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公開番号2024058213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165435
出願日2022-10-14
発明の名称再粘着制御装置、再粘着制御方法、およびプログラム
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60L 15/20 20060101AFI20240418BHJP(車両一般)
要約【課題】空転または滑走が発生したときに駆動輪を路面に再粘着させるとともに、駆動輪と路面との粘着力を高い状態で維持することができる再粘着制御装置を提供する。
【解決手段】再粘着制御装置は、車両の駆動輪の路面に対する滑り速度と、滑り閾値および粘着閾値とに基づいて、前記駆動輪が滑り状態であるか粘着状態であるかを判定する滑り状態判定器と、前記滑り状態判定器の判定結果に基づいて、前記駆動輪の駆動力を漸増または漸減する増減信号を出力し、前記駆動輪と前記路面との粘着力最大値を通るリミットサイクルを発生させるリミットサイクル発生器と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車両の駆動輪の路面に対する滑り速度と、滑り閾値および粘着閾値とに基づいて、前記駆動輪が滑り状態であるか粘着状態であるかを判定する滑り状態判定器と、
前記滑り状態判定器の判定結果に基づいて、前記駆動輪の駆動力を漸増または漸減する増減信号を出力し、前記駆動輪と前記路面との粘着力最大値を通るリミットサイクルを発生させるリミットサイクル発生器と、
を備える再粘着制御装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記増減信号を位相補償して前記リミットサイクルを前記粘着力最大値の近傍に維持する位相補償器をさらに備える、
請求項1に記載の再粘着制御装置。
【請求項3】
前記リミットサイクルの周期を制限する周期制限器をさらに備える、
請求項1に記載の再粘着制御装置。
【請求項4】
前記周期制限器は、前記滑り状態判定器の判定結果が切り換わってから所定時間を経過していない場合に、前記駆動力の漸増および漸減の切り替えを制限する保持指令を出力し、前記所定時間を経過した場合に前記駆動力の漸増および漸減の切り替えを許可する続行指令を出力し、
前記リミットサイクル発生器は、前記滑り状態判定器の判定結果と、前記周期制限器の保持指令または続行指令と、増減信号の値との組み合わせを定めた決定表に基づいて、出力する前記増減信号を決定する、
請求項3に記載の再粘着制御装置。
【請求項5】
前記車両の速度および前記車両における車輪の路面に対する垂直抗力の少なくともいずれか一方に基づいて、前記駆動力を漸増または漸減する時間変化率、前記滑り閾値、および前記粘着閾値を修正する設定値修正器をさらに備える、
請求項1に記載の再粘着制御装置。
【請求項6】
前記設定値修正器は、
前記車両の速度から前記リミットサイクルの周期および振幅を検出し、
検出した前記周期および前記振幅の少なくとも一方が予め設定した標準値より所定量を超えて変動した場合に、前記標準値からの超過量に比例して前記時間変化率、前記滑り閾値、および前記粘着閾値を修正する、
請求項5に記載の再粘着制御装置。
【請求項7】
前記滑り速度と、前記滑り閾値よりも大きい値である第2の滑り閾値および前記粘着閾値よりも大きい値である第2の粘着閾値とに基づいて、前記駆動輪が滑り状態であるか粘着状態であるかを判定する第2の滑り状態判定器をさらに備え、
前記リミットサイクル発生器は、前記滑り状態判定器の判定結果に基づく増減信号を、前記第2の滑り状態判定器の判定結果に基づいて調節する、
請求項1に記載の再粘着制御装置。
【請求項8】
前記リミットサイクル発生器は、前記駆動輪の駆動力に代えて、前記駆動輪の制動力を漸増または漸減する増減信号を出力する、
請求項1から7の何れか一項に記載の再粘着制御装置。
【請求項9】
車両の駆動輪の路面に対する滑り速度と、滑り閾値および粘着閾値とに基づいて、前記駆動輪が滑り状態であるか粘着状態であるかを判定するステップと、
前記滑り状態判定器の判定結果に基づいて、前記駆動輪の駆動力を漸増または漸減する増減信号を出力し、前記駆動輪と前記路面との粘着力最大値を通るリミットサイクルを発生させるステップと、
を有する再粘着制御方法。
【請求項10】
車両の駆動輪の路面に対する滑り速度と、滑り閾値および粘着閾値とに基づいて、前記駆動輪が滑り状態であるか粘着状態であるかを判定するステップと、
前記滑り状態判定器の判定結果に基づいて、前記駆動輪の駆動力を漸増または漸減する増減信号を出力し、前記駆動輪と前記路面との粘着力最大値を通るリミットサイクルを発生させるステップと、
を再粘着制御装置に実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、再粘着制御装置、再粘着制御方法、およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
車両の加速減速は、車輪(駆動輪)を駆動する内燃機や電動機の動力を加減して行われる。しかし車輪と路面や線路の粘着力は粘着係数μにより制限される。例えば、車輪の垂直抗力がWであるならば、粘着力の最大値はμWである。図15に示すように、粘着係数μは一定値ではなく、車輪の滑り率λに依存し、粘着係数μが最大(極大、ピーク)となる滑り率λがある。滑り率λとは、車輪と路面の周速度差を、駆動側の周速度で除した値である。滑り率λが0と極大値(図15の例ではλ≒0.05)との間(粘着領域)では、滑り率λが増大するにつれて粘着係数μは増大する。一方、滑り率λが極大値より大きい状態(空転領域)では、滑り率λが増大するにつれて粘着係数μは減少する。従って、図15の例では、滑り率を0.05程度にして運転すると、車両の加減速は最大化される。
【0003】
しかし、滑り率λと粘着係数μのグラフは、路面の状態、たとえば乾燥状態か湿潤状態かなどに依存して形状が変わるので、粘着係数μの最大値で運転するためには、最大値を探索することが必要である。そもそも、最大値以前に滑り率λに対応する粘着係数μまたは粘着力を直接的に計ることもできないので、粘着係数μは他の計測値から推定するなどの別の手間がさらに必要となる。もちろん、所望する車両の駆動力が粘着力の最大値より充分に小さければこのような技術は必須ではない。このような技術は、湿潤した路面を加速しながら登板するときのような、粘着力の最大値に近いかまたは瞬間的に粘着力の最大値を超える駆動力が要るときに、最大値に近い駆動力を安定して提供するところに価値がある。
【0004】
特許文献1では、動力装置である電動機の出力トルクと滑り率λの計測値から、滑り率λに対応する粘着係数μを推定している。静的には、電動機の出力トルクは粘着力を超えないから、電動機の出力トルクから粘着係数を推定することは原理的には可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5940290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、例えば車輪が濡れた落ち葉を踏んで粘着係数が変化した瞬間に、濡れた落ち葉に対して適切な粘着係数μの値はわからない。従来技術では、粘着係数μの値を推定するには、トルクと滑り率のデータが収集されるのを待たなければならない。また、従来技術では、粘着係数の推定の演算に時間がかかるので、十分な速応性が得られない。このため、粘着係数の推定値に基づいて車両を制御する従来技術では、濡れた落ち葉を踏んだ場合などのように粘着係数の極大値の急な変化に追随することが困難となり、車輪と路面との粘着力が低下してしまう可能性があった。
【0007】
本開示の目的は、空転または滑走が発生したときに駆動輪を路面に再粘着させるとともに、駆動輪と路面との粘着力を高い状態で維持することができる再粘着制御装置、再粘着制御方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様によれば、再粘着制御装置は、車両の駆動輪の路面に対する滑り速度と、滑り閾値および粘着閾値とに基づいて、前記駆動輪が滑り状態であるか粘着状態であるかを判定する滑り状態判定器と、前記滑り状態判定器の判定結果に基づいて、前記駆動輪の駆動力を漸増または漸減する増減信号を出力し、前記駆動輪と前記路面との粘着力最大値を通るリミットサイクルを発生させるリミットサイクル発生器と、を備える。
【0009】
本開示の一態様によれば、再粘着制御方法は、車両の駆動輪の路面に対する滑り速度と、滑り閾値および粘着閾値とに基づいて、前記駆動輪が滑り状態であるか粘着状態であるかを判定するステップと、前記滑り状態判定器の判定結果に基づいて、前記駆動輪の駆動力を漸増または漸減する増減信号を出力し、前記駆動輪と前記路面との粘着力最大値を通るリミットサイクルを発生させるステップと、を有する。
【0010】
本開示の一態様によれば、プログラムは、車両の駆動輪の路面に対する滑り速度と、滑り閾値および粘着閾値とに基づいて、前記駆動輪が滑り状態であるか粘着状態であるかを判定するステップと、前記滑り状態判定器の判定結果に基づいて、前記駆動輪の駆動力を漸増または漸減する増減信号を出力し、前記駆動輪と前記路面との粘着力最大値を通るリミットサイクルを発生させるステップと、を再粘着制御装置に実行させる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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