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公開番号2024058442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165800
出願日2022-10-14
発明の名称芯金入り弾性クローラ
出願人株式会社ブリヂストン
代理人個人
主分類B62D 55/253 20060101AFI20240418BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】ガイド突起の芯金羽部に対するねじり剛性を高めることで、転輪の上下動を抑制して振動低減を図る芯金入り弾性クローラを供する。
【解決手段】地面に沿って配列される転輪5がガイド突起22の頂面22f上を転動する構成の芯金入り弾性クローラ10において、芯金本体21の一対のガイド突起基部21b,21bからクローラ周方向の両方向に脱輪防止突起23A,23B;24A,24Bがそれぞれ突出し、クローラ周方向に突出することで、隣り合う芯金20の対向する芯金本体21に向けて互いに突出した脱輪防止突起23A,24A;23B,24Bどうしがクローラ幅方向に互いに重なり、クローラ幅方向で互いに重なる脱輪防止突起23A,24A;23B,24Bのうち芯金羽部側の脱輪防止突起24A,24Bと芯金羽部21c,21cとを連結するリブ25,25が形成されることを特徴とする。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項１】
無端帯状に形成される弾性材料からなる無端帯状弾性体(11)に、複数の芯金(20)がクローラ周方向に一定の間隔で埋設される芯金入り弾性クローラ(10)であって、
前記芯金(20)のクローラ幅方向に長尺の芯金本体(21)が、駆動スプロケット(2)が係合する中央係合部(21a)と、その中央係合部(21a)の両端に形成される一対のガイド突起基部(21b)と、その一対のガイド突起基部(21b)から互いに反対側側方に延びる一対の芯金羽部(21c)とからなり、
一対の前記ガイド突起基部(21b)からクローラ内周側に一対のガイド突起(22)が突出し、
前記芯金(20)は、少なくとも前記ガイド突起(22)を除き前記無端帯状弾性体(11)の中に埋設され、
地面に沿って配列される転輪(5)が前記ガイド突起(22)の頂面(22f)上を転動する構成の芯金入り弾性クローラ(10)において、
前記芯金本体(21)の一対の前記ガイド突起基部(21b,21b)からクローラ周方向の両方向に脱輪防止突起(23A,23B;24A,24B)がそれぞれ突出し、
クローラ周方向に突出することで、隣り合う前記芯金(20)の対向する前記芯金本体(21)に向けて互いに突出した前記脱輪防止突起(23A,24A;23B,24B)どうしが、クローラ幅方向に互いに重なり、
クローラ幅方向で互いに重なる前記脱輪防止突起(23A,24A;23B,24B)のうち前記芯金羽部側の前記脱輪防止突起(24A,24B)と前記芯金羽部(21c,21c)とを連結するリブ(25,25)が形成されることを特徴とする芯金入り弾性クローラ。
続きを表示（約 560 文字）【請求項２】
前記リブ(25)のクローラ外周側面(25d)は、前記芯金羽部(21c)のクローラ外周側面(21cd)と同じ、または該クローラ外周側面(21cd)よりもクローラ内周側に位置することを特徴とする請求項１に記載の芯金入り弾性クローラ。
【請求項３】
前記リブ(25)は、クローラ内周側に隆起していることを特徴とする請求項１に記載の芯金入り弾性クローラ。
【請求項４】
前記リブ(25)は、前記無端帯状弾性体(11)の前記芯金羽部(21c)のクローラ外周側に埋設されるスチールコード層(30)とクローラ厚み方向で重なることを特徴とする請求項１に記載の芯金入り弾性クローラ。
【請求項５】
一対の前記ガイド突起基部(21b,21b)から一方のクローラ周方向にそれぞれ突出する一対の前記脱輪防止突起(23A,24A;23B,24B)は、互いに突出長が異なることを特徴とする請求項１ないし請求項４のいずれか１項に記載の芯金入り弾性クローラ。
【請求項６】
一対の前記脱輪防止突起(23A,24A;23B,24B)の互いの突出長の差(D1,D2)は、芯金の埋設ピッチ(P)の１５％以下であることを特徴とする請求項５に記載の芯金入り弾性クローラ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、無端帯状の無端帯状弾性体にクローラ周方向に複数の芯金が埋設される芯金入り弾性クローラに関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
芯金のクローラ幅方向に長尺の芯金本体は、中央部と、その中央部の両端にクローラ内周側に突出する一対のガイド突起が形成される一対のガイド突起基部と、その一対のガイド突起基部から両側方に延びる一対の芯金羽部とからなる。
地面に沿って配列される転輪がガイド突起の頂面上を転動する構成の芯金入り弾性クローラが知られているが、中でも隣り合う芯金どうしのクローラ幅方向の横ずれが原因で脱輪するのを防止するために、芯金本体からクローラ周方向に脱輪防止突起を突出させた例（例えば、特許文献１等）がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００５－２１２７４１号公報
【０００４】
特許文献１に係る転輪がガイド突起の頂面上を転動する構成の芯金入り弾性クローラは、芯金のクラーラ幅方向に長尺の芯金本体に一対のガイド突起がクローラ内周側に突出しているとともに、一対のガイド突起の突起基部から一対の外れ防止突起（脱輪防止突起）がクローラ周方向に突出している。
【０００５】
そして、隣り合う芯金の対向する芯金本体に向けて互いに突出した一対の外れ防止突起どうしがクローラ幅方向に互いに重なり、隣り合う芯金の間で互いにクローラ幅方向の横ずれを抑制している。
また、対向する芯金本体に向けて互いに突出した一対の外れ防止突起は、クローラ厚み方向でも一部が互いに重なり、重なった外れ防止突起どうしがクローラ厚み方向の揺動を抑制し合うので、隣り合う芯金の間で互いにガイド突起のクローラ周方向の揺動（回動）が抑制される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
地面に沿って配列される転輪がガイド突起の頂面上を転動する構成の芯金入り弾性クローラにおいて、転輪は、芯金のガイド突起の頂面上を、ガイド突起のクローラ回動方向で下流側端部から中央を経て上流側端部に転動する。
【０００７】
転輪が下流側端部にあるときは、ガイド突起の下流側端部に押圧力が加わり、地面に弾性クローラを押し付けて地面にほぼ平行に保たれている芯金の芯金羽部に対してガイド突起がねじれ回動してガイド突起の下流側端部が押し下げられる。
転輪がガイド突起の中央にあるときは、ガイド突起の中央に押圧力が加わるので、ガイド突起がねじれ回動せず、ガイド突起が押し下げられない。
転輪がガイド突起の中央を経て上流側端部に至ると。ガイド突起の上流側端部に押圧力が加わり、ガイド突起が芯金羽部に対してねじれ回動してガイド突起の上流側端部が押し下げられる。
【０００８】
したがって、転輪は、芯金のガイド突起の頂面上を転動する過程で、ガイド突起の下流側端部で下流側端部を押し下げ、上流側端部で上流側端部を押し下げるので、ガイド突起がその頂部をクローラ周方向に揺動し、転輪自体が上下動する。
転輪の上下動は、振動を生じさせる。
【０００９】
特許文献１に係る芯金入り弾性クローラは、対向する芯金本体に向けて互いに突出した外れ防止突起は、クローラ厚み方向でも一部が互いに重なっており、隣り合う芯金の間で互いにガイド突起の頂部のクローラ周方向の揺動が抑制されている。
【００１０】
しかし、転輪がガイド突起から隣りのガイド突起に乗り移る際には、両ガイド突起の各々の上流側端部と下流側端部の双方に乗るときがあり、このとき各々の上流側端部と下流側端部を同時に押し下げることになり、対向する芯金本体に向けて互いに突出した外れ防止突起がクローラ厚み方向でも一部が互いに重なっていても、重なった外れ防止突起の双方の重なり部が押し下げられることになり、互いにガイド突起の頂部のクローラ周方向の揺動を抑制することはできない。
したがって、転輪の上下動は抑制されることなく、振動を生じさせる。
そのため機体自体にも走行振動の悪化を生じさせてしまう。
（【００１１】以降は省略されています）

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