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公開番号2024033885
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137784
出願日2022-08-31
発明の名称銑鉄製造方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C21B 5/00 20060101AFI20240306BHJP(鉄冶金)
要約【課題】本発明は、高炉の安定操業を維持しつつ還元材比を低減できる銑鉄製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の一態様に係る銑鉄製造方法は、羽口を有する高炉を用いて銑鉄を製造する銑鉄製造方法であって、上記高炉内に鉱石原料を含む第1層とコークスを含む第2層とを交互に積層する工程と、上記羽口から送風する熱風により補助燃料を上記高炉内へ吹込みつつ、積層された上記第1層の上記鉱石原料を還元及び溶解する工程とを備え、上記鉱石原料が、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体を含み、上記補助燃料が、微粉炭を含み、上記還元鉄の配合量が、製造される銑鉄1トンに対し200kg以上であり、上記コークス及び上記微粉炭を含む還元材の還元材比が、440kg/tp以下であり、微粉炭比が、130kg/tp以上である。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
羽口を有する高炉を用いて銑鉄を製造する銑鉄製造方法であって、
上記高炉内に鉱石原料を含む第1層とコークスを含む第2層とを交互に積層する工程と、
上記羽口から送風する熱風により補助燃料を上記高炉内へ吹込みつつ、積層された上記第1層の上記鉱石原料を還元及び溶解する工程と
を備え、
上記鉱石原料が、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体を含み、
上記補助燃料が、微粉炭を含み、
上記還元鉄の配合量が、製造される銑鉄1トンに対し200kg以上であり、
上記コークス及び上記微粉炭を含む還元材の還元材比が、440kg/tp以下であり、微粉炭比が、130kg/tp以上である銑鉄製造方法。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
上記鉱石原料が、MgOを含有する自溶性ペレットを含み、
上記自溶性ペレットのMgO含有量が1.0質量%以上であり、かつ塩基度が1.0以上である請求項1に記載の銑鉄製造方法。
【請求項3】
炉下部熱量比が、0.5以下である請求項1又は請求項2に記載の銑鉄製造方法。
【請求項4】
上記熱風の酸素富化率が、2.5体積%以下である請求項3に記載の銑鉄製造方法。
【請求項5】
上記熱風の窒素富化率が、0体積%以上である請求項3に記載の銑鉄製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銑鉄製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
高炉内に鉱石原料を含む第1層とコークスを含む第2層とを交互に積層し、羽口から送風する熱風により補助燃料を高炉内へ吹込みつつ、上記鉱石原料を還元し、溶解することで銑鉄を製造する方法が公知である。このとき、上記コークスは、鉱石原料の溶解のための熱源、鉱石原料の還元材、溶鉄へ浸炭し融点を低下させるための加炭材、及び高炉内の通気性を確保するためのスペーサーの役割を果たしている。このコークスにより通気性を維持することで、上記第1層及び上記第2層として装入された装入物の荷下がりを安定させ、高炉の安定操業を図っている。
【0003】
昨今の環境問題への意識の高まりから、高炉操業においても温室効果ガスであるCO

の排出を低減することが求められている。CO

の排出を低減する1つの方法として、出銑比を高めて生産性を向上させるとともに、コークスの使用量を削減する溶銑の製造方法が提案されている(特開2014-132108号公報参照)。
【0004】
この公報に記載の溶銑の製造方法では、羽口から送風する熱風の補助燃料である微粉炭の吹き込み量及び酸素富化空気の酸素富化率を高めることで、コークス使用量を削減でき、温室効果ガスの削減につながるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-132108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の溶銑の製造方法では、コークス使用量の削減を達成しているものの微粉炭の吹き込み量を増やしている。微粉炭もCO

の排出源であるため、全体でみるとCO

の排出が十分に低下できているとはいえない。
【0007】
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、高炉の安定操業を維持しつつ還元材比を低減できる銑鉄製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る銑鉄製造方法は、羽口を有する高炉を用いて銑鉄を製造する銑鉄製造方法であって、上記高炉内に鉱石原料を含む第1層とコークスを含む第2層とを交互に積層する工程と、上記羽口から送風する熱風により補助燃料を上記高炉内へ吹込みつつ、積層された上記第1層の上記鉱石原料を還元及び溶解する工程とを備え、上記鉱石原料が、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体を含み、上記補助燃料が、微粉炭を含み、上記還元鉄の配合量が、製造される銑鉄1トンに対し200kg以上であり、上記コークス及び上記微粉炭を含む還元材の還元材比が、440kg/tp以下であり、微粉炭比が、130kg/tp以上である。
【0009】
当該銑鉄製造方法では、還元鉄を圧縮成形した還元鉄成形体が骨材として働き、その総量が上記還元鉄の配合量で上記下限以上であるので、還元溶解工程で第1層の軟化融着時に熱風が通過し易くなるため、通気性を確保するためのコークスの量が少なくて済む。さらに、当該銑鉄製造方法では、上記下限以上の微粉炭比で微粉炭を補助燃料として用いることで高炉の安定操業を高められる。従って、当該銑鉄製造方法を用いることで、上記上限以下の低還元材比でありながら、高炉の安定操業を維持できる。
【0010】
上記鉱石原料が、MgOを含有する自溶性ペレットを含み、上記自溶性ペレットのMgO含有量が1.0質量%以上であり、かつ塩基度が1.0以上であることが好ましい。自溶性ペレットは被還元性に優れており、MgO含有量が1.0質量%以上であり、かつ塩基度が1.0以上である自溶性ペレットを上記鉱石原料に含めることで、上記鉱石原料の還元の促進及び還元鉄成形体の溶け落ちの促進を図ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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