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公開番号2024061375
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022169286
出願日2022-10-21
発明の名称PFAS分解細菌カプセル及びそのPFAS処理方法
出願人国立大学法人金沢大学
代理人個人,個人
主分類C12N 1/20 20060101AFI20240425BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】PFAS処理の実効性や効果に優れたPFAS分解細菌カプセル及びそのPFAS処理方法の提供を目的とする。
【解決手段】PFAS分解細菌と、前記PFAS分解細菌を内包する生分解性ポリマーを含む、PFAS分解細菌カプセル。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
PFAS分解細菌と、前記PFAS分解細菌を内包する生分解性ポリマーを含む、PFAS分解細菌カプセル。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
さらに、負荷電膜でコーティングされた、請求項1に記載のPFAS分解細菌カプセル。
【請求項3】
前記生分解性ポリマーはアルギン酸類であり、
前記負荷電膜はスルホン酸基を有するポリマー膜である、請求項2に記載のPFAS分解細菌カプセル。
【請求項4】
前記PFAS分解細菌はParacoccus属、Hyphomicrobium属、Pseudoxanthomonas indica、Rhizobiaceae属、Achromobacter属、Ochrobactrum属、Micromonosporaceae属、Pandoraea属、Aminobacter属、Herbaspirillum属、Rhizobiales属、Pseudomonas viridiflava、Dokdonella属、Alphaproteobacteria属及びAlcaligenaceae属からなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載のPFAS分解細菌カプセル。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のPFAS分解細菌カプセルを、PFASを含む処理対象水に投入する、PFAS処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、PFAS分解細菌カプセル及びそのPFAS処理方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、多くの産業で使用されているPFOA(パーフルオロオクタン酸)やPFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)などのPFAS(パーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物とこれらの塩類)が難分解性であるために、海水や河川水、水道水等から検出され、その環境中への残留や生物濃縮、さらに健康への悪影響が問題視されている。
【0003】
非特許文献1には、Pseudomonas属細菌によるPFOSの生分解能について開示している。
PFASの処理に細菌を利用することで、非特許文献2に開示する高温での熱処理のように多量のエネルギー消費を伴うことなく、また、非特許文献3に開示する活性炭を利用した方法のように使用済み活性炭の廃棄に伴う二次汚染の問題がない。
しかし、水中のPFASに対して細菌を懸濁態として添加する方法では、外部からの微生物汚染(コンタミネーション)等に脆弱であり、より実効性高く、より効果的にPFASを処理する技術が望まれている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
B.G. Kwon et al. Biodegradation of perfluorooctanesulfonate (PFOS) as an emerging contaminant. Chemosphere 109, (2014), 221-225.
Wang, F., et al. 2013. Mineralization behavior of fluorine in perfluorooctanesulfonate (PFOS) during thermal treatment of lime-conditioned sludge. Environ. Sci. Technol. 47, 2621-2627.
US EPA, 2012. Emerging Contaminants - Perfluorooctane Sulfonate (PFOS) and Perfluorooctanoic Acid (PFOA). Emerginge Contaminants Fact Sheet - PFOS and PFOA, EPA 505-F-11-002.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、PFAS処理の実効性や効果に優れたPFAS分解細菌カプセル及びそのPFAS処理方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るPFAS分解細菌カプセルは、PFAS分解細菌と、前記PFAS分解細菌を内包する生分解性ポリマーを含むことを特徴とする。
このようにPFAS分解細菌を生分解性ポリマーに内包、すなわちカプセル内に封入すると、PFAS分解細菌を環境ストレス等から保護でき、他の微生物との競合を避けてPFAS処理系内に長期に保持できる。
【0007】
本発明は、さらに、負荷電膜でコーティングされていてもよい。
ここで、負荷電膜とは、負荷電基を有するポリマー膜をいい、負荷電基はスルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、フェノール基等が挙げられる。
例えば、前記生分解性ポリマーはアルギン酸類であり、前記負荷電膜はスルホン酸基を有するポリマー膜であってもよい。
例えば、スルホン酸基を有するポリマーとして、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルホン等が挙げられる。
このような負荷電膜がPFASを吸着することで、生分解性ポリマーに内包されたPFAS分解細菌が負荷電膜に吸着したPFASを効率良く分解できる。
【0008】
本発明において、前記PFAS分解細菌はParacoccus属、Hyphomicrobium属、Pseudoxanthomonas indica、Rhizobiaceae属、Achromobacter属、Ochrobactrum属、Micromonosporaceae属、Pandoraea属、Aminobacter属、Herbaspirillum属、Rhizobiales属、Pseudomonas viridiflava、Dokdonella属、Alphaproteobacteria属及びAlcaligenaceae属からなる群から選択される1種以上であってもよい。
例えば、活性汚泥から集積した細菌群であってもよい。
【0009】
本発明の一態様として、請求項1~4のいずれかに記載のPFAS分解細菌カプセルを、PFASを含む処理対象水に投入する、PFAS処理方法が挙げられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るPFAS分解細菌カプセルは、外部からの微生物汚染や環境ストレス等からPFAS分解細菌を保護し、PFAS分解細菌によるPFAS分解の実効性が高く、効果的にPFASを処理できる。
例えば、PFASを含む海水や河川水、水道水等にPFAS分解細菌カプセルを投入することで、PFASを処理してもよい。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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