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公開番号2024006224
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-17
出願番号2022106922
出願日2022-07-01
発明の名称ペースト食品
出願人松谷化学工業株式会社
代理人
主分類A23L 29/30 20160101AFI20240110BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】 易嚥下性を目的としてペースト食品を調製する場合、通常、水分含量75~80%となるところ、高栄養(とくに高たんぱく質又は高炭水化物)をも目的としてこれを調製しようとすれば、水分含量はそれより低くなってかたさと付着性が上昇し、嚥下性が悪化する。そこで、本発明の目的は、高栄養でありながらも容易に咀嚼・嚥下できるかたさと付着性を備えたペースト食品を提供することにある。
【解決手段】 高栄養(とくに高たんぱく質又は高炭水化物。たんぱく質にあっては5~40%)となるよう設計したことに起因して低水分となったペースト食品(水分含量75%以下)において、DE18未満の澱粉の分解物、好ましくはヒドロキシプロピル化された澱粉の分解物を5~20%となるよう含有させることにより、上記課題は解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
DE18未満の澱粉の分解物を5~20%含み、水分75%以下及びかたさ10,000N/m

以下であるペースト食品。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
DE18未満のヒドロキシプロピル化された澱粉の分解物を5~20%含み、水分75%以下及びかたさ10,000N/m

以下であるペースト食品。
【請求項3】
たんぱく質を5~40%含む、請求項1又は2記載のペースト食品。
【請求項4】
DE18未満の澱粉の分解物を含んでなる、水分75%以下であるペースト食品のかたさ調整用組成物。
【請求項5】
DE18未満のヒドロキシプロピル化された澱粉の分解物を含んでなる、水分75%以下であるペースト食品のかたさ調整用組成物。
【請求項6】
ペースト食品がたんぱく質を5~40%含むものである、請求項4又は5記載のペースト食品のかたさ調整用組成物。
【請求項7】
かたさ10,000N/m

以下とするための、請求項4又は5記載のペースト食品のかたさ調整用組成物。
【請求項8】
DE18未満の澱粉の分解物をペースト食品中に5~20%となるよう添加し、かたさ10,000N/m

以下とする、ペースト食品のかたさ調整方法。
【請求項9】
DE18未満の澱粉の分解物をたんぱく質5~40%のペースト食品中に5~20%となるよう添加する、かたさ10,000N/m

以下のペースト食品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、咀嚼・嚥下困難者が喫食しやすいペースト食品に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
咀嚼・嚥下困難者(以下、単に嚥下困難者という。)は喫食時に誤嚥しやいため、食事として提供される食材は、舌や歯茎で容易につぶすことができるようミンチ状としたり、飲み込みやすいようペースト状としたり、その分離液が気管に流入しないようゲル化剤でゲル化・ゾル化したりなどの工夫がされる。しかし、易咀嚼性・易嚥下性(以下、単に易嚥下性という。)を目的に食材をミンチ状、ペースト状、ゲル状又はゾル状としても、経時的に又は冷凍解凍などにより離水が生じてこれを誤嚥するため、離水を極力抑える必要がある。
【0003】
また、一方で、嚥下困難者は必然的に食事の摂取量が少なくなり、低栄養状態となりがちなため、少量で十分な栄養素を摂取できる食品形態の設計が重要となる。しかし、例えば、低用量で十分なたんぱく質量を摂取するためにはまずその食品の水分量を減らす(たんぱく質含量を上げる)ことが考えられるが、水分量を減らすと食品は硬くなるばかりか口内付着性が大きくなって誤嚥しやすくなる。そこで、十分な栄養素と容易な咀嚼・嚥下性とを兼ね備えた食品形態の設計を検討する必要がある。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1には、澱粉性食品(粥、うどん)にα-アミラーゼ、ネイティブジェランガム及び寒天を同時に添加し、硬さ500~2000N/m

、付着量3g以下の易嚥下性の澱粉性食品(粥、うどん)を調製する方法が開示され、特許文献2には、たんぱく質性食材、とりわけ肉類・魚類といった繊維性構造を有する食材を蛋白分解酵素で分解し、卵白やゲル化剤を適量配合して加熱凝固させた時の固さが1,000~15,000N/m

、付着性1000J/m

以下、凝集性0.2~0.9となる易嚥下性ゲル状食品が開示されている。
【0005】
しかし、酵素による分解工程が入ると、その分解程度に依存して固さや付着性が異なることとなるためにその微妙な調整が難しく、また、卵白は熱不可逆性の熱凝固ゲルを形成して飲み込み時の感触が好ましくない。そこで、でん粉性又はたんぱく質性の栄養素が豊富でありながらも、酵素分解や熱凝固ゲル化剤を必要としない、簡便な易嚥下性ペースト食品の調製方法が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-271985号公報
特開2014-62号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
易嚥下性のペースト食品を調製する場合、通常、水分含量が75~85%となるところ、高栄養(とりわけ高たんぱく質又は高炭水化物)をも目的としてこれを調製しようとすれば、水分含量はそれより低減し、かたさと付着性が上昇して嚥下性が悪化する。そこで、本発明の目的は、高栄養でありながらも咀嚼・嚥下困難者が容易に嚥下できるかたさと付着性を備えたペースト食品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、高栄養(とりわけ高たんぱく質又は高炭水化物)となるよう設計したことに起因して低水分となったペースト食品(水分含量75%以下)において、DE18未満の澱粉分解物及び/又はヒドロキシプロピル化された澱粉の分解物を5~20%となるよう含有させることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下[1]~[11]からなるものである。
[1]DE18未満の澱粉の分解物を5~20%含み、水分75%以下及びかたさ10,000N/m

以下であるペースト食品。
[2]澱粉の分解物がヒドロキシプロピル化された澱粉の分解物である、前記[1]記載のペースト食品。
[3]たんぱく質を5~40%含む、前記[1]又は[2]に記載のペースト食品。
[4]DE18未満の澱粉の分解物を含んでなる、水分75%以下であるペースト食品のかたさ調整用組成物。
[5]澱粉の分解物がヒドロキシプロピル化された澱粉の分解物である、前記[4]記載のペースト食品のかたさ調整用組成物。
[6]ペースト食品がたんぱく質を5~40%含むものである、前記[4]又は[5]に記載のペースト食品のかたさ調整用組成物。
[7]かたさ10,000N/m

以下とするための、前記[4]~[6]のいずれかに記載のペースト食品のかたさ調整用組成物。
[8]DE18未満の澱粉の分解物をペースト食品中に5~20%となるよう添加し、かたさ10,000N/m

以下とする、ペースト食品のかたさ調整方法。
[9]澱粉の分解物がヒドロキシプロピル化された澱粉の分解物である、前記[8]記載のペースト食品のかたさ調整方法。
[10]DE18未満の澱粉の分解物をたんぱく質5~40%のペースト食品中に5~20%となるよう添加する、かたさ10,000N/m

以下のペースト食品の製造方法。
[11]澱粉の分解物がヒドロキシプロピル化された澱粉の分解物である、前記[10]記載のかたさ10,000N/m

以下のペースト食品の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高栄養でありながらも易嚥下性のペースト食品を簡便に提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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