TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024053761
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160164
出願日2022-10-04
発明の名称チョコレート類
出願人不二製油株式会社
代理人
主分類A23G 1/36 20060101AFI20240409BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】チョコレート類用油脂組成物に係る発明の配合を主たる解決手段として、トランス脂肪酸含量の低減を実現しながら、チョコレート類に必要とされる、風味、くちどけ、固化速度、ブルーム耐性といった要素を十分に加味した品質上優れたチョコレート類を、幅広いチョコレート類の軟化点で提供すること。
【解決手段】本発明により、特定のチョコレート類用油脂を複数組み合わせて使用することで、トランス脂肪酸含有量の低減を実現しながら、テンパリング操作が不要で、風味、くちどけ、固化速度、ブルーム耐性に優れるチョコレート類を提供することができる。また、特定のチョコレート類用油脂を適切に組み合わせることにより、幅広いチョコレート類の軟化点を有する、該チョコレート類を得ることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
軟化点が32~37℃であるチョコレート類であって、該チョコレート類中に、以下(a-1)~(a-6)の構成を満たすランダム化されたトリグリセリド組成であるチョコレート類用油脂Aを5~50質量%含み、かつココアバターを2~30質量%含み、かつ乳脂肪を20質量%以下含み、かつソルビタントリステアレートを0.1~2質量%含む、チョコレート類。
(a-1)構成脂肪酸組成中、炭素数6~18の飽和脂肪酸の含有量が80~99質量%
(a-2)構成脂肪酸組成中、ラウリン酸の含有量が30~40質量%
(a-3)構成脂肪酸組成中、ベヘン酸の含有量が0.5~5質量%
(a-4)構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸の含有量が0.5~15質量%
(a-5)構成脂肪酸組成中、トランス脂肪酸の含有量が5質量%以下
(a-6)構成脂肪酸組成中、パルミチン酸/ステアリン酸比が1~2
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
軟化点が30~37℃であるチョコレート類であって、該チョコレート類中に、以下(a-1)~(a-6)の構成を満たすランダム化されたトリグリセリド組成であるチョコレート類用油脂Aと、以下(b-1)~(b-2)の構成を満たすランダム化されたトリグリセリド組成であるチョコレート類用油脂Bを含有し、チョコレート類用油脂Aとチョコレート類用油脂Bの質量比が99:1~25:75である、チョコレート類。
(a-1)構成脂肪酸組成中、炭素数6~18の飽和脂肪酸の含有量が80~99質量%
(a-2)構成脂肪酸組成中、ラウリン酸の含有量が30~40質量%
(a-3)構成脂肪酸組成中、ベヘン酸の含有量が0.5~5質量%
(a-4)構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸の含有量が0.5~15質量%
(a-5)構成脂肪酸組成中、トランス脂肪酸の含有量が5質量%以下
(a-6)構成脂肪酸組成中、パルミチン酸/ステアリン酸比が1~2
(b-1)構成脂肪酸組成中、パルミチン酸の含有量が20質量%以上
(b-2)構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸の含有量が25質量%以上
【請求項3】
ココアバターをチョコレート類中に2~30質量%含む、請求項2記載のチョコレート類。
【請求項4】
ソルビタントリステアレートをチョコレート類中に0.1~2質量%含む、請求項2又は請求項3記載のチョコレート類。
【請求項5】
軟化点が30~37℃であるチョコレート類であって、該チョコレート類中に、以下(a-1)~(a-6)の構成を満たすランダム化されたトリグリセリド組成であるチョコレート類用油脂Aと、以下(c-1)~(c-2)の構成を満たす液状油脂Cを含有し、チョコレート類用油脂Aと液状油脂Cの質量比が99:1~70:30である、チョコレート類。
(a-1)構成脂肪酸組成中、炭素数6~18の飽和脂肪酸の含有量が80~99質量%
(a-2)構成脂肪酸組成中、ラウリン酸の含有量が30~40質量%
(a-3)構成脂肪酸組成中、ベヘン酸の含有量が0.5~5質量%
(a-4)構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸の含有量が0.5~15質量%
(a-5)構成脂肪酸組成中、トランス脂肪酸の含有量が5質量%以下
(a-6)構成脂肪酸組成中、パルミチン酸/ステアリン酸比が1~2
(c-1)ヨウ素価60以上である
(c-2)20℃SFC%が10%以下である
【請求項6】
ココアバターをチョコレート類中に2~30質量%含む、請求項5記載のチョコレート類。
【請求項7】
ソルビタントリステアレートをチョコレート類中に0.1~2質量%含む、請求項5又は請求項6記載のチョコレート類。
【請求項8】
軟化点が33~40℃であるチョコレート類であって、該チョコレート類中に、以下(a-1)~(a-6)の構成を満たすランダム化されたトリグリセリド組成であるチョコレート類用油脂Aと、以下(d-1)~(d-6)の構成を満たすランダム化されたトリグリセリド組成であるチョコレート類用油脂Dを含有し、チョコレート類用油脂Aとチョコレート類用油脂Dの質量比が99:1~60:40である、チョコレート類。
(a-1)構成脂肪酸組成中、炭素数6~18の飽和脂肪酸の含有量が80~99質量%
(a-2)構成脂肪酸組成中、ラウリン酸の含有量が30~40質量%
(a-3)構成脂肪酸組成中、ベヘン酸の含有量が0.5~5質量%
(a-4)構成脂肪酸組成中、不飽和脂肪酸の含有量が0.5~15質量%
(a-5)構成脂肪酸組成中、トランス脂肪酸の含有量が5質量%以下
(a-6)構成脂肪酸組成中、パルミチン酸/ステアリン酸比が1~2
(d-1)構成脂肪酸組成中の不飽和脂肪酸の含有量が、0.5~15質量%
(d-2)構成脂肪酸組成中のパルミチン酸/ステアリン酸比が、2以下
(d-3)構成脂肪酸組成中のラウリン酸/ステアリン酸比が、1.9以下
(d-4)構成脂肪酸組成中のステアリン酸の含有量が、20~45質量%
(d-5)35℃のSFC%が30%以上
(d-6)45℃のSFC%が20%以下
【請求項9】
ココアバターをチョコレート類中に2~30質量%含む、請求項8記載のチョコレート類。
【請求項10】
ソルビタントリステアレートをチョコレート類中に0.1~2質量%含む、請求項8又は請求項9記載のチョコレート類。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チョコレート類に関する。より詳しくは、テンパリング操作を必要としないチョコレート類用油脂を使用する、チョコレート類に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ココアバター代用脂として広く利用されているハードバターは、固化・成型時に温調操作を実施するテンパリング型ハードバターと、温調操作を実施しない非テンパリング型ハードバターに大別される。テンパリング型ハードバターは、ココアバター中に多く含有されるSUS型トリグリセリド(S:炭素数16~18の飽和脂肪酸、U:炭素数18の一価不飽和脂肪酸)を多く含み、ココアバターと類似の性質物性を持つ。そのためココアバターとの相溶性が高く、またココアバターと類似の食感が得られるが、テンパリング操作には厳密な温度制御が必要となるため、省略することが望まれている。
【0003】
一方、非テンパリング型ハードバターは、煩雑なテンパリング操作を必要としないことから、パンや洋菓子などとチョコレート類を組み合わせた様々な組み合わせ食品に好適に使用することができ、トランス脂肪酸型ハードバターや、エステル交換・分別型ハードバター、さらにラウリン酸型ハードバターに大別することができる。
【0004】
非テンパリング型ハードバターのうち、大豆油や菜種油などの液状油を水素添加して得られるトランス酸型ハードバターは、良好な口溶けやココアバターとの高い相溶性から広く利用されてきた。しかし近年、トランス脂肪酸の健康に及ぼすリスクを低減すべきという意見も一部にあり、トランス脂肪酸を含まない低トランス脂肪酸型ハードバターが市場から望まれることもある。
【0005】
前述のように低トランス酸型ハードバターが望まれる中で近年、エステル交換・分別型ハードバターの開発が進められている(特許文献1~4)。このエステル交換・分別型ハードバターは、トランス脂肪酸含量が極めて低い原料油脂、例えば大豆油や菜種油の極度硬化油や、パーム油などの固形脂を原料として化学的に、もしくは酵素的にエステル交換を実施した後に、分別を実施することで良好な口溶けを有するものである。しかし、その製造法の複雑さからコストが高く、より安価なハードバターが望まれている。
【0006】
ラウリン酸型ハードバターは、ラウリン酸を多く含むトリグリセリドを豊富に含む油脂を原料として古くから製造されており、パーム核油分別硬質油やヤシ油が例示できる。これらはココアバターと極めて類似した食感や物性が得られ、艶も良好であるなど様々な利点があるが、保存中にはブルームやグレーニングが激しく発現するため、カカオ分やココアバターを多く配合できない。
【0007】
トランス酸含有量が低く、ラウリン系油脂を含有するチョコレート類用油脂組成物に関して、特許文献5~9が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特表2005-507028号公報
特表2010-532802号公報
特開2007-319043号公報
国際公開第2011/138918号
特開2008-182961号公報
特開2010-142152号公報
特開2010-142153号公報
特開2011-115075号公報
特開2016-116486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
既往の研究において、トランス脂肪酸含有量を低減したチョコレート類用油脂組成物に係る発明は幅広い物性において既に開示がなされている。しかしながら、トランス脂肪酸含有量を低減したチョコレート類については十分な発明が開示されているとは言えない。一方で、市場は多種多様な用途における使用を想定していることから、幅広い軟化点をもつチョコレート類が求められている。
従い、チョコレート類用油脂組成物に係る発明の配合を主たる解決手段として、トランス脂肪酸含量の低減を実現しながら、テンパリング操作が不要で、チョコレート類に必要とされる、風味、くちどけ、固化速度、ブルーム耐性といった要素を十分に加味した品質上優れたチョコレート類を、チョコレート類の軟化点について幅広いバリエーションを伴い提供できる技術は、市場から大いに期待されるものであった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、特定の脂肪酸組成とランダム化されたトリグリセリド組成を有する、特定のチョコレート類用油脂を必須として含み、その使用態様に応じて、特定のチョコレート類用油脂又は液状油脂を組み合わせてチョコレート類用に使用することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

不二製油株式会社
チョコレート類
14日前
個人
無塩美味しょうゆ
1か月前
個人
ドッグフード
1か月前
池田食研株式会社
風味付与剤
14日前
株式会社金虎
燻製装置
20日前
個人
甘草抽出物
14日前
個人
発酵食品の製造方法
2か月前
昭和産業株式会社
小麦粉
19日前
個人
食品加工装置
3か月前
北勝商事株式会社
ヘルスビタミン
20日前
個人
機能性食カルシウム食パン。
3か月前
不二製油株式会社
チョコレート類
14日前
個人
柿・桃の葉、抹茶十薬飲料。
14日前
池田食研株式会社
風味付与増強剤
今日
竹下産業株式会社
海苔製造機
2か月前
長谷川香料株式会社
香味付与組成物
22日前
松谷化学工業株式会社
ペースト食品
3か月前
森永製菓株式会社
ゼリー食品
1か月前
池田食研株式会社
甘草臭の低減方法
25日前
森永製菓株式会社
油脂性菓子
19日前
池田食研株式会社
乳化処理柑橘果汁
3か月前
亀田製菓株式会社
食品組成物
2か月前
森永製菓株式会社
ゼリー食品
1か月前
オリザ油化株式会社
感冒症状抑制剤
2か月前
個人
体内を還元させる味噌の製造方法
2か月前
株式会社和田機械
ペースト絞り出し機
1か月前
松谷化学工業株式会社
パン粉ミックス
3か月前
個人
栄養補助食品
3か月前
個人
グミキャンディの製造方法
1か月前
北勝商事株式会社
北勝ハーブミックス
1か月前
鈴茂器工株式会社
米飯盛付装置
3か月前
株式会社オーツボ
海苔製造装置
19日前
長谷川香料株式会社
不快香味改善組成物
2か月前
理研ビタミン株式会社
麺類用品質改良剤
2か月前
株式会社CBD
飲み物及び化粧水
3か月前
昭和産業株式会社
ミックス組成物
3か月前
続きを見る