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公開番号2024074574
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-31
出願番号2022185833
出願日2022-11-21
発明の名称副甲状腺ホルモン分泌促進剤
出願人国立大学法人金沢大学
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類A23L 33/15 20160101AFI20240524BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】ビタミンなどの栄養素を有効成分として用いた副甲状腺ホルモン分泌促進剤の提供。
【解決手段】ビタミンB1及びビタミンB12からなる群から選択される少なくとも1つを含む副甲状腺ホルモン分泌促進剤、例えば、ビタミンB1を含む腎機能正常対象のための副甲状腺ホルモン分泌促進剤、及びビタミンB12を含む腎機能低下対象のための副甲状腺ホルモン分泌促進剤、並びにそれを用いた食品、医薬及び飼料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ビタミンB1及びビタミンB12からなる群から選択される少なくとも1つを含む、副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
ビタミンB1を含む、腎機能正常対象のための、請求項1に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
【請求項3】
腎機能正常対象が、60mL/分/1.73m

以上の推算糸球体濾過量(eGFR)を示すヒトである、請求項2に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
【請求項4】
腎機能正常対象における血中副甲状腺ホルモン濃度低下の予防又は治療のための、請求項2に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
【請求項5】
ビタミンB12を含む、腎機能低下対象のための、請求項1に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
【請求項6】
腎機能低下対象が、60mL/分/1.73m

未満の推算糸球体濾過量(eGFR)を示すヒトである、請求項5に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
【請求項7】
腎機能低下対象における血中副甲状腺ホルモン濃度低下の予防又は治療のための、請求項5に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
【請求項8】
前記対象が副甲状腺機能低下症及び無形成骨からなる群から選択される少なくとも1つを呈する、請求項4又は7に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
【請求項9】
請求項1に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤を含む、副甲状腺ホルモン分泌促進のための食品。
【請求項10】
請求項1に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤を含む、副甲状腺ホルモン分泌促進のための医薬。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、副甲状腺ホルモン分泌促進剤に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone; PTH)は、生体内のカルシウム・リン代謝を制御する上で中心的役割を果たすホルモンの1つである。副甲状腺機能低下症では、PTHの分泌が低下することにより、PTHの作用が低減し、低カルシウム血症や高リン血症がもたらされ、主に低カルシウム血症による症状が問題となる。現在、低カルシウム血症による諸症状に対する治療法として、血中カルシウム濃度を上昇させるために活性型ビタミンD3製剤が主として使用されている。その治療のため、当該製剤に加えてカルシウム製剤が併用される場合もある。しかし、これらの治療は、病因に基づく治療法ではなく、PTH低下を改善できるわけではない。またそれらの従来の治療法は、高カルシウム血症や高カルシウム尿症、腎石灰化、尿路結石、腎機能障害などの有害事象を惹起する場合があることも知られている。
【0003】
腎臓はPTHなどのホルモンの調節を受けてカルシウムやリンを尿中に排泄する一方、活性型ビタミンDを産生し、腸管でのカルシウム吸収や骨代謝の維持にも関与している。慢性腎臓病(CKD)患者においては、活性型ビタミンDの低下やリンの蓄積に伴い、様々な骨病変やミネラル代謝異常を生じることが知られている。腎機能低下の際に骨ミネラル代謝異常(CKD-MBD)として生じる腎性骨異栄養症の中には、無形成骨(adynamic bone disease; ABD)と呼ばれる病態が存在する。近年、腎性骨異栄養症のうち無形成骨の有病率が相対的に増加している。無形成骨は、典型的にはカルシウムやビタミンDの過剰摂取によるPTH過剰抑制によって惹起される、PTHの分泌低下やPTHに対する骨の反応性低下(抵抗性)を主因とする骨障害であり、骨の代謝回転の著しい低下を伴う。慢性腎臓病患者における無形成骨の治療では、PTHの分泌を増加させることを目的として、カルシウム非含有リン吸着剤の使用や、活性型ビタミンD3製剤の減量又は中止といった薬剤調整が行われている。
【0004】
特許文献1は、活性型ビタミンD3の代謝物1α,25-ジヒドロキシビタミンD3-26,23-ラクトンの誘導体である(23S)-1α-ヒドロキシ-27-ノル-25-メチレンビタミンD3-26,23-ラクトンを有効成分として含有する、経口投与可能な副甲状腺ホルモン産生促進剤及び副甲状腺機能低下症の治療剤を開示している。
【0005】
PTH制御とビタミンDの関連については多くの報告がある一方、ビタミンD以外のビタミンとPTHとの関係はほとんど知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平11-35470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ビタミンなどの栄養素を有効成分として用いた副甲状腺ホルモン分泌促進剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ビタミンB1摂取量増加及びビタミンB12摂取量増加が、それぞれ、腎機能正常条件下及び腎機能低下条件下で血中副甲状腺ホルモン(PTH)濃度の増加と相関することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下を包含する。
[1]ビタミンB1及びビタミンB12からなる群から選択される少なくとも1つを含む、副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
[2]ビタミンB1を含む、腎機能正常対象のための、上記[1]に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
[3]腎機能正常対象が、60mL/分/1.73m

以上の推算糸球体濾過量(eGFR)を示すヒトである、上記[2]に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
[4]腎機能正常対象における血中副甲状腺ホルモン濃度低下の予防又は治療のための、上記[2]又は[3]に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
[5]ビタミンB12を含む、腎機能低下対象のための、上記[1]に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
[6]腎機能低下対象が、60mL/分/1.73m

未満の推算糸球体濾過量(eGFR)を示すヒトである、上記[5]に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
[7]腎機能低下対象における血中副甲状腺ホルモン濃度低下の予防又は治療のための、上記[5]又は[6]に記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
[8]前記対象が副甲状腺機能低下症及び無形成骨からなる群から選択される少なくとも1つを呈する、上記[2]~[7]のいずれかに記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤。
[9]上記[1]~[8]のいずれかに記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤を含む、副甲状腺ホルモン分泌促進のための食品。
[10]上記[1]~[8]のいずれかに記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤を含む、副甲状腺ホルモン分泌促進のための医薬。
[11]上記[1]、[2]及び[5]のいずれかに記載の副甲状腺ホルモン分泌促進剤を含む、副甲状腺ホルモン分泌促進のための飼料。
[12]i)前記副甲状腺ホルモン分泌促進剤がビタミンB1を含み、腎機能正常対象における副甲状腺ホルモン分泌促進のためのものである、及び/又はii)前記副甲状腺ホルモン分泌促進剤がビタミンB12を含み、腎機能低下対象における副甲状腺ホルモン分泌促進のためのものである、上記[9]に記載の食品。
[13]i)前記副甲状腺ホルモン分泌促進剤がビタミンB1を含み、腎機能正常対象における副甲状腺ホルモン分泌促進のためのものである、及び/又はii)前記副甲状腺ホルモン分泌促進剤がビタミンB12を含み、腎機能低下対象における副甲状腺ホルモン分泌促進のためのものである、上記[10]に記載の医薬。
[14]i)前記副甲状腺ホルモン分泌促進剤がビタミンB1を含み、腎機能正常対象における副甲状腺ホルモン分泌促進のためのものである、及び/又はii)前記副甲状腺ホルモン分泌促進剤がビタミンB12を含み、腎機能低下対象における副甲状腺ホルモン分泌促進のためのものである、上記[11]に記載の飼料。
[15]経口投与用の、上記[10]又は[13]に記載の医薬。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、腎機能の状態に応じて血中PTH濃度を効果的に高めるのに有用な副甲状腺ホルモン分泌促進剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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