを有し、前記走行レール上を前記案内レールに案内されて走行する前記車両に一条の索条を巻き掛け、該索条の両端を前記停留場に設けた巻き上げ装置の巻き上げドラムに掛止して、該巻き上げドラムを回転駆動することにより前記索条が前記車両を牽引して輸送を行う索条牽引式傾斜輸送設備において、前記車両には、前記案内レールに作用して制動を行う車両制動機を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、索条牽引式傾斜輸送設備の車両を確実に停止させるとともに、車両の停車位置を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
索条牽引式傾斜輸送設備の全体を示す側面図
巻き上げ装置の平面図
車両の側面図
車両の正面図
図3におけるA-A矢視図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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