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公開番号2024047508
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022165053
出願日2022-09-26
発明の名称甘草臭の低減方法
出願人池田食研株式会社
代理人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20240329BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】 本発明は、煩雑な工程無しに、甘草臭を低減する方法、甘草臭が低減した甘草抽出物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 発明者は、甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下での酵母菌体反応により、甘草臭を低減できることを見出し、本発明を完成した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下で酵母菌体と反応させることにより、甘草臭を低減させることを特徴とする、甘草臭の低減方法。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
菌体との反応時間が24時間未満である、請求項1記載の甘草臭の低減方法。
【請求項3】
甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下で酵母菌体と反応させることにより、甘草臭を低減させた菌体反応液を加熱処理し、甘草臭が抑えられた甘草抽出物を得ることを特徴とする、甘草抽出物の製造方法。
【請求項4】
菌体との反応時間が24時間未満である、請求項3記載の甘草抽出物の製造方法。
【請求項5】
加熱処理した菌体反応液をpH5.0以下に調整後、固液分離して液部を回収することを特徴とする、請求項3又は4記載の甘草抽出物の製造方法。
【請求項6】
加熱処理した菌体反応液を、β-グルコシダーゼ活性を有する酵素で酵素処理することを特徴とする、請求項3又は4記載の発酵甘草抽出物の製造方法。
【請求項7】
甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下で酵母菌体と反応させてなる、甘草臭が抑えられた甘草抽出物。
【請求項8】
グリチルリチンを実質的に含まない、請求項7記載の甘草抽出物。
【請求項9】
リクイリチンよりリクイリチゲニンを多く含む、請求項7又は8記載の甘草抽出物。
【請求項10】
請求項7又は8記載の甘草抽出物を含む飲食品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、甘草臭を低減する方法、甘草臭を低減した甘草抽出物及びその製造方法等に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
甘草は、マメ科Glycyrrhiza属の多年草で、その根及びストロン(茎の一型)が生薬や甘味料として利用されている他、フラボノイド成分が抗酸化剤として有用であることが知られている。一方で、甘草には甘草臭と呼ばれる特有の臭気があるため、飲食品等として利用する際に支障をきたすことがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、甘草抽出物を溶媒油に溶かして分子蒸留することで臭気成分を含まない、抗酸化性・抗菌性物質を製造する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭62-223291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、煩雑な工程無しに、甘草臭を低減する方法、甘草臭が低減した甘草抽出物及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明者は、甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下での酵母菌体反応により、甘草臭を低減できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[10]の態様に関する。
[1]甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下で酵母菌体と反応させることにより、甘草臭を低減させることを特徴とする、甘草臭の低減方法。
[2]菌体との反応時間が24時間未満である、[1]記載の甘草臭の低減方法。
[3]甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下で酵母菌体と反応させることにより、甘草臭を低減させた菌体反応液を加熱処理し、甘草臭が抑えられた甘草抽出物を得ることを特徴とする、甘草抽出物の製造方法。
[4]菌体との反応時間が24時間未満である、[3]記載の甘草抽出物の製造方法。
[5]加熱処理した菌体反応液をpH5.0以下に調整後、固液分離して液部を回収することを特徴とする、[3]又は[4]記載の甘草抽出物の製造方法。
[6]加熱処理した菌体反応液を、β-グルコシダーゼ活性を有する酵素で酵素処理することを特徴とする、[3]又は[4]記載の甘草抽出物の製造方法。
[7]甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下で酵母菌体と反応させてなる、甘草臭が抑えられた甘草抽出物。
[8]グリチルリチンを実質的に含まない、[7]記載の甘草抽出物。
[9]リクイリチンよりリクイリチゲニンを多く含む、[7]又は[8]記載の甘草抽出物。
[10][7]又は[8]記載の甘草抽出物を含む飲食品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によって、酵母菌体と反応させることにより、簡便に甘草抽出物の甘草臭を低減させることができ、甘草臭が抑えられた甘草抽出物を提供できる。また、甘草臭が抑えられた甘草抽出物を提供することで、甘草抽出物の幅広い利用が可能になり、該甘草抽出物を添加することで、付加価値の高い飲食品を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明では、甘草又は甘草抽出物の少なくとも一つを水存在下で酵母菌体と反応させることで、甘草臭を低減させることができ、甘草臭が抑えられた甘草抽出物を得ることができる。好気条件下で菌体反応を行うのが好ましく、菌体反応後に、加熱処理を行うのが好ましく、さらに、加熱処理後にpHを5.0以下に調整後、固液分離して液部を回収することで、該甘草抽出物中のグリチルリチンを低減するのが好ましく、また、β-グルコシダーゼ活性を有する酵素を添加して酵素処理することで、リクイリチンよりリクイリチゲニンを多く含む甘草抽出物とするのが好ましい。
【0010】
本発明に記載の甘草の品種としては、
Glycyrrhiza uralensis

G.glabra

G.inflata
等が挙げられ、これらの根や根茎等を用いることができる。酵素処理に用いる甘草は、甘草原料の粗砕物、粉末等若しくは抽出残渣を使用でき、又は甘草原料から水、有機溶媒若しくはそれらの混合物を用いて抽出した甘草抽出物でもよく、甘草及び甘草抽出物の混合物でもよく、前記各種の乾燥品を用いてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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