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公開番号2024048064
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022153910
出願日2022-09-27
発明の名称香味付与組成物
出願人長谷川香料株式会社
代理人
主分類A23L 27/00 20160101AFI20240401BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】バニラ香味付与組成物の香味をバニラの天然感高級感、および/またはバニラエキス感のある良質な香味に改善する新規なバニラ香味付与組成物用香味改善剤、バニラの天然感高級感、および/またはバニラエキス感のある良質な香味を有するバニラ風味飲食品用香味付与組成物、ならびに当該香味付与組成物を含有させたバニラ風味飲食品を提供する。
【解決手段】下記A群から選択される1種または2種以上の化合物からなる、バニラ香味付与組成物用香味改善剤。
(A群)エチルフルフリルエーテル、ベンジルエチルエーテル、sec-ブチルエチルエーテル、プレニルエチルエーテル、ジベンジルエーテル、フルフリルメチルエーテル、ベンジルメチルエーテル
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記A群から選択される1種または2種以上の化合物からなる、バニラ香味付与組成物用香味改善剤。
(A群)エチルフルフリルエーテル、ベンジルエチルエーテル、sec-ブチルエチルエーテル、プレニルエチルエーテル、ジベンジルエーテル、フルフリルメチルエーテル、ベンジルメチルエーテル
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
下記A群から選択される1種または2種以上の化合物を有効成分として含有する、バニラ風味飲食品用香味付与組成物。
(A群)エチルフルフリルエーテル、ベンジルエチルエーテル、sec-ブチルエチルエーテル、プレニルエチルエーテル、ジベンジルエーテル、フルフリルメチルエーテル、ベンジルメチルエーテル
【請求項3】
請求項2に記載のバニラ風味飲食品用香味付与組成物を含有する、バニラ風味飲食品。
【請求項4】
請求項3に記載のバニラ風味飲食品において、
前記バニラ風味飲食品の全質量を基準として、前記化合物の濃度が0.01ppt以上10ppm未満の範囲となる、バニラ風味飲食品。
【請求項5】
下記A群から選択される1種または2種以上の化合物をバニラ香味付与組成物に添加する工程を含む、バニラ香味付与組成物の香味改善方法。
(A群)エチルフルフリルエーテル、ベンジルエチルエーテル、sec-ブチルエチルエーテル、プレニルエチルエーテル、ジベンジルエーテル、フルフリルメチルエーテル、ベンジルメチルエーテル
【請求項6】
請求項5に記載のバニラ香味付与組成物の香味改善方法において、
前記工程では、前記バニラ香味付与組成物の全質量を基準として、前記化合物の濃度が0.01ppb以上1%未満の範囲となるように、前記化合物を前記バニラ香味付与組成物に添加する、バニラ香味付与組成物の香味改善方法。
【請求項7】
下記A群から選択される1種または2種以上の化合物を有効成分として含有する香味付与組成物を、飲食品に添加する工程を含み、
前記香味付与組成物がバニラ香味付与組成物である、および/または、前記飲食品がバニラ風味飲食品である、飲食品の香味改善方法。
(A群)エチルフルフリルエーテル、ベンジルエチルエーテル、sec-ブチルエチルエーテル、プレニルエチルエーテル、ジベンジルエーテル、フルフリルメチルエーテル、ベンジルメチルエーテル
【請求項8】
請求項7に記載の飲食品の香味改善方法において、
前記工程では、前記飲食品の全質量を基準として、前記化合物の濃度が0.01ppt以上10ppm未満の範囲となるように、前記香味付与組成物を前記飲食品に添加する、飲食品の香味改善方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、香味改善剤、香味付与組成物、飲食品および香味改善方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
バニラはラン科バニラ属の蔓性植物であり、その長さは最大で60メートルにも達することがある。また、果実も長さ15~20センチ程度のインゲン豆のような形状である。この果実であるグリーンバニラビーンズはそのままでは香気を有さないが、長期間での樹上での成熟工程および、発酵・乾燥を繰り返すキュアリングを行うことにより、独特の甘い香りを有するようになる。
【0003】
このキュアリング工程後のバニラビーンズ(種子およびさやの両方を含む。以下同じ。)から抽出される香料は、主成分であるバニリンを初めとする多くの香気成分(アニスアルデヒド、4-ヒドロキシベンズアルデヒド、バニリルエチルエーテルなど)を含有しており、それらの香りが複雑に絡み合った独特の甘い芳香を有する。そのためバニラビーンズから抽出される香料は、オイゲノールやグアヤコール等を原料とする化学合成や、リグニンの分解等により製造される安価な合成バニリンでは得られない芳香を必要とする高級菓子、香粧品等に広く用いられている。
【0004】
しかしながら、このキュアリング等の工程は、一般的に6~12ヶ月という長い熟成時間を要するうえ、天候や気温等の制約を大きく受けるため、バニラの品質を安定に保つことが困難である。そのため、天然感、高級感および/またはバニラエキス感のあるバニラエキスを安定した品質で効率良く得ることは非常に困難であり、香料化合物をバニラエキスに添加することにより、バニラ香味付与組成物(バニラフレーバー)の香気の品質を安定的に供給することが求められている。
【0005】
この点、オイゲノールやグアヤコール等を原料とする合成化合物やリグニンの発酵等により製造される合成バニリンを主体とするバニラ香味付与組成物は、安価であり安定供給も可能である。このようなバニラ香味付与組成物の例として、非特許文献1の表-3には特許出願されたバニラ系合成香料が例示されている。また、特許文献1には、3-エトキシ-4-イソブチリロキシ-ベンズアルデヒドが本物のバニラ抽出物に近いより天然のバニラの香調を示すことが記載されている。さらに、特許文献2には、4-ヒドロキシ-3-メトキシ安息香酸メチル、4-ヒドロキシ-3-エトキシ安息香酸メチルなどが、バニリン自体の香りとは全く異なる、非常に興味深い強いスパイス様又は果実様バニラ香気を発散することが記載されている。またさらに、特許文献3には、β-ダマセノンがバニラ香料組成物にドライフルーツ様香気を付与することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3574744号公報
特許第3934694号公報
特開2014-169393号公報
【非特許文献】
【0007】
特許庁公報 周知・慣用技術集(香料)第II部食品用香料p348-366.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、非特許文献1および特許文献1~3に記載の化合物ではバニラ香味付与組成物が有する香味を、バニラの天然感、高級感および/またはバニラエキス感のある良質な香味に改善するには十分ではなかった。
【0009】
本発明の目的は、上記の従来技術における課題を解決し、バニラ香味付与組成物の香味をバニラの天然感、高級感および/またはバニラエキス感のある良質な香味に改善する新規なバニラ香味改善剤、バニラの天然感、高級感および/またはバニラエキス感のある良質な香味を有するバニラ風味飲食品用香味付与組成物、ならびに当該香味付与組成物を含有させたバニラ風味飲食品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定のエーテルがバニラ香味付与組成物にバニラの天然感(熟成感を含む様々な香りが複雑に絡み合ったバニラ独特の甘い香味を包含する感覚が例示されるがこれに限定されない。)、高級感(品質の高いバニラビーンズが使用されているような感覚が例示されるがこれに限定されない。)および/またはバニラエキス感(バニラエキスが有する天然物特有の複雑な深みが例示されるがこれに限定されない。)、より具体的には洋酒感(ウイスキー、ウォッカ、ジン、ビタース、ブランデー、ラム、リキュール等を想起させる感覚が例示されるがこれに限定されない)、甘い香味、熟成感(キュアリング等の工程で十分に時間をかけて熟成させたバニラビーンズが使用されているような感覚が例示されるがこれに限定されない。)、濃厚感(バニラビーンズが豊富に含まれるような感覚が例示されるがこれに限定されない。)および/またはキュアリングを経たバニラビーンズのさや感(以下単に「さや感」という場合がある。)などの良質な香味を付与乃至増強し、バニラ香味付与組成物の香味を改善することを見出し、本願に係る発明を完成するに至った。また本発明者らは、同じく特定のエーテルを有効成分として含有する香味付与組成物がバニラ風味飲食品にバニラの天然感、高級感および/またはバニラエキス感、より具体的には洋酒感、甘い香味、熟成感、濃厚感および/またはキュアリングを経たバニラビーンズのさや感などの良質な香味を付与乃至増強し、バニラ風味飲食品の香味を改善することを見出し、本願に係る発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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