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公開番号2024052227
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158804
出願日2022-09-30
発明の名称電動車両
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人開知
主分類B60W 20/00 20160101AFI20240404BHJP(車両一般)
要約【課題】走行モータの回生終了時の電圧の急変を抑制する。
【解決手段】第1発電機に接続された第1直流ラインと、前記第1直流ラインに接続された発電電動機である走行モータと、前記第2発電機に接続された第2直流ラインと、前記第2直流ラインから給電される補機装置と、前記第1直流ラインから前記第2直流ラインに電流を出力するDC/DCコンバータと、前記第2直流ラインの電圧が第1電圧指令値に一致するように前記第2発電機を制御するコントローラとを備えた電動車両において、前記コントローラは、前記走行モータが回生を開始したら、前記DC/DCコンバータを用いて前記第2直流ラインの電圧を前記第1電圧指令値より高くして前記第2発電機の出力を0まで減少させ、前記走行モータが力行を開始したら、前記DC/DCコンバータを用いて前記第2直流ラインの電圧を前記第1電圧指令値より低くして前記第2発電機の出力電流を復帰させる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
原動機と、
前記原動機で駆動される第1発電機及び第2発電機と、
前記第1発電機の交流出力を直流に変換する第1整流回路と、
前記第1整流回路の出力端子に接続された第1直流ラインと、
前記第1直流ラインに接続されたインバータと、
前記インバータに接続され、電動機及び発電機を兼ねる走行モータと、
前記第2発電機の交流出力を直流に変換する第2整流回路と、
前記第2整流回路の出力端子に接続された第2直流ラインと、
前記第2直流ラインの電圧を検出する電圧計と、
前記第2直流ラインからの給電により駆動される補機装置と、
前記第1直流ラインから前記第2直流ラインに電流を出力するDC/DCコンバータと、
前記第2発電機及び前記DC/DCコンバータを制御し、前記電圧計で検出される前記第2直流ラインの電圧が前記補機装置の消費電力に応じた第1電圧指令値に一致するように前記第2発電機を制御する機能を有するコントローラと
を備えた電動車両において、
前記コントローラは、
前記走行モータが発電機としての動作を開始したときに、前記第2発電機を前記第2直流ラインの目標電圧を前記第1電圧指令値に維持するように制御し、前記目標電圧に前記第1電圧指令値より高く設定された第2電圧指令値を設定し、前記DC/DCコンバータを前記電圧計で検出される前記第2直流ラインの電圧を前記第2電圧指令値に上昇させて、前記第2発電機の出力電流を最小0まで減少させるように制御し、
前記走行モータが発電機としての動作を完了したときに、前記第2発電機を前記目標電圧を前記第1電圧指令値に維持するように制御し、前記目標電圧に前記第1電圧指令値より低く設定された第3電圧指令値を設定し、前記DC/DCコンバータを前記電圧計で検出される前記第2直流ラインの電圧を前記第3電圧指令値に降下させて、前記第2発電機の出力電流を増加させるように制御する
ことを特徴とする電動車両。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電動車両において、
前記コントローラは、
前記目標電圧を前記第2電圧指令値に設定した場合、
前記DC/DCコンバータからの電流の出力を開始して前記第2直流ラインの電圧を前記第2電圧指令値に上昇させ、
前記第2直流ラインの電圧を前記第1電圧指令値に一致させるべく、0を下限値として前記第2発電機の出力電流を減少させる一方で、
前記第2発電機の出力電流の減少に応じて前記DC/DCコンバータの出力電流を増加させ、前記第2直流ラインの電圧を前記第2電圧指令値に維持する
ことを特徴とする電動車両。
【請求項3】
請求項2に記載の電動車両において、
前記コントローラは、
前記目標電圧を前記第3電圧指令値に設定した場合、
前記DC/DCコンバータの出力電流を減少させて前記第2直流ラインの電圧を前記第3電圧指令値に降下させ、
前記第2直流ラインの電圧を前記第1電圧指令値に一致させるべく、前記第1電圧指令値を目標値として前記第2発電機の出力電流を増加させる一方で、
前記第2発電機の出力電流の増加に応じて前記DC/DCコンバータの出力電流を減少させ、前記第2直流ラインの電圧を前記第3電圧指令値に維持する
ことを特徴とする電動車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回生制動システムを備えたダンプトラック等の電動車両に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
化石燃料の枯渇や地球環境問題の悪化を背景として、ハイブリッド自動車や電気自動車の普及が進んでいる。これらハイブリッド自動車や電気自動車の分野では、走行モータが接続される直流ラインと補機が接続される直流ラインとを、DC/DCコンバータで接続するシステムが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-74913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鉱山現場で稼働する搬送用ダンプトラックのような大型作業車両においても、エンジンで駆動される発電機の発電電力を利用して走行モータを駆動する電気駆動システムが用いられる場合がある。電気駆動システムを採用するダンプトラックでは、リタード(制動)時に走行モータが生み出す回生電力を補機に供給するシステム(以下、回生制動システム)を搭載することにより、省エネルギー化や燃料消費量の低減が図られる。回生制動システムにおいても、特許文献1に記載された技術と同じく、走行モータ用インバータが接続される主機直流ラインの電圧を、補機が接続される補機直流ラインの電圧に変換するDC/DCコンバータを適用することができる。
【0005】
このような回生制動システムにおいては、走行モータが回生電力を生み出す期間(以下、回生期間)に、DC/DCコンバータから補機に電力が供給される。その他の期間においては、エンジンで駆動される補機発電機から補機に電力が供給される。回生制動システムによって大きな省エネルギー効果を得るためには、回生期間において、補機発電機の出力を0にし、DC/DCコンバータから補機の全消費電力を供給することが望ましい。従って、回生期間の開始又は終了時に補機の電源を切り換える必要がある。
【0006】
ところが、補機発電機の応答がDC/DCコンバータの出力の切り換えに比べて遅いため、回生期間の開始又は終了の直後、電源切り換えに伴って補機直流ラインの電圧(以下、補機直流電圧)が急激に変動し、補機の動作に影響を及ぼす可能性がある。特に回生期間の終了直後においては、補機発電機の出力が0から立ち上がるため、補機直流電圧が急激に低下し得る。この補機直流電圧の低下をコンデンサの容量で許容値以内に抑えようとすると、コンデンサが大型化し、ひいては回生駆動システムが大型化してしまう。
【0007】
本発明の目的は、走行モータの回生電力を補機に供給して省エネルギー化を実現すると共に、走行モータの回生の開始時又は終了時における補機直流電圧の急激な変動を抑制することができる電動車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、原動機と、前記原動機で駆動される第1発電機及び第2発電機と、前記第1発電機の交流出力を直流に変換する第1整流回路と、前記第1整流回路の出力端子に接続された第1直流ラインと、前記第1直流ラインに接続されたインバータと、前記インバータに接続され、電動機及び発電機を兼ねる走行モータと、前記第2発電機の交流出力を直流に変換する第2整流回路と、前記第2整流回路の出力端子に接続された第2直流ラインと、前記第2直流ラインの電圧を検出する電圧計と、前記第2直流ラインからの給電により駆動される補機装置と、前記第1直流ラインから前記第2直流ラインに電流を出力するDC/DCコンバータと、前記第2発電機及び前記DC/DCコンバータを制御し、前記電圧計で検出される前記第2直流ラインの電圧が前記補機装置の消費電力に応じた第1電圧指令値に一致するように前記第2発電機を制御する機能を有するコントローラとを備えた電動車両において、前記コントローラは、前記走行モータが発電機としての動作を開始したときに、前記第2発電機を前記第2直流ラインの目標電圧を前記第1電圧指令値に維持するように制御し、前記目標電圧に前記第1電圧指令値より高く設定された第2電圧指令値を設定し、前記DC/DCコンバータを前記電圧計で検出される前記第2直流ラインの電圧を前記第2電圧指令値に上昇させて、前記第2発電機の出力電流を最小0まで減少させるように制御し、前記走行モータが発電機としての動作を完了したときに、前記第2発電機を前記目標電圧を前記第1電圧指令値に維持するように制御し、前記目標電圧に前記第1電圧指令値より低く設定された第3電圧指令値を設定し、前記DC/DCコンバータを前記電圧計で検出される前記第2直流ラインの電圧を前記第3電圧指令値に降下させて、前記第2発電機の出力電流を増加させるように制御する電動車両を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、走行モータの回生電力を補機に供給して省エネルギー化を実現すると共に、走行モータの回生の開始時又は終了時における補機直流電圧の急激な変動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る電動車両の一例であるダンプトラックの側面図
図1に示したダンプトラックに備わった電気駆動システムの一例のハードウェア構成図
図1に示したダンプトラックに備わったDC/DCコンバータの模式的な回路図
図3に示したDC/DCコンバータの動作波形の一例を示す図
図1に示したダンプトラックに備わったコントローラのブロック図
図5に示したコントローラにより制御される電気駆動システムの動作タイミングチャート
図5に示したコントローラによる電気駆動システムの制御手順の一例を表すフローチャート
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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