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公開番号2024037409
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-19
出願番号2022142260
出願日2022-09-07
発明の名称配合計画支援方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人ブライタス
主分類C21C 5/52 20060101AFI20240312BHJP(鉄冶金)
要約【課題】複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料を溶融することで溶鋼を生成する炉操業において、生成される溶鋼中の成分含有量を推定し、複数のスクラップ銘柄の配合計画の立案を支援する。
【解決手段】複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料を溶融することで溶鋼を生成する炉操業において、複数のスクラップ銘柄の配合割合を指定した配合計画の立案を支援する配合計画支援方法であって、過去の炉操業における、複数のスクラップ銘柄の配合割合である配合実績と溶鋼の成分含有量実績とが関連付けられた複数の実績データに基づいて、複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量を出力する推定モデルを生成し、推定モデルを用いて、複数のスクラップ銘柄の配合割合を指定した配合計画に基づく原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量の推定値を出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料を溶融することで溶鋼を生成する炉操業において、前記複数のスクラップ銘柄の配合割合を指定した配合計画の立案を支援する配合計画支援方法であって、
過去の炉操業における、前記複数のスクラップ銘柄の配合割合である配合実績と溶鋼の成分含有量実績とが関連付けられた複数の実績データに基づいて、前記複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量を出力する、推定モデルを生成する推定モデル生成ステップと、
前記推定モデルを用いて、前記複数のスクラップ銘柄の配合割合を指定した配合計画に基づく原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量の推定値を出力する、含有量推定ステップと、
を含む、配合計画支援方法。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記含有量推定ステップは、
過去の炉操業の中から、前記配合計画と類似する配合実績を含む実績データを抽出する類似実績データ抽出ステップと、
前記類似実績データ抽出ステップにて抽出した前記配合計画と類似する配合実績を含む実績データと、前記推定モデルとに基づいて、前記配合計画に基づく原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量の推定値を出力する類似実績反映ステップと、
を含む、請求項1に記載の配合計画支援方法。
【請求項3】
前記含有量推定ステップは、前記配合計画に基づく原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量の確率分布に関する情報を出力する、請求項1または2に記載の配合計画支援方法。
【請求項4】
前記含有量推定ステップは、前記確率分布に関する情報と、予め設定された許容含有量範囲とに基づいて、前記配合計画に基づく原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量の推定値が前記許容含有量範囲から外れる確率を出力する、適合度算出ステップを含む、請求項3に記載の配合計画支援方法。
【請求項5】
前記配合計画に基づく原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量の推定値と前記配合計画に基づく原料の費用との関係を評価することで、前記配合計画を調整する、配合計画調整ステップを含む、請求項1または2に記載の配合計画支援方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料を溶融することで溶鋼を生成する炉操業において、複数のスクラップ銘柄の配合割合を指定した配合計画の立案を支援する配合計画支援方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
鋼の製造は、高炉法と電炉法とに大別される。電炉法の製鋼工程においては、配合計画に基づき所定量ずつ混合した複数のスクラップ銘柄を原料として電気炉に投入し、溶解することで溶鋼を得る。スクラップ銘柄には、例えば、シュレッダー、ヘビー、新断、Cプレス、ダライ粉、銑鉄、構内発生屑、等がある。スクラップ銘柄は、「A社から納入されたシュレッダー」のように、入手元と関連付けて管理されることもある。
【0003】
溶鋼中の成分は、一般的には、チャージ毎にスクラップ溶解後に測定される。ここで、溶鋼中に銅等のトランプエレメントが混入すると、鋼板製造時に割れ等の不良品を発生させる要因となる。しかし、溶鋼中に含まれるトランプエレメントを測定するのがスクラップ溶解後のタイミングになることから、当該溶鋼中に鋼種毎に予め設定される規格値を超えるトランプエレメントが含まれていた場合には、当該チャージにて製造される鋼を屑化しなければならなくなる。このため、スクラップ銘柄の配合計画の立案時に、複数のスクラップ銘柄の配合割合を指定した場合において、当該配合計画に基づくチャージに、どの程度のトランプエレメントが含まれているかを推定する技術は重要である。
【0004】
例えば、特許文献1には、スクラップ在庫情報の管理システムが開示されている。特許文献1には、製品の品質検査を行い、製品中に含有されるトランプエレメントが所定値以上である場合に電気炉に供給されるスクラップ銘柄を変更するとともに、納入時に取得した荷姿情報に基づいて、トランプエレメント濃度を上昇させる原因となったスクラップの納入業者を特定する業務プロセスが開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、スクラップの元素含有量測定方法が開示されている。特許文献2の手法では、スクラップに含有されていない元素をマーカー元素として用い、まず、該マーカー元素を金属溶湯に添加してその濃度を測定し、次いで、金属溶湯にスクラップを投入して溶解させ、その状態で金属溶湯中のマーカー元素と特定元素の濃度を測定する。そして、スクラップ溶解前後における金属溶湯中のマーカー元素の濃度変化からスクラップ溶解で増えた金属溶湯の重量を求め、該金属溶湯の重量変化とスクラップ溶解前後における特定元素の濃度変化とからスクラップ中の特定元素の含有量を求める。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平11-255339号公報
特開2007-322190号公報
【非特許文献】
【0007】
棟近雅彦 編著、奥原正夫 著、「JUSE-StatWorksによる回帰分析入門[第2版](StatWorksによる新品質管理入門シリーズ)」、日科技連出版社、2012年11月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記特許文献1に記載の手法は、トランプエレメント濃度の上昇につながった特定のスクラップを同定することを目的としており、現在在庫として保有する各スクラップ銘柄のトランプエレメント濃度を推定する技術ではない。また、上記特許文献2に記載の手法は、あるスクラップ銘柄の中の1つの部材を溶解してトランプエレメントの濃度を測定する手法である。このため、大量の部材からなるスクラップ銘柄毎に、平均的なトランプエレメント濃度を推定するには多くの試験を実施する必要があり、製造コスト及び試験時間制約の観点から現実的な手法ではない。
【0009】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料を溶融することで溶鋼を生成する炉操業において、生成される溶鋼中の成分含有量を推定し、複数のスクラップ銘柄の配合計画の立案を支援することが可能な、スクラップの配合計画支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料を溶融することで溶鋼を生成する炉操業において、前記複数のスクラップ銘柄の配合割合を指定した配合計画の立案を支援する配合計画支援方法であって、過去の炉操業における、前記複数のスクラップ銘柄の配合割合である配合実績と溶鋼の成分含有量実績とが関連付けられた複数の実績データに基づいて、前記複数のスクラップ銘柄が任意の配合割合で配合された原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量を出力する、推定モデルを生成する推定モデル生成ステップと、前記推定モデルを用いて、前記複数のスクラップ銘柄の配合割合を指定した配合計画に基づく原料から生成される溶鋼に含まれる所定の成分の含有量の推定値を出力する、含有量推定ステップと、
を含む、配合計画支援方法が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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